「それで、色んな人の記憶を消してたんだけど、一度に異能力を使い過ぎちゃって」
私、反動で自分の記憶を失ってしまったのと彼女は苦笑する。
「それで、ずっと私は過去が分からなかったんだけど」
こうして、思い出す事ができたと彼女は呟いた。
「…だから、今日は1日ありがとうね」
サヤカちゃん、とあま音さんは笑った。
わたしは暫くの間彼女を呆然と見ていたが、やがてあま音さんがいきましょうと言った。
あ、うんとうなずいて、わたしはあま音さんと共にネロ達のあとを歩きだした。
〈21.ティアマト おわり〉
予想外。突拍子も無ェ。まさかの即断即決。その間約1秒。流石にビビった。これイジメ問題がどうこうとか言う感じじゃなさそうだな?
『おまっ、なん……いや』
何故とか野暮は聞かぬがアレよ。双方合意が取れたところで、イヨイヨ待望のご対面といこうじゃねェか。
空中をフヨフヨと進み、ヤツの眼前へ進み出る。
『ハァロォー、ツバメ=チャンよォ』
「は、はじめ、まして……」
リアルのオイラを見て、ヤツはそれなりにビビッているようだった。ま、見慣れない生き物に警戒すンのは正しいぜ。
『このタビは、ご契約いただき感謝感謝だゼ。そいじゃァ早速、テメエにプレゼントだ、千代田ツバメ』
ヤツにブローチを1つ、投げて渡す。危うげながらも無事に受け止めたところで、説明を開始する。
『ドーダ、なかなか洒落た意匠だろ?モノホンの翠玉と白金を使った、四ツ葉のクローバーさ』
「へぇ……あ、ちゃんと葉っぱがハートじゃなくて丸い……」
細かく気付くなこの女郎。
『キシシシシ、四つ葉はラッキーのお守りだからなァ。テメエの“魔法少女”としての名だって既にあンだぜ? 名付けて【フォーリーヴス】』
「はぇ……ありがとうござ……ん、魔法少女?」
ヤツが疑問を浮かべたところで、遠くから爆発音が届いてきた。
『キキッ、コイツは間が良いというベキか悪いというベキか……ついて来い、【フォーリーヴス】』
この書き込みは企画「Flowering Dolly」の〈設定〉書き込みです。
それでは設定です。
・魔法 Magic
この世界における、ドーリィたちが使う物理法則や常識を無視した現象を起こす術。
空間中の“魔力”と呼ばれるエネルギーを消費することで使うことができる。
種類は身体能力強化、瞬間移動、ケガの治療、テレパシー、マインドコントロール、固有武器の召喚など。
ドーリィは適正のある人間との契約なしでもある程度の魔法を使うことができるが、マスターを持つことでより高位の魔法を使うことが可能になる。
しかし魔法自体万能ではなく、死者蘇生や時間操作などはできない。
元々は超古代の魔法文明で使われていたロストテクノロジー。
本来は詠唱や術式による下準備が必要らしいが、ドーリィは念じるだけで使うことができるとか。
・ビースト Beast
この世界の人類の敵。
大型で禍々しい見た目をしており、執拗なまでに人間を狙う。
これに唯一対抗できるのがドーリィである。
ドーリィが“魔法”を使った時と同じような現象を起こすため、ビーストも“魔法”を使えるのではないかと言われている。
その正体は、この世界の古代魔法文明と交流のあった異界から差し向けられたいわゆる生体兵器。
元はこの世界と友好関係にあったが諸々の事情で関係が悪化し、やがてこの世界にビーストを差し向け滅ぼそうとするようになった。
この世界の古代魔法文明がドーリィによって対抗したものの激しい戦闘で文明が崩壊したことでビーストを差し向けなくなった。
しかしこの世界で新たな文明が勃興してきたことでまたビーストはこの世界を襲うようになった。
ちなみにドーリィはビーストを元に作られたそうだ。
・対ビースト支援課 the Supporting Section of Anti Beast(SSAB)
この世界の各自治体に設置されるドーリィとマスター支援の部署。
ドーリィは本来マスターが管理するものだが、諸事情でそれができないマスターのために設立された。
現在では対ビースト支援だけでなくドーリィやマスター同士の交流支援など様々な業務を担っている。
ちなみにこの部署には一定数マスターが所属していることが多い。
何か質問などあればレスからどうぞ。
この書き込みは企画「Flowering Dolly」の〈設定〉書き込みです。
企画の概要は〈企画要項〉を参照すること。
それでは設定です!
