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〜二人の秘密〜長文なので時間があるときに読んで下さると嬉しいです!

いつもの窓辺で外にぶらぶら足を出して座っていた。
『君が足をぶらぶらしてるときは何かあるときだな。』
先生は後ろから声をかけると、私と反対向きに座る。
そして、私は驚いて横を向く。
「なんで?…なんでそう思ったの?」
『大体そうだろ?』
「楽しい時だってぶらぶらするよ?今、楽しんでるかもよ?」
『「だって」とか「かも」とか、絶対楽しんでないだろ(笑)?』
先生は優しく朗らかに笑うと頭をぽんぽんする。

「先生、よくわかったね(笑)。あ、今日もアルいないの?」
『アルは勉強熱心だからな。それに私と違って沢山の教師仲間がいる。』
「何それ。先生に仲間がいないみたいな言い方。別に教師仲間なんていなくていいじゃん。ほら、ここに生徒仲間がいるでしょ(笑)?」
先生は恥ずかしそうに笑うと私の頬をぷにっとする。
『私の話はいいから。君の話を聞かせてくれ?』
相談に乗ってくれるとき、先生はいつも朗らかに笑う。

「特に何かあるわけじゃないんだけど、私単体だとホコリみたいなものなんだなって。」
『なんでそんな事言うんだ?私が悲しいぞ?』
「ごめん(笑)。でも事実なんだよ。私1人だと教師もクラスメートの反応も違うんだもん(笑)。」
私がそう言ったとき、先生は横からギュッとハグをする。

「先生?」
『他の奴等が君に嫌な態度をとるなら代わりに私が特別な扱いをしてやろう。君、ハグするのは好きだったろう?』
「ハグは大好きだよ。「大好き」とか「もっと仲良くなりたい」とかっていう私の挨拶だから。」
『そして、君を落ち着かせるための方法だ。』
「先生本当に私の事よくわかってるね(笑)。」
私は先生からのハグをハグで返す。
『誰かと何かが繋がってないと不安になるんだろ?』
「生きてる実感を求めてるから(笑)。ねぇ、先生良い匂いする(笑)。」
私は握った先生の服をより強く握りしめる。

「でもね、良い事もあったよ。私の事、嫌いなんだろなって思ってた教師、私の事嫌いではなかったみたい(笑)。」
『そっか(笑)。それは良かったな。』
先生はもう一度朗らかに笑う。

私達は話し終わると、先生の部屋でいつものようにまた魔法をいくつか見せてもらった。
これは先生の励ましなのだろうなと感じながら綺麗な魔法を楽しんだ。

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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日は窓辺に座っていつもの窓辺から見える景色を描いていた。
『今日は絵を描いているのか。』
先生とアルは両脇から私の絵を覗き込む。

「描きたい絵が描けないから下手だけど。」
“君にはここがこんなふうに見えてるんだな。”
『雨上がりって感じだな。』
先生は描いた絵を指でなぞりながらそう言った。

「よくわかったね?ほら、ちょっと前、雨の中遊んだでしょ?その時の色。」
“え、知らない。その話、知らない。”
「確か、アルがこっち来る前だったかな。」
『あぁ、君が雨具もなしに楽しそうにしてるから。』
「え〜、そうだっけ〜(笑)?でも先生が魔法を使ってくれたのは覚えてるよ。」
“どの魔法?”
「それは秘密だよ。ねぇ、先生。」
『言ってもいいと思うが君がそう言うなら秘密だな(笑)。』
先生は笑うと私の頭に手を乗せて早く描けと促す。

私は目線を描いている絵に戻す。
「あのときの感動とは少し違う気がするんだよね。」
『そうか??私はこんな感じだったと思うが?』
“う〜ん。その時の景色はわからないけど、綺麗だよ?”
「そう?じゃあいっか。」
私はそのまま続きを描き始める。

