海月がのぼる空眺めていたら 君が乗った雲がふらふらと頭上にやってきた 「海は広いね」と無邪気に笑う まばたきをする光る星たちが夜はこれからだと歌っている 魚がぶわーっと横切って僕らのすべてを覆うからまた明日もと約束をしたい 「もう行かなきゃ」とシンデレラみたいなことを言うもんだから 待ってよなんて言いそびれた どうしてどうして行っちゃうの 海月が揺れる空で君が手を振りながら遠ざかっていく 目が覚めたら終わりとか深海魚が囁くからまた明日もと約束がしたい
狭い狭い四角の中で 小さく小さく蹲って 夢現も境がない 幸せであれ 小さく呟くその口に 愛をすべて流したい 夜は綺麗だ そのすべてをワイングラスに忍ばせて 遊んでほしい、果てまでも
吐き出した弱さが星屑になればいいのになあ そうすればこの痛みも悪くないって思えるのに 冷たいきみにあげたいの お飾りの言葉をだらだらと 定石もないよ いつだってきみが一番だ 詰め込んだ理屈で笑顔を勝ち取れるなら ぼくは溢れるほどの書物で埋もれて眠りたい
明日は明日 体温のかけらもない 何度も念じた言葉さえも 簡単に溶ける、 枯葉の道を歩くたびに ひしひしと痛む左胸が まだいきているよって もがいている たった一度でとどめを刺されて 底のない渓谷に落とされるのなら 初めから終わりだって 教えてほしかった
鼓動が聞こえる ぎゅっと握ったマフラーの裾 ちょっと赤くなったかわいい鼻先 寒いねって笑う君がきらきらしていて 一段と夜が明るくなった あったかい缶コーヒーを手渡せば 半分こ、と笑うからずっとこの時間が続いてほしくなる 満ち満ちた紺色の空へ 流れ星だ!と指差す君のきらきらした瞳 全部が夜に溶けていくようだ 立方体の星空の中で ずっと見ていたいねって君が言うなら 絶対にそれを叶えたくなる
裾揺らしたフレアスカートが タイトスカートへと変わるとき 夏も終わりね、と瞳を伏せる 移ろう誰かに絆されて 感傷的なあの人の ため息がふと恋慕になる 射止めた心も顧みずに 全部ホチキスで留めたから 痛いでしょうさよならは もう終わりね、と瞳を伏せる 傷痕に唇を寄せて
夢を見ていたい ずっとずっと 手を繋いでわっかになって きみと笑っていられたら それで良かったのだ
higherなラブにlikeをして リズム合わせて君とテレポート やっぱりloveだ、キスを贈ろう スキップで振り返ってほら 笑ったのラブソング口ずさんで おかしいかしら明日も未来も いらなくなった捨てちゃいたい 飛び出したベランダ BGMは君がよく歌うあの歌 リップサービス弾んじゃう だってラブもキスもステップも 魔法が解けたシンデレラのように まぼろしだった、あいもかわらず やっぱりlieだ、キスをして
いつも同じと言われてもいつも違うにはなれないなあ いつも君がと言われたら、たぶんきっとそうなんだろう 傾くグラス こぼれ落ちる液体 聞こえなくなったのは君のせいか僕のせいか あっけなく幕引きになる予感と笑っているようないないような君の顔 僕は強くと思ってるのに君の前では弱いのは 君のせいか、僕のせいだ
つま弾いた裏に終わりが来ることを覗かせている 同じ気持ちしかないことの危うさと安寧が泥沼のように 体温が違うだけでは理由に成り得なかったのかな 空っぽを抱きしめても息ができない 縋っていても繕っていてもつぎはぎになってしまった 足しても足しても1にすらならなくて 底のない暗闇を揺蕩うだけだった