このうるせえ冷淡な空間からノイズキャンセル
こええ周りの人間らからノイズキャンセル
透明のヘッドホンつけて地獄の空間からノイズキャンセルしたい。
それか音楽を聴きたい。
過去にやらかした人間は周りが嫌なんだ。
学年が嫌なんだ。
圧が強いような
視線の冷たさ
だから行けなくなっちまったんだよ
教室が大っ嫌いになっちまったんだよ
この地獄のような空間からノイズキャンセル。
やっと解放される日が近づいて来た。
解放される日まで
うるせえ冷淡な地獄の空間からノイズキャンセルしたい。
この嫌な言葉たちから
この視線の冷たさから
この周りすべてが敵のような空間から
透明のヘッドホンつけてノイズキャンセル。
「俺達みたいな頻度で会っているっていうなら、友達を優先するかもしれないが…」
人による、って奴かねと師郎は呟く。
わたしは人による…?と反復した。
「そう、相手にもよる」
ソイツが自分にとって大事な存在であるかどうかが問題だな、と師郎は続ける。
「世の中には友達っていっても、ちょっと一緒にいるのがメンドいな~って奴もいるし、ずっと一緒にいたいって奴もいるだろ?」
だから自分にとってその友達が大事な奴かっていうのが重要なんだ、と師郎はテーブルに肘をつくのをやめてイスに座り直した。
「え~師郎珍しく良い事言うじゃーん」
不意にネロがそう言ったので、師郎は笑いながら、なんだよ普段はもっとテキトーだって言うのか?と彼女に言い返す。
「俺はこれでもこのメンツの中で一番年上なんだぞ⁇」
「それそんな関係ないでしょ~?」
そこの一般人は置いといて、ボク達は過去の異能力の持ち主の記憶を引き継いでいるんだしー、とネロは師郎に対し口を尖らせた。
師郎はそうだなと笑う。
と、話がひと段落した所で、耀平がわたしの方を見やって、ま、師郎の言う通りだと言った。
「友達を優先するか、自分を優先するかは、その友達が自分にとってどういうものか次第だ」
耀平はわたしの目を見ながら続ける。
“幸せ”という言葉があるけれど、
あなたの幸せは何ですか?
愛する人や親しい人の笑顔?
己の好きな物を愛でること?
美味しいものを食べること?
時間を気にせず眠ること?
好きなことをすること?…
“幸せ”っていうのは考えた数だけあって、
十人十色で一期一会で
“幸せ”なんだと思えば幸せなんだと思う。
でも、よく考えてみて。
“幸せ”を感じられるのは何故なのか。
きっと正解はない。間違いもない。
答えもない。
それでも何故だが考える。
…生きているから。
それが私の答え。
生きているからこその“幸せ”で。
“うれしさ”で“かなしさ”で…
生きているからこその『感情』で。
私の思う一番の幸せ。
それは、『生きること』
生きていたら辛いこともある。
けれど、楽しいことも感じられない。
半分半分なのかな…?とも思うけど。
半分だとしても、生きる価値はある。
生きているだけで“幸せ”なのだから。
いつ何が起こってどうなるかわからない、
先が全く見えないこの世界。
それでも、『生きること』が一番の“幸せ”。
皆さんはどう思いますか?
私は淡い季節に恋をする
淡く淡く育った実りの秋から冬のsnow
真冬は思いの外温かいだろうか
また見つけてしまった
大好きで大嫌いなものを。
またこうやって
自分に嘘をついた。
いずれ気づかなくなってしまうんだろう
本当の嘘に。
あの子はいつでも素直で
いつも周りには風が吹く。
嫌いじゃないけど決して好きじゃない。
また嘘をついた。
真っ白な心を汚していく
欲望の海に溺れ死んでしまいそう
せめて伝えられたらな
きっと救われるんだろう
自分に優しくなれない僕は
今日も遠くから見つめてるだけ。
これが僕にとっての窮屈な幸せ。
時が離れていく廊下。
心は迫ってきている。
蝉は鳴き止んでしまった。
もう嘘はつけないな。
「友達って言っても、色んな種類がいるじゃん?」
ズッ友とか、たまに話す程度、とかさーと耀平は笑った。
「とにかくどういう友達かにもよるな」
その提案は、と耀平はテーブルに肘をついた。
わたしはつい、うーんと唸る。
どういう友達か、そこまで考えていなかった。
でもこの場合、ネロ達の事はどういう友達と言えばいいのだろう?
「…で、その友達とやらはどういうのを前提にしているんだ?」
耀平が続けざまに聞いてきたので、わたしはハッとしてえ、えーとと答える。
「定期的に会って連んでる、くらいの仲…?」
「なんだそりゃ」
わたしの言葉に耀平は拍子抜けした。
わたしはご、ごめんあやふやで…と謝る。
すると師郎が…いや、それはいいんだけどもと口を開いた。
「定期的に会う程度なぁ…」
難しいな、と師郎は頬杖をついた。
「定期的に会うって言っても、その期間にもよる気がするぜ」
なぁ?と師郎が隣に座る黎に目を向ける。
黎はチョコレートのかかったオールドファッションのドーナツを食べつつうなずいた。
「近い」を知れば知るほど
「遠い」は遠くなって
「遠い」を知れば知るほど
「近い」は近くなって
ずっと繰り返すこの感覚
繰り返せば繰り返すほど
「近い」と「遠い」が大きくなるのに
時間が過ぎれば過ぎるほど
君への「想い」が大きくなる
近く感じたその日の夜は
さみしくて「遠い」を大きく感じる
遠く感じたその夜の次の日は
うれしくて「近い」を大きく感じる
ずっと繰り返すこの感覚
繰り返せば繰り返すほど
「近い」と「遠い」が大きくなるのに
君と過ごす時間が経てば経つほど
君への「想い」が強くなる
さみしさがあるからこそのうれしさ。
「遠い」があるからこその「近い」。
君がいるからこその私。
どうか「さみしい」も「うれしい」も
「遠い」も「近い」も、そして君も。
いつまでも感じていられますように。
「あのさ、例えばの話なんだけど…もし誰かに、自分が得をするけど友達が損をするような提案をされたら、その提案って受ける?」
例えばの話として挙げたが、ヴァンピレスからの提案の話をオブラートに包んだだけでのことである。
ヴァンピレスがどこかで見ていたらマズいかもしれないが、それでも”例えば”の話だし、ネロ達には本当の話だって言っていないからきっと大丈夫だ。
まぁ、ネロ達が訝しまないかが心配だが…
「うーん、例え話か」
ネロは腕を組んでそうこぼす。
「それ、提案の内容がどういうのかにもよらない?」
ネロがそう尋ねるので、わたしは、だから例え話だよと付け足した。
「とにかく自分には利益が出るけど、友達にはどう考えても出ない…みたいな」
「ふーん」
耀平はメロンフロートのカップの中身をストローで吸い上げながら呟く。
「その友達が、どういう友達かにもよらない⁇」
耀平がストローから口を離しつつ言ったので、わたしは、ど、どういう事?と聞き返した。
すると耀平は、いや、さーと続ける。
凛として正義
そして愛らしい瞳
力強い頼もしい人
お金の貯め方が素晴らしい
そして何より優しさで満ちた人