君というダイヤのおかげで
僕のダイヤを磨くことができそうだよ。
最高の研磨剤をありがとう。
自分磨き始めようかな
三日月、ゆらゆら
ビルのあかり、お疲れ様です
街頭、たまに消えてるやつ
星は......あんまり見えない
夜
眠る良い子達
残業サラリーマン
バイト帰りの大学生
あと、たまに猫
ほらね、僕は、蚊帳の外
体育のあとのほてった顔を下敷きで扇ぐ。
その風で開いていたノートのページがめくれる。
なんだかひどく懐かしかった。
昔読んだ物語の主人公は今も仲間に囲まれて
私の知らない新しい物語を紡いでゆくのだろうか
寝る間も惜しんでベッドの横に積んだ本たち
電気を消されてからランプの灯りを頼りに
こっそりと追った活字を思い出す
視力と引き換えだなんて思わないけれど
性懲りもなく活字を追う
なによりも楽しかったんだ
背表紙に指を掛けたとき
ページを開いたときの匂い
よく見つけたあの落書き
もういちど蘇ればいいのに
最後にああしたのはいつだったろう
でも例え同じ場所で同じ本を手に取ろうとも
もう二度と蘇りはしないのです
不可逆な時空を恨まないようにそっと目を逸らす
重みに耐えきれなくなった瞼はそっと下りてゆく
どうかなにも恨まないように
そっと目を逸らす見ないふり
瞼を閉じてひとりおやすみ
だれも絵本のページをめくりやしないよ
日に日に膨れる造為
日に日に膨れる期待値
日に日に膨れる無駄な期待とhour
もうどうしたら普通になれる?
頭の中で糸がコードみたいに複雑に絡まってしまって簡単には解けなくって動かせば動かすほどに切れそうになる。
切れたらどうなるかな
恋をしているときよりも幸せな気持ちにはなれないな
恋をしているときよりも苦しくなることはないけどね
恋をしているときと同じくらいふわふわしちゃうけど
愛されたい、とは、本来
純粋で綺麗なモノなのに
僕のこの気持ちは
「親友」を裏切った
醜い感情
思えば、こんな気持ちを持った僕をこの宇宙は
受け入れてくれた……のか…
この宇宙は平和だな
…………………………………………………………
ごめんね
君の言葉が忘れられない
人を好きになってこなかった君が
人は嫌いだけど僕のことは好きだと
言ってくれた
素直にとても嬉しかった…
それだけで良かったのに
それなのに…
僕は君を裏切ってしまった
愛されたいと、思ってしまった
願ってしまった
ごめん…ごめんね…
…………………………………………………………
好きになって
君が僕の心を出ていったときから思い出すんだ
出会った時を…
6年前だったね
独りの僕を独りの君が迎えてくれた
優しくて儚くて美しい
趣味なんてあの頃は違うのに気が合って…
居心地が良くて…
きりがないな
…………………………………………………………ねえ、
「私、望さんとの約束をすっぽかして英人さんといる気がして、罪悪感でいっぱいです。」
「抜け駆けしてるつもりはないんだがな。」
「またそういうこと言う。」
瑛瑠の失礼な発言をひらりと受け流し、交わす冗談。
瑛瑠は一瞬瞳を揺らし、躊躇うように呟く。
「これはデート、ですか?」
察しのいい英人が深く聞かないのをいいことに、ずるい聞き方をしてしまう。
「お好きなように。……どうした?」
瑛瑠は少し笑う。
「デートなら、他の男性のことを話題にしてはいけないかと思って。」
「長谷川のことか?」
笑って返されたことに、瑛瑠は少し安心する。彼について聞いてほしい話があった瑛瑠だが、ふと気になったことが先に口をついて出てきた。
「そういえば英人さん、望さんとどうやって良好な関係に持っていったんですか?」
はじめは、望に気を付けろなんて言ってみたり、荒々しい感情をお互いに隠していなかった記憶がある。
薄く微笑った英人は、彼にしては珍しくもったいぶった様子で瑛瑠を見る。
「んー……内緒。」
その顔は、腹が立つくらいイケメンだったとか。
息を呑んではっとしたのはきっと一瞬のことだったと思う
負けないでの呪文で何度も生き返るような感覚
それでも私が誰かの力になっているのなら
圭一さんの車に乗り込んだ私たちは、そのまま北の氷枯村方面へ向けて出発した。朝ごはんは途中コンビニで買う予定。妹は窓の外を見ながら早朝の閑散とした街の様子を見ているようだ。そのまなざしには楽しさと期待と、僅かな緊張が混ざっている気がした。
「どうしたの?」
私が妹に視線を送っていることに気付き、妹が尋ねてきた。私はいや別にと返すかどうか迷ったが、やがて
「……ちょっと緊張しているようだけど、大丈夫? 夜に疲れて眠くならないようにね」
「……ありがと」
妹はなぜかそっぽを向きながら応えた。心配されたのが癇に障ったのだろうか。窓の外を見つめる妹の表情は窺い知れない。
