カタカタの向こう側。
卒業論文がヤバいらしいアイツから、自分がだらけないよう監視をしてほしいらしく、電話お願いしていっすかと連絡がきた。
ほぼほぼ2人とも無言である。私も私のことをやる。私は私の卒論をやる。たまに少しだけ会話をする。それだけ。
私は今まで誰かと喋るため、待ち合わせで連絡を取るため、の電話しかしてこなかったなぁとしみじみ。こんなかんじの電話はしたことがない。
向こうからパソコンをカタカタとタイピングする音が聞こえる。ふいに止まってしばらく何も聞こえなくなる。そして、また、カタカタ、カタカタと鳴る。それだけなのに、なんかこの音を聞けてよかったなあって思った。
家で昨日は色々あったけど、この音を聞いたら寝れそうだと思って眠りについた。