表示件数
2

貴女は私の憧れでした。

貴女は私の憧れでした。
でも、いつからかこうやって、並んで歩けるようになって、貴女の見ている景色を、私もずっと見ていたくなりました。

0

好きでした。

好きでした。ずっと前から。
伝えたら壊れてしまいそうで、まぁ、壊れてしまったんだけれども。伝えなきゃ良かったのかなって、今も答えはわからないままです。でも、後悔はきっとしていない。あなたが「ありがとう」って言ってくれたから、「嬉しかった」って言ってくれたから、後悔は一生しないと思う。
今もまだあなたの事を好きでいるけれど、今の私達にはきっと過去形にした方が合っていると思います。
好きでした。これからも。

0

シューアイス『神崎の場合』その2

「神崎、お前ってひどい奴だったんだな。」ちょっと怯えた表情で牧田が私に聞いてきて、ちょっとふきそうになった。ひどい奴って、言い方ひどくない?てか同じクラスでもないあんたに言われることじゃないと思うんですけど。2階廊下の一番端の理科室の前で、牧田は偉そうに腕を壁に突きだし、私を問い詰める。「彼氏がボコられたからって、あそこまでする必要ないだろ。意味わかんねえよ。」めんどくさいなあ。早く教室戻んないと後藤田に怒られるんですけど。朝からダルがらみとか本当に勘弁してほしい。「杉田なら3階の空き教室にいるから、迎えに行ってあげれば?あいつのことで話あんだったら本人連れてきてからにしてよ。」「お前がそんな奴だったなんて、知らなかったよ。もっとマトモで優しい女かと思ってたのに。」ああもうほんとグダグダうるさいなあこいつは!さすがに頭きた!偉そうに突き出された左腕を取って思いっきり捻りあげる。勢い余って牧田の顔が壁に激突し、鼻が折れたような音がする。牧田の顔辺りからドロドロした血が白塗りの壁をつたって落ちるのを見ながら、私は牧田にだけ聞こえるように、耳元で吐き捨てるように言った。「人を勝手に良い奴だとか悪い奴だとか決めつけてんじゃねえよ。ちょっと容姿良くて勉強できる女ならおしとやかな人間だって考えがそもそも甘いんだよ。ヘドが出る。お前みたいな奴がいるから生きてて息が詰まりそうになる。そんなに自分の価値観が大事なら、一生引き込もって家から出んな、クソ野郎。」腕を離すと牧田はそのまま崩れ落ちた。私は肩の埃を払うと、足早に教室に戻っていった。

0

君の吐息と僕の問い掛け

もとから雀の涙ほどしかないような勇気を
言葉に変えて君に問い掛けてみたけれど
僕の羽虫のような震えた声は
君の甘い吐息に掻き消された
沈黙
身体中を響き渡る心音が
君に気付かれないか心配で
僕は震えた声を鼻唄に変えた

0

配慮

僕の言葉を詰まらせた。君の話した言葉が腐って、土になり、そこに種子が飛んできて、芽が出た。僕はその芽を踏み潰した。君は僕を知らない。君も僕を知らない。ならば記憶から消し去ろうか。

0

幼なじみ。

私は幼なじみが好き。 たけどあの子と話をしてる所なんて見たくない。 だけど付き合いたくなんてない。この気持ちは何?

3

キャッチボール

フォークやナックルを投げられるほど器用じゃない。でもストレートが強すぎてあなたを傷付けてしまわないか心配なのだ。
投げて良いよって言われてからじゃないとうまく投げられなくて、そのくせ自分が受け取る側になると取りこぼす。
ごめんね、相手がこんなへなちょこで。

4

パクパク

「あのドラマ見た?」
(見た)
「ぅ「見たー!マジで面白いよね!」
「あの俳優さん格好いいよね」
「あ、でさー…

2人+1で向かう朝。
吐き出さなかった言葉は澱になって喉を詰まらせる。口を開けては閉じる。お前は金魚か。

1

無題

他人なんてどうでも良いとか思ってるけど、人との出会いの中で何度も幸せを感じたこともあって、本当は誰かと繋がって居たいって思ってしまう

0

転校

あの人が転校するって聞いたときは感情が押し寄せて溺れて何も考えられなくて言葉なんて浮いてこなかった。
少し時間が経って帰りの電車で、なんとか落ち着いた頭に浮いてきた言葉を集めたり感情を具体化すると、いかに自分が感情をえぐられていたかが分かるか。
最近親しくなっただけで、こんな事思う権利は多分ちょっとしかないけど、ほれでもとても悲しいんだよ。悲しいって言葉しか出てこなくて悲しいけど。
今さらになって君への想いに気づき始めてバカみたいだなぁって今思ったけど、それもよくある事で悲しい。
君とは多分これからも会えるし仲良くしてくれるとは思うけど、そういう事じゃなくて約束しないと会えないのが悲しいんだよ。
お互い頑張ろうな。
知らないところに行く君はきっと美しいんだろうな。

0

朝日の夕日の月明かり

朝、目を覚ますと幼なじみの声が聞こえる。
差し込む朝日の中冷静に考える。
寝坊した。
すぐ行くと窓の下で待つ男の子に声をかける。
着替えて、身支度をして、小さなパンを口にくわえ玄関を出る。
二人で隣に並び、小さい後輩をつれ、学校へ向かう。
途中で同じクラスの奴の班に4つほどあった。
二つしかない学区の全班が集合だ。
同じフロアの一年生、五年生の教室におはようと声をかけ、教室へ入る。
もうみんないた。たった十数人の大事な仲間だ。
放送委員の仕事で担当の朝の放送を終え、
教室でぎゃいぎゃいしてたら、先生が来る時間だ。
朝の会を元気にやり、授業の準備。
国語理科体育体育家庭科。
これもぎゃいぎゃいと進む笑
休み時間も給食もわいわいぎゃいぎゃいわちゃわちゃ。笑いの絶えない、暖かいクラス。
放課後はどこかに集まっては鬼ごっこやら缶けりやら、サッカーやら。遊ばない日は学校帰りに家の後ろの路地でお話。恋ばなに悩み相談を男子二人、女子二人で帰りの鐘まで話す。
夕日が傾き始めた頃、みんなが家に帰り始める。
ばいばーい、またね、また明日。
そうして、家に帰り眠りにつく頃、窓から降り注ぐ月明かりを見ながら、今日も楽しかったなと、満足げに眠りにつく。明日もきっと騒がしく楽しい今日が来る。そんなことを思いながら。

2

ひまわり

「幸せにするから、俺と結婚してください。」
「されないし、二人で幸せにしていくんだし。笑
だからこちらこそ、よろしく。」
そういって、彼女は小学校から変わらない、
ひまわりのような笑顔でニカッと微笑んだ。

2

ありがとう。

なんだかんだ楽しいです。毎回声かけてくれてありがとう。