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復讐代行 設定

喪黒闇子
県立TT北高校の2年生。2年A組
幼い頃に両親が離婚してからネグレクト気味の母と暮らしている。
ある時期以来クラスでは「陰キャ」と呼ばれ、クラスのヒエラルキーを強くコンプレックスに感じている。

桐谷青路
クラスメート
小学生の頃に「陰キャ」と呼ばれていじめられて以来いじめ、仲間はずれに対して強い恐怖を感じている。
高校デビューでどうにか陰キャ脱却はできたもののその恐怖は拭えず、陽キャのグループと少し無理しながら一緒にいる。

橘蓮
クラスメート
ずっと「陽キャ」で居続けるカリスマ的存在でクラスのヒエラルキートップ。
クラスのまとめ役もこなし、いじる時とそうでない時の使い分けもはっきりしていて信用も厚い。だが、そこにはただならぬ覚悟があり少し残酷な1面も?

小橋健太郎
クラスメート
橘蓮の幼馴染で同じくクラスのヒエラルキートップ
橘と違うのはカリスマでないこと。歪んだ正義感を持ち、それ故に「陰キャ」に対して嫌悪感を持っている

三浦祐介
県立TT北高校2年B組
桐谷青路の幼馴染で「陰キャ」というものに対して理解があるが揉め事が苦手なため、いじめに対して強くは出れていない。それでも陰ながらにサポートをしている。
(桐谷青路が立ち直ったのも彼のおかげ)

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復讐代行 ~第1話 異変~

目が覚めるとそこには見知らぬ天井が広がっていた。
どうやら死なずに済んだようだ。
「あ、目が覚めたんですね、喪黒さん」
そう言って看護師が歩み寄る。どうやらここは病院らしい。それにしてもよくある展開だ、記憶喪失モノだと大体ここから…
「自分の名前、言えますか?」
ほら来た、しかし幸か不幸か僕の記憶は鬱陶しいほど鮮明だった。
「桐谷青路です」
問題なく答えられた。
「…」
しかし看護師はどこか困惑した表情だ。
なぜだ?何も間違っていないはずだ、それとも上手く発音できていなかったのか?
「桐谷青路!20XX年5月N日生まれ!なんなら住所だって言えるよ!」
長めに喋ったが反響して帰ってくる言葉に発音のおかしな点は見受けられない…
でも、そろそろ気がついていた。
なんだ…?この違和感…
少し体を起こして感じる胸元の重み、
でもこれは気絶明けで体が慣れていないだけだと言い聞かせることができた。
男の声が…聞こえない…
こればかりは言い訳が出来なかった。
気絶の影響で声が出づらいなら喉の異変でわかるし、何より発音に問題がないことからも異変がないのは明らかだった。
そんな自問自答の間に病室に医者と思しき白衣の男が入って来ていた。看護師がその医者と話している内容までは聞こえなかったが、何やら不思議そうな顔でこちらを見ていることだけはひしひしと感じられた。
「担当医の福原です、もう一度お名前を言って頂けますか?」
「だから!桐谷青路!記憶には何の異常もないんだってば!何なんだよさっきからさ!」
「あなたの名前は喪黒闇子なんです」
俺は全ての辻褄が合うその情報にただただ目を丸くすることしか出来なかった。

to be continued…