初めてその傷を目にした際、もちろん職員は戸惑って尋ねた。
「ちょ、ちょっと、この傷何なの? 治ってないし……新しいものではなさそうだけど」
「んえ? あーこれ? 分かんなぁい」
「分かんないってどういうことよ」
「どーもこーも、気づいたときにはあったのよ」
「そんないい加減な……」
「確かに見た目は悪いけど、でもこの傷ね、アディくんとお揃いなの!」
ファナは嬉々として語った。確かにファナの後に検診したところ、アッドのチョーカーの下にも同じ傷があった。だからといってリニアーワルツ全員が持つものでもない。むしろ他にこのような例は見たことがない。職員はこの事実を知ったとき、酷い悪寒がした。何かしらの彼女らの意思が働いているのかもしれなかった。
しかし彼女らは兵器としては善戦してくれているわけだから、どうでもいいところである。職員はとりあえずは当り障りのない、検診の一環としての質問に徹する。
「随分深いようだけど、痛くないの?」
「全然。でもここね、触るとくすぐったくてね、だからアディくん寝るとき」
「はいはい無駄話はおしまい。アッドの方行ってくるから大人しく待ってなさいね」
「えー、もっとアディくんとのノロケ話聞いてほしかったのにぃー」
「こらファナ! あんまり職員の人困らせちゃだめだろ」
「はぁーい」
その際管理部に訊きに行ったことがあったが、管理部すら知らない情報だったので、恐らくは機密情報にあたるのだろう、性能に問題はなさそうなので、それ以上追及することはなかった。
言葉尻を掴んで遊ぶ。ひじょーに性格が悪い。心中にとどめておこう。人の欠点を見つけるのが得意なせいか、いつのまにか下を見て強くなるようになった。 まぁそんなもんだろと、舐め腐ったクズ思考を日々淡々と続ける。
敗北感を感じた時はそれはもう、とてつもないストレスになるから、上は見ないようにしている。
心はどこだろう。
夢というものを大人はよく問う。夢、夢か。考えることが億劫になる。
一歩、一歩、水滴の滴るような、ペースの会話。
君はこういう、上も下もない所へ行かないか。と。
そんなものどこだろう。
君は誰だろう。
私はこの季節外れの涼しさに身を包む。ただ、それは心地よい敗北感だった。
水音が、心の場所を指し示してくれる。
君の存在は遠ざけていたんだ
僕が気が気じゃなくなるから
好きなのに嫌いでいたいんだ
僕のなかの唯一の矛盾
昨日にも同じこと綴ったんだ
離れていたいって苦しくてさ
善良に見えるものばっかじゃ
面白くないしね
日に日に変わっていく
あの日の記憶も
邪魔者にならないように
誰を好きでいたいとか
所詮僕の自由さ
割に合わないこの気持ちだって
いつか消え去るさ
この気分に蓋をしたって
誰も気付かないさ
だからどうぞ
お好きにしちゃって
君の存在は知っていたんだ
でも見たくないふりをしていた
羨ましがられるからさ
僕だって同じさ
明日も同じことをするんだ
君を突き放すんだ
単調な毎日じゃ
物足りないしね
今日だって忘れる
幼き日のあの味を
それでもまた繰り返されるように
誰を嫌いでいたいとか
所詮僕の自由さ
ギャップがあるこの毎日だって
いつか落ち着くさ
この気分を解き放ったって
誰かが傷つくだけ
だからどうぞ
お気のままに黙っていて
人を想う分には
僕の勝手だろう?
