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Daemonium Bellum RE 〈企画要項〉(再掲)

どうも、企画「Daemonium Bellum RE」の企画者です。
開催期間も折り返し地点に辿り着いたので、ここで企画要項の再掲を行いたいと思います。
という訳で、以下は要項です。

どうも、テトモンよ永遠に!です。
突然ですが企画です。
タイトルは「Daemonium Bellum RE」。
天使と悪魔が人間を巻き込みつつ抗争を繰り広げる世界を皆さんに描いてもらおうという企画になっております。
開催期間は3/1(水)15:00から3/29(金)24:00までです。
参加方法は公序良俗と設定を守った上でタグ「Daemonium Bellum RE」を付ければOK!
作品の形式・個数・長さは問いません。
ちなみに当企画は2022年5月に開催した企画「Daemonium Bellum」の復刻版になります。
あの頃より賑わっている(かもしれない)ポエム掲示板なら盛り上がるかもしれない…!ということで設定をパワーアップさせました。
もし企画「Daemonium Bellum」が気になる方がいたらまとめがあるので探してみてください(宣伝)。

設定はタグ「Daemonium Bellum RE」かぼくのマイページから探してやってください。
ちなみに今回は激ムズ企画で参加者は1人2人になるだろうと思ったら、参加者が自分以外に6人出たのでびっくりしました。
…天使と悪魔って、モチーフにしやすいんですかね?
もちろんここからの参加も歓迎していますので、参加したい方は気軽にご参加ください。
何か質問などあればレスお願いします。
では、皆さんのご参加待ってまーす!

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視える世界を超えて エピソード6:月夜 その⑪

「よく頑張ったね。君、立てるかい?」
しかし種枚が少女に向けた言葉と口調は飽くまで優しいもので、少女はすぐに緊張を解き、自分の身体を見回してから、首を横に振った。
「そうか、なら家まで送ろう。未成年の夜遊びはよろしくないからね」
「……ありがとう、ございます」
少女に背中を向けると、少女は身体を引きずるようにして種枚の肩に縋りついた。
「よし、道案内は頼むよ。おい馬鹿息子、刀の方はお前に任せた」
「いや初対面の子の目の前でその呼び方マジでやめてくださいって……」
2人は少女の指示に従って彼女の自宅に向かう。到着した場所は広大な敷地面積を誇る平屋の日本家屋であった。
「ここです。……もう、大丈夫です。ありがとうございます……」
少女は自分から種枚の背を下り、鎌鼬から受け取った刀に寄りかかりながら、最後に二人に向かって1度頭を下げ、足を引きずって入っていった。

「……しかし、良い子を見つけたな」
それからも街中を駆けては怪異を狩り続ける種枚だったが、ふと思い出したように呟いた。
「良い子って……あの子ですか? 刀の?」
「そう。……あの子は、『金』かな」
「きん? ゴールドですか?」
「いやァ……? キヒヒッ、これからもう少し素敵になるぜ」
次の獲物を求めて再び駆け出した種枚の眼は、既に金色に輝く人外のそれだった。

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視える世界を超えて エピソード6:月夜 その⑩

「勝っ…………た……?」
少女は放心しつつ呟いてから、緊張の糸が切れたかのように倒れ込んだ。
風化を解除した鎌鼬が少女に近寄り、その背中をつついたが、反応は皆無であった。
「わー……完全に気ぃ失っちゃってますよこの子。師匠ぉー?」
怪異の死骸の方に呼びかけると、その後ろから先ほどまで怪異を捕えて動かないよう止め続けていた種枚が顔を出した。
「まァ、こんなデカい仕事終わらせたんだ。ゆっくり休みゃ良い」
種枚は死骸に刺さっていた刀を抜き、少女の前に放り投げ、少女の髪を掴んで顔を覗き込んだ。
「…………師匠? まさかその子、食ったりしませんよね?」
数分、微動だにせず少女の顔を眺め続けていた種枚に、鎌鼬が恐る恐る尋ねた。
「あァ? 馬鹿言え、お前じゃ無いんだぞ?」
「いや別に俺も人間獲って食うような真似した覚えは無いッス」
「お前が覚えてないだけだよ馬鹿息子め」
「……え? いや待って師匠? 俺、何かやらかしてたんですか?」
動揺する鎌鼬には反応を返さず、種枚は少女の頬や頭を軽く叩き、身体を揺すり、起こそうとしていた。
「…………ん……?」
しばらく揺さぶられ続け、ようやく少女が目を覚ました。
「起きたかイ。おはよう、お疲れ様」
歯を見せるように笑いかけた種枚に、少女は一瞬怯えたような視線を投げた。髪を乱暴に掴まれ頭を持ち上げられている状態では、致し方ないことであろう。

