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狗蝶造物夜迎 Act 4

「お前、なんでピスケスのところに連絡したんだよ」
「は? なんでって」
「いや、お前はお前で別に家があるらしいじゃん」
ナツィがそう言うと、露夏はつい足を止める。
そのことに気づいて、ナツィとかすみも立ち止まって振り向いた。
「…お前、なんで自分の家に連絡しないんだ」
ナツィが尋ねると、露夏は…いや、さぁと目を逸らす。
「おれはピスケスの“狗”なんだし」
「なんだよソレ」
「いやいや、おれはそういうものなんだって」
「イマイチ答えになってないんだけど」
ナツィと露夏はそう言い合うが、やがて露夏は仕方ねぇだろと呟いた。
「アイツと長く連んでいるうちに、腐れ縁みたいになっちまった」
だからアイツを頼らざるを得ない、と露夏は上着のポケットに両手を突っ込む。
ナツィとかすみは静かにその様子を見ていたが、露夏はなんだよとこぼした。
「おれとピスケスは付き合いが長くなってきて腐れ縁になってきてるだけなんだし」
別にお前らみたいな関係じゃないから、安心しろと露夏はキャップ帽のつばを上げてみせる。
「…でもまぁ、アイツもおれのこと、多少は気にかけてくれるしなぁ」
まぁ“狗”なんてそんなものだろうな、うんと露夏は一人頷いた。
ナツィとかすみは相変わらずそんな露夏の様子をなんとも言えない面持ちで見ていたが、やがて露夏がほら、と手を叩いた。
「帰るんだろ、お前ら」
お前らだって見た目から言えばその辺の人間にコドモ扱いされちゃうんだし、と露夏はナツィとかすみを追い抜かしつつ呟く。
ナツィとかすみは顔を見合わせると、また夜道を歩き出した。

〈狗蝶造物夜迎 おわり〉

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ウソツキになりたい

私は素直すぎる。
だから少しウソツキになりたい。
逃げれる、サボれる、虚言を言いたい
けどすぐ素直に正直に言っちゃう
だから、ウソツキになりたい。
ウソツキに。
ほんの少しだけ。
自分を守れる。
相手にバレないような
虚言を言って
ウソツキになりたいの。
だめだとわかっているけど。

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体と心と全てが
何か望んでいるのなら
すべて叶えてあげましょう
自分の手で。

体と心と総てが
何か欲しがっているのなら
自分を愛してあげましょう
作るは、幸せ

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狗蝶造物夜迎 Act 3

「…なるほどね」
ひと気のない夜道をナツィやかすみに続いて歩きながら、露夏はポツリと呟く。
「おれがお巡りさんに補導されかけて、それで連絡先として鴻海家の電話番号を教えたらピスケスのところに電話が入って、面倒臭がったピスケスはかすみの保護者のところにおれを連れ帰るよう頼んだら、たまたまいたナハツェーラーも出てきたってことか」
「まぁそんなところ…」
かすみの家に向かいながら、露夏とかすみはそう会話を交わした。
「にしたって、保護者の連絡先ってことでピスケスの家の電話番号を教えたら巡り巡ってお前らが出てくるとはな」
びっくりだぜ、と露夏は後頭部に両手を回す。
それに対しナツィは、お前なぁ…と呆れたようにこぼした。
「いくら人工精霊とはいえ、夜中になにも知らない一般お巡りに捕まるとかアホすぎるだろ」
「なんだよアホって」
「文字通りの意味だよ」
「おめー文句あんのか」
ナツィの言葉につい露夏は言い返し、ナツィもそれに強い言葉で返事する。
かすみは2人とも!と諫めた。
「…」
ナツィと露夏は思わず黙り込むが、やがてナツィが、なぁと声をかける。
露夏は、ん?とナツィに目を向けた。

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In My Chest

声に出ない 声 口に出せない 想い
すべての生き物の 自分だけの「声」は
今日も今日とて 鳴り響いている

苦しい時も 泣きたい日も
自分でたしかに 声を出している

それと同時に 私だけの
新たな物語を 築いている
誰かに話せない そんなことも
自分だけなら 言えるのかな

でもねいつの日か ほらいつの日かには
ありのままに 伝えたいな

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Tell us terrible Terrors:あけて その⑱

