LOST MEMORIES ⅣⅩⅣ
「そういえば、ヴァンパイアの彼がやったように、魔力を残すというのはどう?あまりにも短絡的?はやく見つかると思うのだけれど、魔力持ち」
「やめてください。」
やけに強く止める。
「……どうして。
ヴァンパイアは許されて、ウィッチには許されない理由はどこにあるの。」
焦っている……?
「彼にはきっと、何か考えがあったんです。そんなに簡単に、自分の居場所や正体を晒すような真似はしてはいけません。
それこそ、空間系を得意とするヴァンパイアにかかれば、魔力だけで生い立ちまで突き止めるような優秀な者もいるんです。先程、信用のおける人物ではないとおっしゃっていたでしょう。そんな真似はしないでください。」
深い深い碧に射すくめられる。
しかし、負けてはいられない。
「ねえチャールズ。何を隠しているの?この通過儀礼の目的は何?
最初からおかしい。おかしいことばかり。」
少し目を伏せる。そして、弱々しく言う。
「私、こう見えても不安なんだよ。よくわからない土地に来て、今までとはまるっきり違う生活で。関わったことのない人たちの言動に驚いてばかり。
……ねえ、この裏に隠されているものは何?」