これまで書いてきたシリーズ物を全部やめようかなと。
ファヴァーもきいろいしも辞めようかなと。
......ということです。もう書けなくなってしまった。
私はそれ程までにある物に恋をしたのです。
恋を原動力に出来ればいいけれども。
数学の授業中。
視界に君が飛び込んでくる。
授業に集中できない。
おかげで問2の解き方が全くわからない。
君の罪は重い。
僕のアタマの中には、君の美しさの方程式のみが色濃く残った。
柔らかい唄をうたおうか。そんなかおばかりしていたら、幸せ逃げちゃうよって、誰かが言っていたよ。
日々を重ねた先に君に会えたら、どんな明日より素敵だから。
僕は、いつかと変わらない僕のまま。きっと君に、会いに行くよ。
たった3年の間に、可愛い彼女はサブカルチャーに塗れて、アイデンティティーを確立したつもりの、されど一般人。個性派というカテゴリーに分類されただけのことに気づいているかしら。下北の喫茶店、クリームソーダ、色褪せた。空、街、道、灰色。煙草も夜行バスも遠距離恋愛もゴミ箱に捨てちまえ。くそくらえ。
今日もいいことなかったな
エスカレーターに乗る
あ、雨が降ってきた
エスカレーターは登る
今夜は月が見えそうにないな
エスカレーターがうねる
さて、帰ったらなにしよう
エスカレーターから降りる
そうしてつなぎ合わせた気持ちと気持ちが
僕のギリギリの家路を揺らがす
そんな、夜
もうそろそろ本気出さねば。
ということで7月中にはやりましょう。忙しい事も片付いたし。
さて、先ずは何を話そうか。
色々と考えた結果、ルール変更は必要になったらすることにします。あんまり必要とする人がいなさそうなので。
ということにしよう。
煙が、
ふ
と 薫って
窓の外に
夏がきたよ、
って
少しだけくすんだ蒼
夕暮れの、眠たい天(そら)をみせて、
誰?君?林檎も消しちゃえ
もし、君がいらないものを消せるとしたら、僕は消えちゃうのかな。
僕は消えた。なら『僕』って何なのだろう。
想像しても思いつかない。存在してないものは"いない”の?
"生きる”ことを許されないの?
消えちゃったものは、皆の記憶から、
消えちゃうの?
ねぇ、『僕』は殺されたの?
あの日、僕は林檎と一緒に消えた。
眠ったってうなされるんだ
起きていたってフラッシュバックでろくなこともない
ねぇどうやって
どうやって君は
その手に夢を
取り戻したんだい?
例えば
この世界がチェックボードなら
僕はクイーンも
ルークもビショップも
落とした陣営で
ナイトはその実自分自身で
じゃあ
キングはなんなの
とか考えちゃったんだよ
そう僕は守るべきアイデンティティすら見失って
さぁあの頃の夢を教えてくれ
この命懸けのゲームが終わってしまう前に
少年は、すっかり日の落ちた丘の頂上に立っていました
そこからは、見下ろせば夜の闇に抗うかのような僅かな灯りが、点々と見えました
空を仰ぐと手が届きそうなほど近くに星屑が散りばめられていて、いかにも神秘的な夜なのでした
「……ユーリ、さっさと行くぞ」
少年は夜に溶け込むような銀髪を揺らし、振り向きます
彼の“悪友”の方へ
「あぁ、今行くよ」
ユーリと呼ばれた少年は、手近な石を二つと木の枝を拾い上げ、易々と火を点けました
妙なくらい静まり返っている丘の上で、カキッと石が小さく鳴り、麓を見下ろすと見えるような僅かな灯りが生まれました
目の前には、無人の洋館
さながら神殿のような洋館は、昼間家の窓から見上げたそれよりも遥かに大きく、彼らを待ち受けています
「何も怖くない」
誰かがそう、言い聞かせるように言ったかのように聞こえました
少年の白い腕が、重厚な、紋様のあしらわれた木製の扉の真鍮の取っ手へと伸びていきます
鍵は、案の定掛かっていませんでした
ギィィイイと扉が耳障りな音を立てて開いていきます
そして、ぶわっと微かに埃っぽい冷気が溢れ出て……
少年は、一歩、その昏い昏い洋館の内部へと足を踏み出したのでした
宝石のような眼を持つ、陰気な雰囲気を放つタケルと瓜二つの青年がそこに立っていた
「我が友よ...貴方の願いも...これで...これで私と一緒に...」
「供界...ボクは実体を得られた...感謝するよ...」
青年はタケルの方を向いて
「君がこの体の提供者か...」
「お前は...何者だ...?」
「ボクに、決まった名前はない...前は、運命の戦争...とか呼ばれてたっけな...まぁ昔の話だ...それよりも、同じ人間はこの世に2人も要らないんだ...」
何か、寒気を感じる
「だからここで...死 ん で く れ な い か」
寒気は更に増す
この宝石のような瞳を見ていると、どこか違うところに連れていかれる...そんな錯覚さえ覚える
常時静かな口調なのも、恐ろしさを更に際立てる
「確か、こうするんだっけ?」
青年にベルトが装着される
そこには、見たこともないカードデッキが填まっていた
「黒龍...はっ!」
タケルもとっさに構える
青年に黒い影が重なり、漆黒の龍騎士 リュウガとなった
「へ...変身!」
タケルもライアとなる
それでもタケルは、恐怖で体が麻痺していた...
