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Advent 12/6

やっと、予定通りに書けます… 第6話”12/6”スタート↓

街はここしばらくの寒暖差で、人々の格好は、秋らしくなったり、冬らしくなったり…
今日は昨日と打って変わって、冬らしい陽気だ。
いつの間にやら、千賀橋の近くの銅像に、サンタ帽がかぶせてある。一体いつ、誰がかぶせたのだろう。落とし物なはずはないのだが―
「…、…くん、…コウくん、…入間コウ‼」
おもいっきりフルネームを呼ばれて、背中をカバンで殴られるまで、後ろに人がいることに気付かなかった。
振り向くと、久しぶりに見る顔がそこにあった。
「久しぶり」
吹奏楽部のOG…部活の先輩だった、光ヶ丘綺羅先輩が、そこにいた。
「…こんなところでフルネーム呼ぶのは、やめてくださいよ…」
「え~、だって名前読んでも振り向いてくれないからさ~もう実力行使しかないと思って~」
質問と答えが若干噛み合わない。この人はずっとこうなのだ。
「そーいやさ~、コウくんは、高校どこ行くの⁇」
「ここしばらくみんなそれ聞きますよ?」
高校の話は、あんまりしたくない、むしろ考えたくないんだよなぁ。
高校について考えてることといえば、入学したら軽音部に入りたい程度だ。
「いっそさぁ、ウチんとこ来る? ウチは大歓迎だよ? 軽音部あるし」
「え 先輩、その情報どこから…?」
「あーくららから~」
海月め、あのおしゃべりが…
俺は心の中で舌打ちした。この感じからすると、多くの吹奏楽部員がこの事を知っているに違いない。
「まぁ、頭の隅に入れときますよ」
「お、サンキュー。決まったら今度教えて」
この時ふと思い出した。例の約束のこと。みんなで集まる話―
「ねえねえコウくん、今度さ、”クリスマスフェスティバル”行くんだけど…行くの?」
俺は答えなかった。むしろ答えられない。
今日の町は冷えている―俺の未来も。

これで、「この物語」に出てくる、すべての主役を出せました。これからはその主役たちが、かわるがわる物語を語っていきます。
memento moriさん! 今日は今日中に書き上げられましたよ! どうですか!

4

LOST MEMORIES ⅢCⅢⅩⅥ

朝、というのは総じて忙しい時間のようだけれど、忙しない、喧しい、そんな言葉とは無縁そうなチャールズの作る朝は、やはりそんな言葉とは無縁になる訳で。
「ルイボスティーです、お嬢さま。」
「ありがとう。」
食後にしっかり紅茶まで味わう時間があるのだから驚異的である。
「ところでチャールズ、昨日は聞かないでおいたのだけれど、どうしてあんなことを呟いたの?」
こんな、長引くことが目に見える話を朝に振ることができるのも、時間がある証拠。
「あんなこと、とは?」
返しは予想通りだが、はぐらかされる訳にはいかない。まだ、ジュリアに逃げられた理由がわからないから。
引く様子のない瑛瑠を見て、チャールズは ふむ,と頷く。この目は、いつもの目だ、はぐらかす時の。
「では、お嬢さま、質問です。」
ほら。
「友人をひとり、思い浮かべてください。とりあえず、彼、としておきましょう。彼から、自分の命よりも大切なものだという宝石を、預かってくれと押し付けられた。それが奪われそうになり、他人の手によって傷つけられた。
それって、誰が悪いですか?」

1

明日

明日があるというのを疑っちゃいけない。
何、突然死するかもだって?突然地球が滅びるかも?
そんなことを言ってる君たち、そう、そこのへそ曲がり達だよ。
君ら、どうせそんなこと微塵も考えてないんだろう?明日があることを少しも疑わず、その更に先の予定まで考えているんだろ?
詰まる所君らは、人の言ってることに何でもかんでも反論して、少数派気取って、それで気分が良くなるのが望みな訳だ。
別に非難してるわけじゃない。若気の至りってやつだ。もう少し成長すれば、周りに合わせる生き方が、如何に良いものかが分かるはずだから。

はい、何でしょう。この発言も大して変わらないって?
僕もそう思います。これもまた若気の至りというやつです。

0

No music No life #3 インビジブル

時雨視点



結月と玲が戦っている。結月が発作を起こさないかすごく心配で心配で仕方ない。

本当にここで起こされちゃ困る


頼むよ
結月。


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短くてすみませんm(._.)m

0

生きるちから

近頃、事故とか事件とか、物騒なことが多い。
明日、私の命はあるかしら。
人との付き合い方もよくわかんないし、自己嫌悪。
いつかそんな自分に嫌気がさすかも。
もっと上手に生きたいと願っても、現実はそんなに甘くない。

