鱗 円ことウロボロスを追いかけ始めて暫く。
わたし達は路地のあちこちを歩き回っていた。
時々気を抜いてしまって、1人だけ違う方向へ向かってしまったりもしたけれど、とりあえずは同じ所を通らずに済んでいる。
だが、今回探している人物は中々見つからない。
「…見つかりそう?」
わたしはつい気になってコマイヌに尋ねる。
コマイヌはうーんとうなった。
「さっきから痕跡は追えてるんだけど…相手が移動してるみたいで中々追いつけない」
まだ時間がかかりそうだな、と彼は苦笑いした。
「早い所とっちめよーよ」
ネクロマンサーはそう言ってコマイヌの服のすそを引っ張る。
コマイヌはそうだなと答えた。
「あ、ちょっとコマイヌ」
ふと師郎がコマイヌに呼びかけた。
「ちょっと…良いかな?」
師郎は横道を親指で指し示した。
コマイヌは最初、何だかよく分からなかったようだが、すぐにあー分かったと返事した。
その様子を見て、師郎は黎と共に横道へと向かった。
僕の心は真っ黒だ
時々心から溢れ出したモノが
口から嫌な言葉として出てしまう
愚痴 恨み辛み 嫉妬
全部塗りつぶせたらいいのにな
ぽえむ掲示板でびゅー!()
僕は日頃から趣味で曲を作ってます。
それで、ここで作った歌詞をあげてみたいなぁと思いました((
タイトルは曲名で、歌詞はその曲の一部です
曲っていうと、あの、歌詞に音つけてコンピューターで打ち込んでるんで()
よろしくでしゅ!w
誰かの言葉に感銘を受ける
もしくは
その言葉を思い出す瞬間に出会う
この時、視界が輝くような気がする
その瞬間を書き留めたくて…
見えるものを言葉にしたくて…
いつしかそういうフィルターをかけて
世界を見るようになってしまった
世に言う色眼鏡ってやつだね
だからかな…せかいにいろがないんだ…
感じようとすることをやめて初めて
色を感じられるんだ
矛盾してるよね
自分でも笑えるよ
でもね、
抱えた矛盾の狭間に
今もまた詩が生まれるんだ
トランペットを吹くあの男の子。
なぜ、話しかけられるとこんなにドキドキするんだろう…。やっぱり、恋なのかな?
神様。この恋の悪魔って、だあれ???
私のこの気持ちは、なに??
「…で、どうする?」
耀平がネロに尋ねた。
「そりゃぁ、今回も捕まえてやるよ」
そう言って彼女は目を赤紫色に光らせる。
「そうかい」
耀平も両目を黄金色に輝かせた。
「んじゃ、行こうか~」
2人はそう言って歩き出す。
「あ」
しかしコマイヌはすぐに足を止め、くるりと振り向いた。
「しっかり意識して歩かないと、”ウロボロス”の異能力でまた同じ所を回るハメになるからさ」
気を付けろよ、お前、と耀平はわたしの目を見る。
「あ、うん」
わたしは急に話を振られて一瞬戸惑ったが、すぐにうなずいて答えた。
「じゃあ行こうかね」
わたしの様子を見て師郎はそう言って歩き出した。
わたしもうん、とその後を追った。
おはようってニコってしようとした
その影から現れた君の姿に
驚きすぎた私だから
すこし言葉に詰まってしまったんだ
君に初めて会った日から
突然君が現れる想像とかしてたはずなのに
そんな現実しあわせすぎて
1人前を歩きながら
笑顔を噛み締めるのに大変だった
不安定に宙をさまよう想いが
ゆっくり形作られて
一つのアイデアになった。
急いで文字にしなきゃ!
スマホをつけて、掲示板に書き込み…
言葉たちはどこか居心地悪そうだ。
「あぁ、また、ダメだった。」
消して、消して、からっぽにして。
また、はじめから、やりなおし。
何度も、何度も、繰り返す。
いつかこの想いが誰かに届くまで。
空に流して 部屋を充たす それが僕の匂いになる
僕の思いが燃えている 僕の思いが灰になる
海に流せば 誰かが飲む 飲んだ誰かが腹を壊す
僕の思いが溶けていく 僕の思いが解される
詩を書いて 音を読む 死を描いて 生を読む
君の思いも消えていく 僕が飲み込み 腹壊す
詩を書くとはそういうこと