分かっていた
本当は初めから分かっていた
失恋に似た痛み 果たして何処から
ヒントなんてたくさん散りばめられていた
気付かなかった私のせい
君のせいじゃない、大丈夫って
お互いに言い合う沈黙の関係
気付いてよって言えるあの子が羨ましかっただけ
何処までも透明なオレンジの夕陽も
少しだけ冷たさを含む風も
ああ、そうだ、一年前も思っていた
あんなに好きだったんだと
客観して言えるようになるまでの年月は?
いつまでも言えないかもしれない恋心
たぶん、まだ好きだ
たぶん、死ぬまで言わない 言えない
句点の強制さも 読点の思わせぶりだって
きっとずっと好きだと
果たしていつまで言っているんだろう
ただ一つ言えるのは
君の頭の中にも心の中にも私はいない
少し、いや、すごく寂しいこと
それすらも思い出と呼べる日が来るのなら、私は