でも、この世界から逃げだしたいとは思わない。

あなたがいるから。
あなたの曲があるから。
明日も生きてゆける。
生きてゆく。


0

水晶の破片

もうこんなに寒くなった冬だっていうのに

君はそんな膝上のスカート翻して

僕の方を振り向いたの

緩く弧を描いたそのマフラーに

散りばめた細かな水晶の破片

ふっと吐いた息は白く昇って

一瞬の夢現

君を隠して消えた

3

ひと口

 夜勤明け、コンビニで缶ビールとチリ味のポテトチップスを買い、歩きながら飲み食いした。いい気分だった。
 雨がぱらついてきた。僕はパーカーのフードをかぶり、足を早めた。
 部活の朝練だろう。ビニール傘をさし、テニスバッグをかついだ女子高生が橋の欄干から身を乗り出し、くんくんとにおいを嗅ぐような仕草をしていた。
 すれ違いざま、女子高生がよく響く低音で、「綿のフードパーカーって洗濯物のなかでいちばん乾きにくいよね」と言った。僕は立ち止まった。女子高生が欄干に背中を預け、こちらを見上げた。僕はすぐに稲荷大明神だと気づいた。
「稲荷大明神様。どうも」
「様はいらんよ。彼女とはどうだ」
「常連になったので、顔は覚えられました」
 数日前、好きな女の子(コーヒーショップの店員)とつき合えるよう願掛けした直後、僕の目の前に現れて以来、ちょくちょくからんでくるようになったのだ。神も最近は暇なのだろう。
「そうか。まあいい。がっついたら上手くいくものも上手くいかん。恋はあせらずだ。女性は一般的に安心感が得られなければ恋愛に進まんからな。まずはいい意味で害がないことをアピールすることだ」
 稲荷大明神はそう言ってから僕の顔をじっと見つめ、「君の両親はそれぞれ出身地が違うだろう」と、傘を僕にさしかけながら続けた。
「僕は大丈夫です。どうぞ、濡れてしまいますので」
「わたしは神だ。雨に濡れたりなどせん。さしなさい」
 言われてみれば少しも濡れていない。僕は傘を受け取った。
「父は京都、母は東京です。どうしてわかるんですか?」
「魅力のある人物は塩基配列が変化に富んでいる。両親の遺伝的距離が遠い可能性が高い」
「僕、魅力ありますかねぇ」
 まんざらでもない調子で僕が言うと稲荷大明神は、「まあまあだな」とこたえた。
「まあまあならよかったです」
 僕は取り繕うように言って缶ビールを飲んだ。
「以前と比べると少しは自信がついたように見えるな。何かあったのか」
「酔ってるからですよ」
「ひと口くれ」
「女子高生にビールを飲ませるわけには」
「この姿ではまずいか」
「まずいです」
「じゃあまたな」
 僕は後ろ姿を見送った。この話は、次回に続かない。

4

37.6°C

やっぱり
学校ってのは
every day ビバ☆健康体でないと
のりきれないところで

なんでかって言うと
グループ発表なんかがあると
他の every day ビバ☆健康体のひとに
迷惑かかるからで

もしかして他の様々な仕組みも
every day ビバ☆健康体であることが
大前提なのかもしれない!という発見と
今更気づいたのという君の言葉に
数百年の熱もさめそうな朝

3

思いつきばかり

かたまってしまった眉間の皺を

なんとかほぐそうとした親指が

わすれていた記憶を呼び戻した

なみだに濡れた確かな想い出と

いい加減に紡いだあの人への詩

ゆるされたと思ってなどいない

めを閉じることでさえもそうだ

がむしゃらだった僕らの日々は

みちばたに置き去りされている

たくさんあったはずの夢と共に

いつかは消える命をいきるのだ

2

Advent 12/5

さーてさて、つい30分ほど目に過ぎ去った12/5… 第5話”12/5”スタート↓

「ねぇ冷ちゃん、これ分かる~?」
「いいよ、見せて」
やっぱりあたし、冷ちゃんの友達でよかった。そんな思いを噛みしめた。
冷ちゃんはあたしと違って、勉強ができて、周りへの気配りが上手で、ザ・秀才!って感じ。
対してあたしは、集中は続かないし、そそっかしいし…自慢できるのは、抜群の運動神経ぐらい。冷ちゃんみたいだったら、そこまで今は困らなかったんだろうな~
「…鈴ちゃん、いい?」
「あ、ごめん。いいよ」
冷ちゃんはあたしに丁寧に、よくわかんない比の定理やらなんやらを教えてくれている。
もうとうにテスト2週間前は過ぎている―今日で1週間前になったところだ。
実質、1学期中間・期末当たりは、みんなめちゃくちゃ頑張ってはいなかった、まあ普通通り。
だが、2か月前の2学期中間は驚きの事態になった。
「みんなが、やる気を出している…⁉」
衝撃の事態。あたしはいつも通りやってたから、いつもは点数で勝ってる人たちに、負けた。
今回のテストは、これで受験で使う内申確定、というわけで、いつもはさわがしい教室内は、少々物々しい雰囲気だ。
あたしも、頑張らなきゃ。その気持ちでテスト3週間前から勉強してる。だけど…
「わかんねぇーーー!」
わかんないトコが多すぎて、もはや大混乱。というわけで、ここしばらく、友達の冷泉(れいぜい)ミユキこと、冷ちゃんに質問しまくってるワケ。
まあ、ほかの人もなんだが。
「…なんだけど、わかった?」
「うー、もう1回!」
わからない、といえば、この間届いたメールだ。行ける・行けないだけでも返信したいけど、まだ「その日」の予定がわからないのだ。
(まぁ、この調子じゃぁ、無理そうだな)
あたしは心の中でため息をついた。ホントは行きたいけれど…
「…どう? 鈴ちゃん」
「あ~、ごめん! ワンモア!!」
いいよ、と冷ちゃんは笑ってくれた。やっぱ、あたし、冷ちゃんの友達でよかった。