誰かは誰かに愛されてきた
でも誰かは誰かを愛せないから
相思相愛なんて奇跡の一部
誰を好きでいたいとか
所詮僕の自由さ
割に合わせようとする気持ちだって
いつか忘れ去るさ
この気分に蓋をしたって
僕が愛に飢えるだけ
だからどうか
常に触れ続けていてほしい
・~10代:7:3くらいで女性の方が多い。年齢の低い子供は異界との接続性が高く、また女性ほどシャーマニズムや巫術のような霊的象徴性、妊娠・出産のような生物学的象徴性などから『異質な存在を肉体に同居させる』ことについての潜在能力が高いため、女子の割合が高くなりやすい。この年代の”語部”は全体の半分ほどを占める。
・20代~30代:男女比率はほぼ半々。十分な力をもたない能力者は戦いから身を引いたり戦いの中で命を落としてしまうため、実力者だけがふるい落とされていく。戦闘に堪える頑強な身体をもつ傾向の強い男性の方が生存確率がやや高い。この年代は全体の3割ほどを占める。
・40代~:男女比率はほぼ半々~数%程度の僅差。肉体の衰えるこの年齢まで生き残り戦い続けている”語部”は、歴戦の猛者であり強者揃いである。40を超えた時点で『古強者』と見られ、中には齢80を超える超長寿の”語部”もいる。40歳以上の全ての能力者の数を累計しても、”語部”全体の2割弱程度しかいない。
e eの、、、。
f fffffffffffffff・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
g g is the one that was the first one was there any chance (gは最初のものだったが、何かチャンスはあったのだろうか)
h h and he is a good time to get a from the first (h そして彼は最初のからaを得るのに良い時期です)
お疲れ様です。
いつも笑顔をありがとうございます。
つらい時、相談してね。
良い答えはあげられないかもしれないけれど
傍にいさせてください。
あなたが苦しんでいると、胸が苦しくなるんだ。
あなたが私を支えてくれたように私もあなたを支えたい。
あらゆる人間は、誰しもが”語部”になる可能性を秘めている。ここに特別な素養や適性は基本的には存在しない。
”語部”となるためには、巷説として虚空を漂っている怪異存在と接続し、彼らの力を留め取り込む必要がある。そのための”核”となるのが、『イマジナリーフレンド』と称されるような仮想人格である。幼少期の子供が産み出した”空想上の友人”に、”怪異の物語”が融け込むことで、能力の『種』のようなものとして定着する。イマジナリーフレンドへの介入判断及び対象選択権は完全に『怪異存在側』に依存しており、人間側から見れば完全な運の要素である。
そして怪異を取り込んだイマジナリーフレンドとの対話や交流を重ねることで、『種』もまた成長し、特殊能力として”語部”の心身に完全に帰属する。この時、”略霊”及び”異聞”の能力の効果と使い方は自然と頭と身体に刻み込まれる。この時点をもって『”語部”の誕生』となる。
本来人間を害するはずの怪異だが、『空想上の友人』という友好的存在を核とすることで辛うじて制御可能なものになり、交流を重ねて同期することでその者の武器として成長していくのである。
このようなプロセスを踏む必要があるため、『十分に明瞭なイマジナリーフレンドを生成する』『生み出したイマジナリーフレンドに運良く(あるいは運悪く)怪異が入り込む』『能力が覚醒するまでイマジナリーフレンドと決別しない』といった条件が積み重なって初めて”語部”となることができるのである。
ちなみに、能力として完全に定着した怪異存在は”核”となったイマジナリーフレンドとは別存在として独立するため、能力覚醒後にイマジナリーフレンドが消失した場合も、能力を失ったりはしない。
能力使用難易度の目安
・”略霊”:ラジコンカーを手押しでコロコロ動かすようなもの。あまりにも安全で、容易で、そして加害のために使うにはあまりにも無力。
・”異聞”:乗用車を最高速度で走らせるようなもの。攻撃目的に使うには十分すぎるほど危険な能力。
・”剰霊”:チューンナップを盛りに盛ったF1レーシングカーを、『人類にギリギリ制御不可能な』速度で無理やりぶん回すようなもの。常人は疎か達人にすら満足には扱えず、よほどの異能か狂気が必要。
・”浄霊”:自動車の構造やコンセプト、構成原子一つ一つの挙動までも完全に理解し、身体の延長レベルで自然に、自在に操るようなもの。もはや単純な技量でどうこうできるような領域ではなく、『能力を操る』という精神で臨んでいるようでは決して到達できない。
能力段階と怪異の感覚
・”略霊”:怪異の力をほんの一部だけ借りる。
・”異聞”:怪異の力を完全に引き出す。
・”剰霊”:怪異が最もありたがる形で自由に暴れさせる。
・”浄霊”:怪異自身ですら気付いていなかった、『怪異自身が真にありたかった姿』を共に叶える。
能力段階の到達難易度
・”略霊”、”異聞”:”語部”なら誰でも使える。
・”剰霊”:理論上誰でも使えるが、暴走状態を乗りこなせなければ死ぬだけなので、実質的にほとんどの能力者には到達できない上位領域。使えるのはせいぜいが全体の1割程度。ちなみに使用後に自滅することを気にしなければ、実は誰でも使える。
・”浄霊”:ほとんどの能力者には到達できない領域。怪異のことを深く知るほど怪異に呑まれかねないので、結構リスキー。何なら知っただけでアウトな怪異とかもいるので、運の要素は非常に大きい。使えるのはせいぜいが全体の5%程度。
・”剰霊”、”浄霊”両方の習得:とても難しい。2つとも到達条件がまったく異なるため、片方ができてももう片方を(気分的に)怪異が許してくれないことが多い。両方使える”語部”は全体の1%にも満たない。
泣いた
叫んだ
笑った
涙が乾いた
喉がいたい
腹がいたい
それは、全て、自分で選んだ
泣いたことも
叫んだことも
笑ったことも
全て選択した
今ここにいるのも
今私で居るのも
今これをかいてるのも
全て偶然でも必然でもない