苦さも 溶かしたい うずくまる三秒 手を伸ばしても ままならない足取り 「笑ってよ」とは横暴だ 途端に冷える頬からは 奪えないものがある 笑みを絶やさぬ人なのだ、いつも 「期待は裏切らないで」 頭を支配したのは、いつも そんな弱さなのだ 苦さも 溶かしたい 溶かして混ぜて、それを口にした君のしかめっ面拝みたい
つま先とんとん 恋になれ 呪文めぐれ ぐるぐると 洗濯機の渦 渦中には 意中の君が 君がいる まぶたしくしく 夜のこと 眠れないまま ゆらゆらと 白湯の湯気が 君になる 泡ぶくつかんで なくなって 隅で膝を抱えてる 澄んだ恋を呼んでいる
ねえ待ってよ 伝えたいことは一口にしなくちゃ 美味しくたって飽きはくるものでしょ ガトーショコラがいいと意地になるくらい 可愛いものねってゆるして ねえお願い ほんとうのことひとつだけ教えて あなたはきっと笑うけど 美味しいもの食べたいなって笑うから 可愛いのねってゆるすだけ
拭い取りたい 暗闇も寒さもぜんぶぜんぶ 丸めて飲み込んじゃいたい 暴れないで 泣き腫らした目は 単純な患いだったって言う 君が笑む 奪い取りたい 苦しみの種もぜんぶぜんぶ 僕の腹の中で芽吹けばいい 縋らないで 君のためなんて 思ったら負けだって言う 僕が笑む
たむける たったひとりのような夜の おぼつかない月明かりだけを頼りにした 君には もう、 一度だって かなわない ただの口約束だった、なんて笑えるように 夜中のまどろみは二度もいらないのだ
君をひっぱって行きたい 夜空の渦を乗り越えて 僕を呼んでね駆けつけるよ 花が咲いて明日が来て君がいて歌うたう 雨の中 跳ねる 水玉 だえん形 ワルツ 三拍子 キャンディーロケット乗っかって 君をひっぱって行こう 目まぐるしい夢を見て 君をひっぱって行くよ ひっぱって ひっぱって 袖をひっぱりすぎて伸びたって笑ってよ
君の見る明日が、今日の泣き顔を抱きしめてくれますように 手の届かないところで溺れていきませんように ぐっすりと眠れますように
寝ても覚めても夢の続きじゃ さようならって言えるかい 飽きても愛しても手の内じゃ 僕のことなんにもわかっていない 適度に恋しく、優しく 飽食したら 仰望したら 涙の味しか残らない 君の眼差しは肌を焼くように 僕を閉じ込める 言葉のあわないパズルは それだけでもう、 それだけでもう、 悲劇のヒロインぶるにはもってこいだろう 繋いでも繋いでも切れるなら 君はもう興味がないのだ がらくたの夢だと思うだけ
真っ直ぐ見つめた先に君のときめきが隠れているなら瞬きだってしたくないよ きっと僕らは北斗七星だ 満天の星空の下で笑いあえたら 嘘だったことまでほんとうになるようだね さようならは何度も言えて 初めましては一度だけ 合図をしたなら駆け出そう、もう何にも臆さないように 君は君で僕は僕だよ 真っ直ぐ走り続けた先に君のときめきが隠れているのならすぐ迎えに行こう きっと僕らは戻れないんだ 明日に向かって生きている スピードを上げて、真っ直ぐに!
キラキラ 見上げたらブルーな空模様 明日のことを考えたらゆらゆら揺れるよ 時々 わからなくなるような直滑降 あなたが笑うから明日も晴れになるね 足もと 許してほしいの 俯いても 石橋を叩いて渡るのがやめられないの まるで君は夏の陽射しのように 連れ出したの 鮮やかな景色へ ねえ 見えないブルーな心模様抱えて 明度を上げたらあなたが笑っていた