雨の孤悲の物語
何かを嘆くあの雲も。
何かを悲しむあの雨も。
あなたの瞳に僕の影を映さないのなら、僕の心のほのかな灯りは灯す必要はない。
だから、言うんだ。
やっぱりあなたが嫌いだ、と。
優しい匂いも、柔らかな想いも、全部全部嘘だった、と。
あなたの頬を水が伝うのは雨のせいだと信じて。
僕の頬を水が伝うのは雨のせいだと信じて。
こんな言葉を吐きながら、自分に心底嫌悪しながら、震わせてるのは唇だけだと思い込んで。
あなたが暖かな陽射しの街を歩くことを考えて、一生伝えない、あなたの幸せを僕は祈ろう。