あめの日、マッチを擦って
たのしい雨ふりの日
とっておきのゴム長靴にレインコート
玄関あけたら水たまり蹴っ飛ばして歩きだす
まっしろ雨ふりの日
見上げたそらは近くて遠い
手が届いたらきっとふわふわの雲
払ってもはらってもやまない雨だ
拭ってもぬぐってもきりがない雨だ
ひとりぼっち、雨ふりの日
ひろげた傘の小さな宇宙
雨つぶは垂直にぼくを囲んで
洋服の裾をゆっくり濡らして
やまないやまない雨ふりの日
いつまでもいつまでもやまない雨雨雨雨
つめたい雨ふりの日
まだ明るい午後、お家に帰って
ボタンひとつでお風呂わかして
しめった髪の毛シャワーでとかして
ふかふかのバスタオルとドライヤー
何日かぶりの石油ストーブに火を入れて
お湯を沸かしてティータイム
窓のそとはずっと雨