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Daemonium Bellum RE:ふぉーるんらぼらとり キャラクター集

・堕天使
追放組の堕天使。反逆については自分馬鹿なことやったよなー……くらいの認識。何かもう色々とどうでも良くなって現在は孤独に天使と悪魔の研究をしている。権能は『武器使用の最効率化』。片翼を失って尚その力は衰えず、というか元々そこまで強くない権能であり、雑に言うと武器扱いの品物で発揮する威力が結構高くなり、扱う腕前も強化されるというもの。

・悪魔氏
異形態は鼠色の不定形の物体。スライムみたいな見た目で『首』という概念が無い。また、心臓の代わりに全身の体組織と血管が直接血流を発生させており、『心臓』も存在しない。人間のことは混沌発生器だと思ってるから割と好き。好きだから天使や悪魔のせいで死ぬところはあまり見たくない。天使のことは悪魔を攻撃する分には特に何とも思わない派。でも陣営単位では対立してるから遭遇したら死ぬほど煽り散らす。権能は『人間の死の奪取』。何、大切な人に死んでほしくない? 良いね、優しい願いだ。叶えてあげよう、『死なないだけ』で良いなら。

・天使氏
不幸にも巻き込まれたちょっとかわいそうな天使のひと。対立過激派で堕天使や悪魔を見下し嫌っている節がある。人間のことは守らなきゃいけない存在だと思っているので、人質にされると弱い。権能は『電撃の操作』。ビリビリのバチバチ。

・人間さん
天使氏がいなければ巻き込まれなかったであろうガチでかわいそうなホモサピ。

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Daemonium Bellum RE:ふぉーるんらぼらとり その⑨

青年が片手剣を構え、悪魔氏に突撃する。悪魔氏はすぐに不定形の物質に姿を変え、回避を試みる。けれどあまりにも素早い斬撃の連続に変形が間に合っておらず、みるみるうちに床と壁、天井が悪魔氏の血飛沫に染まっていく。
「こ、これはやべェ……再生が追い付いてねェや。ガチで強いなこれ。お前なんでロングソードなんか使ってンだよ」
少し小さくなった鼠色の物質が震えながら言う。
「射程はあった方が得でしょうよ」
「たしかに」
短い会話の後、また青年が斬りつける。鼠色の物質は変形による回避を止め、部屋全体を飛び跳ねるようにして回避を試み始めた。これによって悪魔氏の回避率はだいぶ向上したように見えるが、それでも先ほどの7割程度の攻撃は継続して直撃しているように見える。
「あッ」
しばらく跳ね回っていると、悪魔氏が素っ頓狂な声をあげて扉に激突した。そこに青年が斬撃を加えたことで、勢いで扉が吹き飛び、悪魔氏が室外に押し出された。
「あっ」
「お前……鍵くらい掛けとけよなァ」
「してたのに壊れたんですけど」
「そっかー。ンじゃ、開いたから取り敢えずそこのカワイソーなヒトカスは追い出して良いか?」
「天使さんごと放り出しといてください」
「アイよ。危ねーから天使の方の拘束は放置で良いか」
「そうですねー」
青年が私に近寄って来て、手足の拘束を片手剣で切ってくれた。
「それじゃ、お帰りくださーい。あなたの住んでる町は東に歩いて半日ほどなので」
青年と悪魔氏に見送られながら、その部屋……というか小屋を後にした。