紺色の夜空が渦をまいて
わたしをひとり、おいてゆくから
なんでなのって手を伸ばした
愛されたいの、ひとひらにつけても
また君をねだるより、かんたんな夢を見る
グットナイトサミット
君はてっぺんから
おやすみなさい、夜はきらい
もう何回だって思い出すから
いい加減眠ればってまぶたの下熱い
愛らしくあれと言い聞かせるたびに
わたしは心に色を塗るらしい
ミモレ丈のプリーツスカートの裾ばかり
ひらひらと気になって
さびしいよって嘘になる
目尻に伸ばしたアイラインは、きっと強がり。真っ赤なグロスは、弱さに気づいて欲しいだけ。ほんの少しのはずだったのに、いつのまにか、それが本当になっていたんだ。
どうすれば見てくれる、どうすれば聞いてくれる、どうすれば求めてくれる。ただ、私と同じ温度で、同じ重さで、このまま堕ちていきたい。
「あぁ少し、昔話に付き合ってくれ」
「それはいいが...」
「あれはまだ、私があの世界...故郷に居た頃の話だ...」
リュウセイは語り始めた...
「俺は姫...プリンプリン王女をお守りする役割を担っていた、確かに、俺は戦闘能力は高かった...でも、その国は平和だった...あの日まではな」
リュウセイは少し口調が強くなった
「あの日は姫の成人の儀式があった。そこを狙われたんだ...王...姫の父上の側近であった、イプシロンが裏切った、いや、それも偽りか、『コードネーム イプシロン』、そう呼ぶべきだな奴が王を手にかけた...それを合図に上空から兵が次々と国に降り立ち、次々と町を破壊し、森を燃やしていった、俺は姫を守りながら戦った、幸い、俺の戦闘能力のお陰でなんとかなったよ、姫を逃がそうと空に舞い上がり、飛行船に向かう途中に...翼を1つ...ちょうど今、剣を持ってる方をやられた、なんとか飛行船にはたどり着けたが...そこにイプシロン...奴がいたんだ...なんとか姫を飛行船で逃がした...間一髪な...俺は谷津を止めていた、姫が逃げたのをみて、本気をだした、そして、そこにいた軍は全滅させた、そして、俺は力尽きた...」
口調をもどして言った
「それから、世界の境界を越えれるようになった、姿がかわるのはよくわからんがまぁいいさ、そしてここにたどり着いた...というわけだ、龍騎、召喚のカードを」
「あ...あぁ...」
リュウセイはカードの中にはいった、その瞬間、龍騎の体は青く変化した
「再び、お前の力となろう...」
シンジは力が溢れるのがわかった...
君が手のひらに閉じ込めた銀河
そのまま握り締めておくのか
はたまた手を広げて放つのか
それは自由だ
けれど僕は
その世界を
見てみたいと思うんだ
少し時を遡る...
シンジの変身から数日後、彼は数日ですっかり神社に馴染んでいた、「オラクルー、神社の境内の掃除、終わったぞー」、「あら、随分早いじゃない」、「これでもね、人の家を掃除したりしてたんだから」、「あら、そう。お茶でもいかが?美味しいわよ」、「貰うよ.....うまいなぁ...」、「.....シンジ、あのさぁ」、オラクルが、シンジと向かい合って言った、「ん?どうした?」、「その、変身能力についてなんだけど...」、「カードデッキがどうのこうのって話?」、「うーん...おおよそはね、実は、色々な次元を旅して来て、ここに行き着いた龍を知ってるの、彼に聞くと、ここだと、鏡が無くても変身出来るっていうの」、「え?そうなのか?」、「うー....今から彼に会いに行かない?それについて、詳しく聞けるだろうし」、「わかった」、二人は、支度を始めた...
二人はその龍の所に来た、「出て来て、リュウセイ!」、「オラクルか...わかった、今行く」、数分後、蒼い鱗に赤いエネルギーで出来た剣を持つ、片翼の龍が出てきた、「オラクル、そこの青年は?」、「この子が境界を越えてきたシンジよ」、「ふむ...」、「リュウセイは少し考えて、あの世界の戦士か...」、「あんた、戦士って、ライダーのことか?」、「あぁそうだ、変身してみてくれ」、「まぁいいや...変身!」、シンジは龍の力を宿す騎士に姿を変えた、「それは...龍騎...!」、「え?あんた、知ってるの?」、「その世界では、お前と契約した龍だった」、「え?あんたが、ドラグレッダー!?」、「そうだ」 、「あんた、ミラーモンスターなのか?」、「いや、俺はなんにでもなれる、種族も越えれる...俺の中に眠る姫の力で」、「姫?」
つづく...
『真実』
「ねえ、ンラン。
この中に裏切り者がいる。誰か解る?」
ンランは2番目に古い使い魔である。
「ええ、解りますとも。」
ンランはそう言い、闇の中に......。
「これも...彼奴の回し者だったのかな。
歌なんか近くで歌われたら脳を揺らされそうだよ。
ほんとに意味が解らないよ、鵺。」
『滅蜚蠊』
【じょうじと鳴くなら滅しましょう
黒く輝くなら滅しましょう】
「でも......ホルヘ→ジョージ→じょうじ→蜚蠊
って言う洒落は少し面白かったかな。」
NEXT episode7『運命的兵器』
P.S.これにて6章は終わりです。
この章は書いている間に様々な物に影響を受けた章でした。
それによりプロットに修正が入ったりもしました。
カオス理論がこれにどんな影響を及ぼすのか少し楽しみであります笑
「どうしたの?疲れてるね、あははは」
「え、いや!!もう!!そんなこと!」
恥ずかしい!
よりによって伊藤君にバス停でひっくり返ってるところを見られるなんて!
すると伊藤君が、
「あれ…?」
「ん?」
「…西田そうた、好きなの?」
「え、うん!!」
「そうなんだ!いや、俺も好きなんだよね、西田そうた。」
「そうなの!?どの小説が好きなの?」
「えーっとねぇ…」
思わぬところで、伊藤君との共通点を発見した。
私たちは、結局バスに乗っても西田そうたの話をし続け、二人の最寄りのバス停に着いたらさよならを言った。
すごく満ち足りた気分。新しい親友ができたみたい。
いや、ちがう。
彼氏ができたみたい。
いやいやいや!!変なことを考えちゃダメだ。伊藤君はそんなこと、少しも思っていないよ。
その日から、私は多分、伊藤君のことが好きになった。
「どうして面白いの?」
私は微笑んだ。確かに、難しかったかもしれない。
「自分とは違う考えを持っていたからよ。」
「そうすると面白いの?」
あどけない表情に、くすぐったくなる。
「そうよ。世界がひろがったみたいじゃないかしら。」
「うん…そうかもしれないね。」
目をつむった我が子は、続けて、と促した。
「可愛いなー紗那。」
蒼もにこにこしながら言う。その横では未だに朔がしゃくりあげていて。
「朔ー、薊の方が強いんじゃないの?」
ケラケラと笑いながら言う蒼に、朔はごしごしと目をこすりながら、へにゃ、と笑う。
「そうかもしれない。」
「朔、お前男じゃん__」
「でも、」
いつもの翠に深みが出た。
「強いにも色々あるからね。
腕力とかだと、薊の方が強いよ。」
にこっと笑った朔になにかを感じたが、七歳の蒼に、それを知る由もなかった。
「朔って面白いよな。」
きょとんとする朔は一拍置いて、
「蒼には敵わない。」
そう言って笑うのだった。