・ドーリィ Dolly
異界から来たる敵“ビースト”によって存亡の危機に立たされた人類の前に現れた、少女の姿をした“何か”。
人間と未契約でも身体能力強化や狭い範囲での瞬間移動、軽いケガの治癒、ドーリィ間でのテレパシーなどの魔法を使うことができるが、適正のある人間と契約することで固有武器の召喚などより高度な魔法の使用が可能になる。
適正のある人間がドーリィに対し契約を承認すると、マスターと同じ身体の部位(手・腕・脚が多くそれ以外はまずない)に固有の紋様が現れる。
花の学名の属名部分(詳細は長くなるので割愛)を名乗っており、その名にちなんだ華やかな容姿・服装を持つ。
空間中の魔力を取り込むことでその身体を維持しているため、基本食事はいらない上不老。
しかし首と心臓が弱点のためこのどちらかを破壊されると死ぬ。
最近は古代遺跡から発見されることも多く、古代文明との関係性が指摘されている。
その正体は、超古代の魔法文明でビーストと戦っていたいわゆる生体兵器。
契約しないとロクに戦えないのは不用意に人間を傷つけないためである。
だが彼女たちとビーストの激しい戦いによって魔法文明は崩壊、ドーリィたちは来たる次の脅威に備えて長い眠りについていた。
・マスター Master
“ドーリィ”と契約した人間のこと。
正称はドーリィ・マスター。
特定のドーリィに適正のある人間のみが契約することでなることができる。
ドーリィに対し契約を承認すると契約したドーリィの身体の同じ部分(手・腕・脚が多くそれ以外はほぼない)に固有の紋様が現れる。
契約したドーリィの(一応の)管理者であり主人…なのだが、ドーリィの尻に敷かれるマスターも少なくない。
ドーリィと違って無力な存在なので戦闘に巻き込まれて命を落とすこともある。
でも基本的にドーリィはマスターを守ろうとしてくれるのでそう簡単には死なない(はず)。
地域にもよるが英雄視されることが多い。
その2に続く。
随分と苦労させられたので顔を見ようとシオンとエリザベスが教員たちの集まっている方へ寄ってみると、確かに最近ニュースで見たような顔をしていた。右肩に負傷を負っているようだ。
「おお〜リサちゃんナイス!」
「ふふふっ!光栄ですわ」
二人してきゃあきゃあ言っていると、シオンの携帯に連絡が入った。
「あら、なんですの?」
「お兄ちゃんからメールだ!学校から家族に連絡行ってるみたい。リサちゃんも連絡来てるんじゃない?」
「携帯の電源落としてましたわ…まあ大変、うちの召使いがお迎えに行くと言ってますわ!ねぇシオンさん、匿ってくださいません?」
「ええ?なんで?」
「うちの家族過保護ですの!一回捕まったら出られませんわ!」
「そんな監禁じゃないんだから…」
そんなふうに回復魔法持ちの転入生は日常を取り戻した。
この書き込みは企画「Flowering Dolly」の〈世界観〉書き込みです。
企画の概要については〈企画要項〉を見てね。
〈世界観〉
舞台は我々の世界によく似た世界。
いつからか、世界は異界からやって来る存在“ビースト”によって存亡の危機に立たされていた。
人間を執拗なまでに狙い蹂躙しようとするビーストには通常兵器は全く効かず、人類は滅びの時を待つしかないと思われた。
しかし人類の前に“希望”が現れる。
どこからともなく少女の姿をした何か“ドーリィ”が出現し、人類に手を差し伸べたのだった。
ドーリィは適正のある人間と契約することで戦闘が可能になり、“魔法”と呼ばれる方法でビーストに対抗することができた。
そしてドーリィと契約した人間は“マスター”と呼ばれるようになり、ドーリィと共に英雄視されていくようになる。
これは、ドーリィとマスターたちのおとぎ話。
お次は〈設定〉です!
どうも、テトモンよ永遠に!です。
突然ですが企画です。
タイトルは「Flowering Dolly」。
異界からやってくる怪物“ビースト”に対抗する少女の姿をした存在“ドーリィ”とドーリィと契約した人間“マスター”たちの果てしない戦いを描く企画です。
ルールは公序良俗とこの後投稿する世界観・設定を守った上でタグ「Flowering Dolly」(スペルミス注意)を付けていれば何でもOK!
開催期間はこの書き込みが反映されてから8/30(金)24時までです(遅刻投稿も歓迎)!
投稿形式・分量・回数は問いません。
今度こそぼくにとって最後の本格企画になりそうなので、よかったらご参加ください!
それではお次は〈世界観〉です!