『君が描き終わるまで横で見てる。』
“賛成です。君の絵、見てたい。”
「いいよ。話ながらやる。」

私は絵を描きながら、先生やアルと魔法の話をした。
また今度、魔法の薬学を見せてもらう事を約束したとき、丁度絵が完成した。

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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日もいつもの窓辺で外を眺めていた。
『どうしたんだ?今日はやけに疲れてるな?』
私はいつものように振り返ると口を開く。
「ねぇ、先生。あっ、アルもいる。今から驚くような事実言ってもいい??」
“ねぇ、なんでいないと思ったの?ねぇ。”
アルが少し拗ねているのを無視して先生は続ける。

『何だ?事実って。』
“えっ、先生、無視ですか??ねぇ、先生?君もさ、無視しないでくれよ、ねぇ?”
「言うよ?あのね……。」
私は先生とアルを交互に見る。
“ねぇ、見えてはいるんだね?ねぇ?”
「今日はまだ月曜日なんだよ。」
私がそう言った瞬間、二人とも笑い出す。

「え〜?なんで笑うの?」
『いや、あまりにも重大な事を言いそうな顔だったのに当たり前すぎる事を、言うから(笑)。』
先生がそう言ったとき“無視されてたんだった!”と言う顔でアルがムスっとした。
「だって、まだ月曜日なのに、金曜日みたいな気持ちになる事ある??あとアル、その顔やめて(笑)。ちゃんと無視しないから(笑)。ごめんって(笑)。」
“ムスッ”
アルは効果音だけを口に出す。
『月曜日なのに金曜日みたいな気持ちになる事はあるがな。』
「いや、こんなにだるくて疲れてる月曜日はないよ(笑)?ねぇ、アル?」
“う〜ん。なんで月曜日って金曜日みたいに感じるんだろうね。”
『…まさか昨日、夜遅くまで起きてたか?』
「昨日はそうでもないよ?一昨日は3時くらいまで起きてたけど(笑)。」
『“いや原因それだろ!”』
先生とアルは声を揃えて言った。

「え?そんなに声揃えなくても……。」
『休みでも3時まで起きてたらそりゃ疲れ残るだろ!』
“君はとっとと寝ろ!!”
「アルがそう言うなら、先生連れて部屋戻るわ〜。」
“えっ!?なんでここで無視入るの!?”
「無視じゃないも〜ん(笑)。」
私はイタズラに笑うと、とりあえず先生とアルの手を取って自室へと向かった。

今日のアルはなんだか可愛いな〜と思いながら、
部屋でキャンドルを焚くとその火が消えてしまうまでいろんな話を3人で話し合った。

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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日もいつものように何もせず“ボー”っと座っていると、先生が歩いて来た。
「あれ、今日もアル居ないんだね?」
『仕事してるんだろう。アルもまだ新任だからな。』
「ふふふ。今日も二人でいれて嬉しいよ(笑)。」
『なんで照れるんだよ(笑)。』
「照れてないよ!アルが嫌いなわけじゃないけど、先生と二人っていうのもまた違う感覚なんだよね(笑)。」
私は笑うとあくびを1つする。

『眠いのか?』
「ほら、雨降ってるでしょ?音が微妙に心地よくて眠くなるのよ(笑)。」
『それは君が寝てないからだろう(笑)?』
「そうかもね(笑)。でもしょうがないのよ。英検あるし。」
『勉強、進んでるか?』
「うふふ。全く。もうあと2日くらいしかないんじゃない(笑)?」
『それ、笑い事じゃないだろ(笑)?』
「もー、大変だよね。頑張ってはいるんだけど…。」
私はもう1度あくびをするとチラッと先生を見る。

『眠いなら寝るか?』
「え〜、いいの?」
『あぁ。その代わり今晩はちゃんと勉強する事。』
「えぇ〜。結局勉強しなきゃならないの〜?」
私は文句を言いながら、先生の肩に寄りかかる。
『文句言いながらも寝るんだな(笑)。』
「1分1秒の睡眠も大切よ。」
『アルが来るか、夕飯の時間になったら起こすぞ?』
「う〜ん。りょうか〜い。」 
『絶対起きろよ?』
「うん、わかってる(笑)。おやすみ。」
『あぁ。おやすみ』