“八尺様”が足元の泥土を掴み取りながら、ふらりと立ち上がる。それとほぼ同時、徒歩で道祖神破壊から戻ってきた王蕗が、戦場に合流してきた。
「ごめん遅く……状況は!」
「! 先輩能力貸してください!」
「え、あ、え、良いけど!?」
“八尺様”の投げた泥は、突如出現した直径約150㎝のフキの葉に阻まれた。同時にそれは吉継の姿を覆い隠し、標的の姿が視界から途切れた“八尺様”は怒りで奇声をあげながら四つん這いで突進する。そこに物陰から飛び出した4体のコロポックルが植物繊維製のロープを投げ、“八尺様”を絡め取った。
「永江くん、コピー能力なんてあったんだ?」
「略霊限定ですけど……おかげで助かりました」
“八尺様”は自らを縛めるロープを容易に引きちぎり立ち上がる。
「流石にパワーがあるな……急ごしらえじゃ時間稼ぎにもならない」
「……先輩、何とかして時間稼いでください。何か掴めそうなんです」
「……ほう? まあ構わないよ」
自然物から作られた武器を握った様々なサイズのコロポックルたちが草陰から現れ、王蕗の足元に集合する。
「さぁみんな、あいつをやっつけよう」
“コロポックル”たちが石槍や棍棒を掲げて鬨を上げ、突撃を開始した。小さな身体は長腕で容易に薙ぎ払われ、投擲された武器も有効打を与えることは無く皮膚に弾かれるが、それでも“八尺様”を苛立たせるには十分だったようで、注意を奪われ吉継への攻撃が緩む。
その間、吉継は戦線から一歩引き、静かに自身の能力と向き合っていた。
(……俺の能力【八尺様】は、俺の攻撃を最大で2m先にまで飛ばす能力。“八尺様”のあの長い腕を借りたような力。……本物の“八尺様”は今、道祖神を壊されて封印から解き放たれた。俺の【八尺様】だって、『手の届く範囲』なんて小さな世界に閉じこもっている必要、無いんじゃないか……?)
頭にノイズが走るような感覚――自身に宿る『能力』が新たな一面に目覚める感覚が、吉継の脳裏に閃く。
最後に残ったコロポックルの一団が、大きな掌で無慈悲に叩き潰される。
「準備済みの軍隊は全滅した。行けそうかい、永江くん?」
“八尺様”が腕を振り上げる姿を眼前に、王蕗が問いかける。
「……多分、行けます」
“八尺様”が限界まで指どうしを広げた長く大きな掌を、2人に向けて振り下ろした。

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ポエム企画:ハートコア

どーも、ナニガシサンです。先月ぼそっと言っていた企画を実行段階に移そうと思います。今回はポエット用企画です。
その名も『ハートコア』。

ルールは簡単。
『自分がポエムを書くに当たって”核”となっている価値観』を、できるだけ簡潔にポエムにまとめて投稿しようというもの。これだけ。その他の細かいレギュレーションはありません。
いくつか”核”がある場合は、1つずつ分けて投稿してしまいましょう。

自分と向き合い、自分の文章と向き合い、己の”根”を今一度再確認することで、今後のポエットライフの充足を目指しましょう。また、他の詩書きと価値観や考えを交わすことで、己の中身をより多様に複雑に成長させていきましょう。

開催期間は今月いっぱい。1,2週間くらいなら遅刻しても良いと思います。
参加していただけるよーって方は、タグの一つに『ハートコア』と入れて投稿してください。音楽ジャンルじゃないので全部清音、全角カタカナ表記です。
どうぞ皆さん奮ってご参加ください。

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狗蝶造物夜迎 Act 2

「お、お前ら」
コドモ…露夏がそう呟くと、交番の入り口に立つ2人組のうちの片方であるゴスファッションのコドモ…ナツィが、おいと声をかける。
「なにやってんだよ」
「なにやってって、それはこっちのセリフ」
「早く帰んぞ」
「えっ、なんで」
「早く帰る!」
押し問答のような会話に痺れを切らしたナツィはつい声を荒げた。
それを見てそばに立つジャンパースカート姿のコドモ…かすみは、な、ナツィ…と宥めようとする。
「そんなに大きい声を出したら、眠らせたお巡りさんたちが起きちゃうよ…」
「かすみ、俺が使った魔術なんだから心配はいらない」
「えっ、そっち?」
ナツィの謎の自信にかすみはポカンとするが、気にせずナツィは露夏に目を向けた。
「帰るぞ…ピスケスからの命令だ」
「!」
その言葉に露夏はハッとすると、すぐにイスから立ち上がって交番の入り口に立つナツィたちの元へ向かった。

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ピーマン

丸ごとピーマン肉詰めを作った

たくさん作った

だけど食卓はいつも一人なんだ