その後私たち一行はコンビニに着くまで無言だった。
妹はサンドイッチとジュース。圭一さんはパン数種類とコーヒー。私はおにぎりとお茶。それぞれの朝ご飯をコンビニで手に入れた私たちは車中でそれらを食べた。出発直後からの無言の時間とは一転、それぞれの近況を報告したり最近話題になっていることを喋ったりして楽しい食事となった。
「え、圭一さんって彼女いないんですか。意外です」
「そうなんだよ。なんでだか分かる? 中身が希薄そうなんだってさ」
「まあ、確かに」
「酷いな。そういう君は彼氏とかいないの? 高二でしょ?」
「私は……人付き合いとか苦手なので……」
「お姉ちゃんは美人さんだからお父さんが許さないの」
「へえ、そうなのか」
「違います」
……こんな感じで。
お腹を満たした私たちは再び氷枯村方面に向けて出発した。途中までは高速道路を使って行くらしい。だんだんと熱気を帯びてきた街を抜けインターチェンジをくぐれば、いよいよ遠くへ旅に行く実感が湧きはじめた。本のことを気にしていた私も少しだけわくわくしてきたのは認めざるを得ないだろう。遠出するのは中学生の時の修学旅行以来だ。私の気持ちと同調するように、圭一さんの軽自動車はぐんぐんとスピードを上げて高速道路を駆け抜けていった。
この月はどうも現実離れしている
どんな願いも叶えてくれるような…
浮世離れした世界になる
きっと僕の祈りは天の川のどれかで
君の願いも天の川のどれかだ
君も、一番星には願わないだろう
そんな宇宙を今日だけは僕も君も見ていると
信じよう
この思いが届きますように
いや、やっぱり思いは自分で………ね
…………………………………………………………愛してる
「永遠」はどこにあるのだろう
僕は「永遠」は望まない
きっと、消えてしまうから
だから、願いも
一番星じゃないんだ
小さくて光が乏しい星へ…
一瞬だけ輝かせればいい
これが僕の
「星に願いを」
…………………………………………………………今も…
消し去りたい過去を
無くしたい今を
全て翼に変えて
飛んでいく 飛んでいく
逃げるように
飛んでいく 飛んで
消えていく
どれだけ歩いたかなんて分からないけれど
なにがあろうともなにを言われようとも
どうしても見つけられなかったもの
視界の端にちらつかせた赤い糸
どれだけ目で追っても呪いは解けない
誰に嘲笑われ頭を踏まれようと
誰に褒められ頭を撫でられようと
やはり呪いは解けないのです
嬉しそうに風船の紐を握りしめた女の子
いつまで笑っていられるのかな
風船の紐から指を這い回り手首を絡めた赤い糸
気付いてしまった瞬間呪いになってしまう
どうかおぞましいそれに気付きませんように
永遠に呪いを擡げさせませんように
そんなこと呪いを絡めた手を合わせて祈っても
馬鹿馬鹿しいなんて分かっているのです
今日もまた下らない太陽が上り
真っ青な空は吐きそうな程です
全身の気怠さは昨日の後悔達で
いつまでも僕の踝を掴むのです
こんな何でもない冬の朝だから
縮こまった体を少しだけ震わし
また今日も行くべき場所へ行く
目的などとうの昔に忘れました
こんな僕をこんな所に繋ぐのは
死ぬことさえ面倒に思う怠惰と
この世への未練かのような顔で
僕の心に居座り続ける恐怖です
自分の為に生きられるほどには
僕は強くなんてなれなかったし
誰かの為に生きられるほどには
僕は優しくなんてなれなかった
僕に死ねるだけの勇気があれば
僕はもっと幸せだったでしょう
努力することを覚えられたなら
僕はもっと幸せだったでしょう
それでもその何方でもない僕が
幸せだなと思う瞬間があるから
この世界はやっぱり意地悪です
僕の襟を掴んで離さないのです
貴方はこれをただの詩だと思い
また溜め息をつくのでしょうか
何れにせよ僕の中の浅ましさが
やっぱり僕は嫌いでなりません
誰に伝える気も無いかのような
こんな長ったらしい詞たちさえ
貴方は何故か拾ってくれるから
やっぱりこの世界は意地悪です
そんな詞ももうすぐ終わります
ですが最後に一つだけとすれば
僕は貴方のように生きたかった
それしか言うことは無いのです
神様…
これは僕への天罰、なのですか
それとも、これが僕の隠れた本望なのですか
わからない
君の考えていることも
僕の考えていることも
何もかも
見えない 聞こえない
お互いがお互いの一番の理解者なのに
もう…わからないよ…
…………………………………………………………
今も…
泣きたい夜空に
月をみあげる優しさを
貴方が愛と呼んだから
届くはずのないうたを
わたしは今夜もまた唱える
ほかの生き物のぬくもりと呼吸を感じる
やけにほっとして
私はもうひとりで立っていられないんだと思い知る