私は先生の、柔らかい柔軟剤の匂いを感じながら深い眠りについた。

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〜二人の秘密〜長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日は皆既月食が見える日。
私はいつもの窓辺で空を眺めていた。

『皆既月食、探してるのか?』
先生は後ろから優しく声をかける。
「う〜ん。探してるんだけどもう梅雨だから。曇ってるね。」
私はいつものように窓辺に腰掛けると、先生をみて微笑んだ。
『雲の向こうに行けば月を見れるかもな。』
「地に足つけて見るのがいいんだよ。届かない感じがさ。」
空を眺める先生の横顔を見ながらそう答える。
『そっか。君はロマンチストだからな(笑)。』
「それ、いじってるの(笑)?」
『いじってないさ。私も流星群や月食は好きだよ。』
私はもう一度立ち上がると空を眺める。

「ねぇ、雨、降りそうじゃない??」
『予報ではいつ降ってもおかしくないって感じだったな。』
「う〜ん。次は12年後か。スーパームーンで見れる月食。」
『スーパームーンじゃなくてもいいなら来年見れるんじゃないか?』
「そうね。12年後、生きてるかもわからないし(笑)。」
私はいたずらに笑う。

『歳と12を足しなさい。』
「言いたい事はわかってるよ(笑)。でも、いつ何があるかなんてわからないでしょ?だから12年先の事なんてわからないよ(笑)。」
『12年先も、何もないと良いな。』
先生は私の言いたい事を理解したかのように、そう言った。

「さ、もう見れないだろうしご飯食べよ?あ、そういえばアルは?」
『部屋で仕事してるんじゃないか?忙しそうだったよ。』
「そっか、じゃあアルの部屋に寄るのが先だね!」

私達がアルの部屋へと足を向けたとき、小さな粒の雨が降り始めた。

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〜二人の秘密〜番外編 長文なので時間がある時に読んで下さると嬉しいです!

今日はいつものように彼女に引っ張られアルの部屋に行くと、ピクニックに行く事になった。
『飲み物くらい持っていくか。』
私は飲み物を持って校門へ行くと1番乗りだった。

「先生早いね!」
私が飲み物を持ってきたというと彼女は笑ってサンドイッチを持ち上げた。
“遅くなってすみません!”
アルも来て3人そろったので、私は口を開いた。
『人がいないところに行って魔法で移動しようか。』
“そうですね。”
アルもそう返事をしたので人気のない所へ行った。

『こっちにおいで。』
「どうするの?」
彼女を手招きすると少し不安そうな顔をした。
『手を貸して。アル、準備はできたな?さぁ、君は目を瞑って。離すんじゃないぞ。』
私がそう言うと、彼女はギュッと目を瞑り、恋人繋ぎで手を離さないように握った。
アルと目を合わせると、彼女の言う「綺麗な魔法」で移動をした。
私が『もう開けてもいいよ。』と声をかけると彼女は目を開け、綺麗な草原に見とれていて、嬉しそうだった。
彼女は持って来たレジャーシートをアルと広げる。
そして、真ん中に座るとランチボックスを広げ両脇に座るよう私達に指示を出した。

“これは美味しい!”
「でしょ!?昨日ちゃんと作ったんだよ(笑)?」
『昨日から考えてたのか(笑)?』
「うん(笑)。サプライズ。」
彼女は可愛らしく笑うと、残りのサンドイッチを口に入れる。
“ほんと美味しかったよ。”
『ごちそうさま。』
私がそう言ったとき、彼女は空を向いて寝転んだ。
「今日、凄く良い天気だね!このまま寝ちゃおっかな。」
“それ乗った。”
アルがそう言って眠りに着こうとしたとき、彼女はもうすでにスヤスヤと寝息をたてていた。
そして5分も経たないうちに2人とも眠ってしまった。

私は2人の寝る横で、可愛らしい寝顔を眺める事にした。
快い風と太陽の温もりが優しく包み込み、気持ち良さそうだった。
彼女が起きてしまうまで、私はそっと二人の寝顔を見守った。