「黒龍か...面白いのが出てきたな」
貴族のような風貌の青年が眺めていた
その手には、蛇のエンブレムが象られたカードデッキが握られていた...
急に切なくなるのはなんでだろ
5年前の夏に重ねた
てのひらの心地よい温さを
きっと君は覚えてない
ふと蘇るのは
閃く花火に照らされた
無邪気な君の横顔
感情を殺して生きることにしたんだ。きっかけ? 過去のトラウマだよ。毎日のように思い出しては、怒り、憎しみにとらわれ、目の前のことが手につかなくなる。思い出さないように頑張ってみたがもうあきらめた。そもそも思い出すのが問題なんじゃない。怒り、憎しみの感情が問題なんだ。
俺の一族はゴールデンレトリバー。俺だけ雑種。これ以上説明はいらないだろ。子ども時代にいい思い出なんかない。おまけに俺は帝王切開で生まれた。犬は自然分娩じゃなきゃあ駄目だ。母親だってことを、知識で補えないからな。母犬は俺を単なる異物としか思ってなかった。生まれたばかりの俺は、乳を与えてもらえず、死にかけてたらしい。
それに引きかえ、きょうだいたちの可愛いがりぶりといったら、子どもを生んだ多幸感が自己批判力を失わせるんだろう。才能なんてかけらもねえのにダンスだピアノだサッカーだバレエだと、言われるままに、習わせてたっけ。みんな小学生レベルで終わったけど。
まあしょうがねえ。本能だからな。何万年経っても犬は犬だ。金持ちのお嬢様だから実社会でもまれることもなかったようだし。
だからさ、生まれたばかりのころ、しばらく人間に預けられてたんだよ。それで生き延びることができたってわけ。
戻りたくは、なかったよ。そりゃそうだろ?
何故って。法律だよ法律。犬の社会に人間が干渉したらまずいんだよ。俺みたいなさ、変なのができちまうから。
はて、何をしに外に出たのだったか。そうだ。綿棒を買うためだった。鼻の奥にできものがあり、それに薬を塗るために綿棒が必要なのだ。スーパーに行くつもりがぼんやりしていて、通り過ぎてしまった。年のせいなのか定年で退職してからのん気に過ごしているせいなのか両方なのか。いや、わたしは昔からこうだったな。引き返すと、また易者だ。ブームなのだろうか。見ればわたしよりだいぶ年がいっている。
「ちょっとあなた」
「はい?」
いつもなら無視するところだがぼんやりのせいで反応してしまった。そういえば脳がデフォルト状態のときは社会脳になっていると何かで読んだな。
「あんたね……」
「もうすぐ迎えが来ますか?」
おどけた感じで言ってみた。少し、間があった。
「あんたもう死んでるよ」
死後の世界を信じるのは楽観的だと思わないか、とスタンリー・キューブリックは言ったそうだ。死後の世界がある。霊はいる。と考えたほうが生きるのは楽だろう。占いも、信じられる人間のほうが幸せだ。
生まれ変わったら、もっと素直に生きよう、と思う。
髪を掻き毟って
爪を立てて 腕を切り刻んで
人目を憚らずに喚き立てて
それで全てが解決するなら
こんなに私を持て余さなくて済むのに