表示件数
0

今宵即興詩。

灼けたような鼻から
味のない息を吸う。
秋はやがて冬になる。

電灯を淡く灯して眠る
胸元に寄せた掛け布団
積み上げた文庫本が傾いて
長い夜が更けるまで。

0

君はテーブルの上で微笑むだけだ

とっておきのカップから香る
アールグレイみたいな声で
名前を呼ばないで

オーブンから出したばかりの
チーズケーキみたいな掌で
ぎゅっとしないで

ポッケに入れっぱなしだった
チョコレートみたいな瞳で
私を見つめないで

どこもかしこも美味しそうなくせに
しょっぱい雫ばかりこぼさせないで


せめて絶望させてくれたらよかった

0

水面

涙の味ばかり知ってしまって、嗚咽で言葉も吐き出せないのだ
笑顔でいたいとひたすら願うのは、いつか

眠ることすら怖いと思う時

夢は泡のように消えるのに、ずっと続くような気がして
抱え込んだ秘密すべてにひとりの共犯者も許せず、膝から崩れていく瞬間が目に見えている、ような気がして

柔い温かさを覚えてしまったら
ずるずると足を引きずるのだ
いらないものを捨てながら、細い感性の糸を切る
単純にしようとすればするほど、粗く削ぎ取ってしまうのだ

それをいつも嫌いだと思うのに、さようならばかりする

0

おい、聞いてんのか。

ふざけんなよ。
何だよ偉そうに。
調子乗ってんじゃねぇーぞ。
何が正義だ。いつから自分中心に世界が回るようになったんだよ。
おい、わかってんのかよ。
は?お前が悪い??
ふざけんな、お前に何がわかんだよ。俺は俺の何がわかってんだよ。ふざけんな。俺は俺が一番わかんなきゃなんねぇーんだよ。いいか、自分の人生は自分で決めろよ。人のせいにすんな。

0

赤い糸

君がたまに着てくる赤いセーター
少しだけほつれて赤い糸が垂れている。君は気づいてないみたい。
私には生まれつき備わった女子力などないものだから、あなたのそのセーターを直してあげられないのがちょっとだけ悔しい。
でもその赤い糸が私につながる日まで、あなたのセーターを自信満々に直せる女になってみせるよ。

2

実験失敗

上手く行かなくなると、放り出したくなるんだ。

理論上の正解だけじゃ、成功しないこともあるんだよ。

解析したデータが示す値が現実で、予想が現実になる訳じゃないんだよ。

諦めたくない、諦められない。そんな思いに揺られながら、フラスコや分液ロートを降り続けるんだ。何時か必ず報われると、やってきたことが正しかったと言えるように。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大学院まで進むと、大学生の研究より深く深く潜らなきゃならないから、失敗も多くなる。凹むことも多いけど、やっぱり好きな事で、「自分が」というよりも「自分で選んだ」道だから、前を向いて頑張れる。

0

THE RED RAIN

人はなぜ他人(ひと)を裏切るのだろう
きっと故意ではなく弱さゆえ
ツナガリ守るため止められない
矛盾だらけと知っていても
揺れ動く想い

0

負け犬

私はLoser、
いろんな戦いに負けて
頑張って生きている。
これからもいろんな戦いがあると思うから
みなさんも負けないで生きてください。
私はどんなに頑張っても負けることしかできませんから

0

秋の空になってきた

秋の匂いになってきた

夏の匂いと冬の匂いが混じっている

少し肌寒い北風と日向のあたたかさ。

心地よい季節。

過ごしやすい時期。

でも心はモヤモヤ。

心は過ごしやすくない。

このモヤモヤが北風と一緒に飛んでいってしまえばいいのにね。

0

ありがとう。

今日は、心配してくれた君。
おなかの調子がよくなくてよかったって思った僕。
「大丈夫?」って言ってくれた。
明日も体調が悪くなればいいのにな。
きっと、あいつのことより心配してくれる。
ありがとう。