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満天の星

ほんものは
しっかりとそこにあって
ぞっとするほど美しかった
らせん階段の先へ
のぞんだ世界と
しんでしまった昨日を抱いたまま
ただ、一歩ずつ

僕は
はやく消えてしまいたかった
どこでもいいから
この世界を外れ、どこか遠くへ

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レモンスカッシュ

どこか淡くてどこか切なくて
この気持ちが弾けてしまったら
今のままじゃ居られない

触ったら
壊れてしまうような
脆くて儚い僕達だ

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ひとつの世界

好きなバンドも
好きな作家も
もうしばらく会っていないひとも

会えないから
彼らはもしかするとパラレルワールドなるものに住んでいて
私と交わることはいつまでもないんじゃないかと
そう思ってしまう

それがただの考え過ぎだとわかったとき
幸せなんだと思った

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融けていく

だれかがつくった玄関先の雪だるまは
お尻からとうめいに融けて、
濡れた舗道がくろく、湿ったまま
外灯が照らした、雪の日のおわり


(ここらでは五年ぶりかな…起きたら雪でした。)
(もうすっかりとけてしまったよ。)

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時間旅行

奇跡のような 運命の出逢い
長い時間を旅して来た気分
暗い暗い道を
あなたに出逢えて
私の未来は光で溢れた
あなたとなら
いつまでも一緒に
このまま
たとえ時間が二人を引き裂いたとしても
また繋がり合えると言えるよ
私はもう一人じゃないのね

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かくれんぼ

隠恋慕
昏い星座を
指でなぞるように
見つけ出して

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LOST MEMORIES 405

瑛瑠は、ばっと右耳を押さえる。
「な、何するんですか!
わざわざ耳元で言わなくても良いでしょう!」
顔を真っ赤にしている瑛瑠を見て、さも面白そうに笑う英人。
「想像通りの反応をどうも。」
まだおかしそうに笑っているのを見て、瑛瑠はつんと顔を背ける。押さえた右耳は、まだ英人の言葉が残っていて、じんわりと胸が熱くなる。
隣の英人は立ち上がって軽く伸び、こちらを向いた。
「不安は?」
瑛瑠は見上げて悪戯っぽく微笑む。
「望さんとデートしてきちゃいます。」
そんな様子を見て英人は苦笑し、中指で瑛瑠の額を弾いた。
「!?」
驚きすぎて抗議の言葉すら出てこない瑛瑠に一言。
「なんか腹立った。」

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ブラウニー

ねえ、今週はバレンタインデーがあるでしょう?
だから連休の休みにブラウニー作ったの
あなたの好きなブラウニー
まあみんなのために作ったんだけど
あまっちゃったからさ、食べに来ない?


そんなメールを書いては消して、
あなたに会えないままでいる

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呪縛

恋愛だけが青春じゃないって

そんなこたあわかってる

ただ一つ言えるのは

あのときの僕の恋は間違いだった

だのに、僕の思いは

未だあの駅のホームで座り込んで

座り込んで動こうとしない

もうあのベンチに

座ることもないだろうな

帰らないあの日々

帰ってこなくていいけど

せめて受け入れられたら

せめて手放せたら

どんなにかいいだろう

二月と三月と十月と十二月は

僕の呪いだ

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ティーパーティ

スプーン一杯のジャムを夕やけにかき混ぜて
日が沈むまでティータイム

夜が更けたらシュガーを入れて
どちらか寝るまでコーヒーブレイク

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恋した
恋しちゃった
好きになっちゃった

いや、好きとはいわないよ?
だってあなたが言ってくれるんでしょう?

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✩。* *。✩

なんの日でもない今日という一日を
あなたの隣で過ごしたい

3

✩。* *。✩

ポエムじゃないよ
好きな人が出来たよ

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物事

主観から乖離した情報などは無く、
視点を変えただけの自己世界で
私という一人称を抱きかかえた者が
感染症のように蔓延している。
それが、社会であり世界であるのだから
そんな素材は、磁石の反発する
という構造と似て交雑も干渉も束縛も嫌う。

学校なり会社なりに1つの箱に納めるという
統率行為は、愚行に過ぎず滑稽の極みである。
水が留まることを知らぬように人もまた知らぬ。
そこから繰り広げられる憎悪は凍土すら思える
気持ち悪さ感じる。

利他を思わず利己に囚われ、
情を囮にし、欲を先行させ
愛を貪り食う。それが人間であり
その醜い同士を掛け合わせ、
文豪が語る地獄のような絵を
具現化させたのが
今この世にある視点から
繰り広げられる物事では無いだろうか。

信じる信じない、愛する愛さない
否その事を思うことすら
はなはだしく馬鹿なる行為だ。

血の繋がりがない、他者に求める期待こそ
1番理解をして求めるものでは無い。

物事、者事は自分でしか知りえないのだ。

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✩。* *。✩

久しぶりのキャンディーがとても甘くて少し大人に近づけたかもなんて独り言。

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遠くから見た交通規制がクリスマスツリーに見えたんだ

リスクもなければリターンもない
見返りもなければ傷もない
恋するまでは自分勝手で
恋してからは運任せ
ラッキーだったら近くにいられて
アンラッキーなら瞳にも映らない
無味無臭で味気ない
無色透明で素っ気ない
なんとも他愛ない恋だった