・依頼実践演習
”妖記廊”から能力者養成校に対して提示される、低脅威度または子供が向かうべき事情のある事案を、生徒・学生が実践する形式の演習。危険性などの観点から基本的には高等部以上の”語部”のみが受注できるが、例外的に高い能力や適性を有する場合は、中等部の生徒が推薦・選出されることもある。初等部以下の児童は絶対に参加できない。
参加者には危険手当と報酬が入る。また、演習参加実績は”妖記廊”及び関連企業・組織への就職時に加点要素として考慮される。
ちなみに高等部進学時に、専用の保険に加入させられる。中等部で参加推薦された場合は、参加を了承した際に加入する。
サクラボーズと銘打って
若い時代から早いが九年
学年末試験 パスしてエイデイ
ここにいた そんな不自然
無限かも なんて思えた筆
必然に疎遠 落ちていくペース
ログインに関するアレやコレ
いろいろ忘れて諦めて寝る
が、俺に言わせりゃここはブルペン
見違え 持ち替えた新しいペン
名前はLL多聞だって
しかし早くも再度アカウント失念
そして迎えた今週末
言ってみりゃもう十分フューチャー
諸般の事情でまたも改名
あれ 俺って今なんて言うんだっけ
イタい言葉も大人モードだと
ようやく受けとれるのかも
文字通りのヤバい厨二病ポエム
よくやってたよ あの頃の俺
ここにいる誰かにいまさら告ぐ
カラフルなスタンプ 消えても続く
ご老体 in the ポエム掲示板
またもカムバック しつこく描く
電車に揺られて
吊り革持たずに
スマホ見ながら
笑ってた
短い時間だったけど
何か、初めての感情だった
これが一目惚れってもの?
アスファルトの反射熱は南風に乗って和らげられる。
逃げ水を眺めながらドアノブを引く
「うぁっ」
車内に溜まった熱が一気に私を攻撃する。
夏の夢、とは年齢とともに減点方式のように儚くなる。
いつだろうか、私は馬鹿げた夢をわすれていた。
夏だというのに
カチッ
この800℃近い物体が私を満たす。
レインボーブリッジから望む海は輝いていた。
中身を感じられないだけで表面だけを取る。何もかわっちゃいないのにモノは0に見える。これも歳のせいだろうか
ワタシシャ、サイテイダ
ワタシシャ、ヤッパジコチューダ
コンナワタシがキライダ
自分が思い通りに行かないとき
いざというとき
パニックになってしまったとき
などなどなどそんとき
最低で邪悪な本性がお目覚めになる
だから私は嫌われちゃうのかな
離れていっちゃうのかな
1人考えちゃう
やんなきゃよかった
言わなきゃよかった
もっとこうすればよかった
ごめんね
ごめんね
ごめんね
最低で邪悪な本性で
こんな自分で
またひとりになっちゃうのかなあ
陰口、悪口、噂にされちゃうのかな
ほんとバカだ
こんな私もその本性性格大っ嫌い
ごめんねこんな本性で
ごめんねほんとに
こんな私だけど友達でいてくれる?
仲良くしてくれる?
愛してくれる?
こんな最低で邪悪な本性の私が
お目覚めになっちゃっても。
覚醒しちゃっても。
初めこそ驚いたものの、今は何でもないことだ。
職員は他のリニアーワルツ同様診察する。
その最中、いつも如何に自分とアッドの仲がいいかを語る役割しかない口から、不安そうな音色が漏れた。
「……ファナ、アディくんに嫌な思いさせたくないの。アディくん怒るとき、なんか泣きそうな顔する」
「ファナ、ちゃんと分かってるじゃないの」
「でもいっつもひどいこと言っちゃうし、アディくんがやめてって言うことばっかりしちゃう」
「どうして?」
「構ってほしい……ううん、ずっとファナのこと考えててほしいの。アディくんは優秀で、ちゃんとしてて、ラボの人たちもアディくんのことは気に入ってる。それにアディくんはファナがいなくたって平気なの」
「なんでそう思うのよ」
「あんた、アディくんがいつも何してるか知ってる? 本読んでんのよ。毎日何冊も。ファナは本読まないから話合わないし、アディくんは1人でも平気」
「アッドは1人じゃ戦えないわ」
「ほら。そういうことよ。ファナは、持ってるジェミニにしか価値ない、から、アディくんがそれに気づかないように、どんな気持ちもファナにだけ向けててくれるように、嫉妬させたり怒らせたり困らせたりするの」
「ファナはそういう負の感情を向けられたいの?」
「そんなわけないわ! ……でも、ファナのために感情が動くなら、もう何でもいい。ファナはバカで性格悪くて戦闘も弱いから、アディくんのこと喜ばせられないもん。ただ、ファナのことどうでもよくなって、アディくんがどっか行っちゃうのが怖い」
「本当に健気な子ね」
「どう見たらこんな汚れた女が健気に見えるのよ」
「まあ、自分でそう思えるようになるのは難しいわよね。……全部診終わったから服着ていいわよ」
ファナはまた黙ってしまった。
職員がアッドの検診のために立ち上がって、隣の診察室のカーテンに手をかけたとき、振り返らないままでファナに言った。
「そういうの、アッドには言ってるの?」
「……」
「折角いつも一緒にいるんだから、ちゃんと自分の気持ちは言いなさい。愛する人とは、本音で語り合うものよ」
ファナは黙ったままだった。
診察室に入ると、アッドがうなだれていた。