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Advent 12/2

ホントは昨日書き込むつもりだった、第2話”12/2” 今日書き込みます! では本編スタート~↓

トトントトン…トトントトン…と電車の音が聞こえる。
おれはその音で暗い気持ちをかき消すかのように、電車内で模試の結果を見つめていた。
「第一志望…C判定」
判定は、こないだと一切変わらない。この結果を見たとき、自分がどう思うかより、母さんが何を言うかが頭に浮かんだ。
「…ねぇ、志望校変えたら?」
怒りどころかあきれ顔の、母さんのあきれた声。
ここしばらくの母さんの口グセはこれだった。
どうしてこの学校に執着するの? もっと違うところにすれば?
自分は高校受験で失敗したから、せめて息子には成功してほしい、と思っての発言だろう。だけどおれは…
「~まもなく、冨院(ふいん)~冨院~お出口は右側です~」

電車を降り、改札を抜け、おれはそのまままっすぐに家へ帰ろうとした、が…
「おかあさん、ぼく、サンタさんのケーキがいーいー」
おれは思わず、駅前の小さなケーキ屋の前で、足を止めてしまった。理由は二つ、一つはおれの名を呼ばれたような気がしたこと、もう一つは―
(クリスマス、か)
おれは空を見上げた。そういえばあのメール―あれを見て、彼らはどう思ったのだろうか。
都合が合わなければ、行かなくていいのだけれど…おれは、行きたい。
でも親に確実に止められる。何せ会場はここからずっと遠く離れている―
(まあ、のんびり考えていけば、いいか)
そうのんきに考えて、おれは―十文字参太は帰路についた。

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Advent 12/1 

ピロン、とスマホが鳴った。
私は何気なくそれを手に取った。誰だ?今やっと勉強に集中できそうだったのに、と思いながら。
LINEに通知が来ている。一体どのグループだろうか? いつメンか?それとも部活?それとも―?
全然違った。メッセージが来たのは、もうその存在すらも、忘れかけたグループだった。
そのメッセージは、
「なあ、今度みんなで集まらないか? あの場所で、もう一度」
だった。
なんで…?と思った。この忙しいのに? 受験生なのに?
でも、去年のあの日、こんな約束をした。
「来年も、ここで…また会おうな!」
あの日、みんなでLINEの交換をして、よくメッセージのやり取りをしたっけ。でも互いに忙しくなって、もはやその存在を忘れてしまった―
「みんなって…」
全員集まるのは無理がある。それも承知の上だろう、メッセージの続きには、
「別に今すぐ、行くかどうか返事しなくていい。当日でもOK」
と書いてある。
彼―メッセージの送り主も、行けるかわからないのだろう。私―”柊(ひいらぎ)リイ”はため息をつきつつスマホをテーブルの上に置いた。そして、メッセージのことをとりあえずは忘れるかのように、目の前の過去問に取り掛かった。

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日常という名の、劇場

物語なんだけど、すごくすぐそばで起きてそうな、物語。だから「日常という名の、劇場」。これは誰かの日常の、断片。
(こっからが本編です↓ これから、気が向いた時に書き込むつもり)

「天気雨」
ぽつ、ぽつと、雨が降り始めた。空には青空が見えているのに。
音光(ねみ)は、そう思いつつ、折りたたみ傘を差した。
家路についた中学生たちが、わーわー言いながら他人の傘に入ったり、傘を差したり、走って帰っていったりしている。
徐々に強くなる雨が降る空を、音光は見上げていた。
「…音光ちゃん」
名前を呼ばれて振り向くと、同じ部活の葎(りつ)が立っていた。
傘を持っていないらしく、頭にハンカチを乗せている。
「ごめん、傘にいれて」
突然のお願いに音光はちょっと驚いた。そして、ちょっと考えてから、
「…いいよ」
と答えた。

2人は同じ中学の、同じ部活だが、友達と言うには微妙な関係だった。
だから、音光は気まずくて、葎を傘に入れるのを迷ったのだ。
でも、いつの間にか気まずさは失せていた。
誰しも一緒に居れば、時間が立つうちに慣れるものなのかもしれない。
そう音光は思った。
「…あ、虹!」
葎が向こうを指さした。
音光は微笑みながら傘をたたんだ。
いつの間にか雨は止んでいた。