・対怪異汎用武装
”語部”の戦闘を補助するための汎用装備。常に精神消耗と制御失敗による暴走のリスクがついて回る怪異の力を使わないため低リスクで、合法的に所持できる物品を模しているために携帯していても怪しまれにくいという強みがある。近接武装”霊凛”と、射程武装”霊火”の2種類がある。
本来は未成熟な10代以下の”語部”の戦闘時リスクを最小化するというコンセプトで開発されたものであり、能力者養成校で特別講習を受講し単位を取得した、中等部以上の生徒のみが必要に応じて貸与される。講習の受講は申請による希望制で、座学と実技の両方で構成される。
効果の発揮には装備者の生命エネルギーを消費するため、使い続けていると疲労感や倦怠感、空腹感を覚えることがある。単発ごとの消費量は軽微であり、即座に命に拘るような消耗にはならない。
これは”語部”のための汎用武装を作成するという初期コンセプトに対して、『各”語部”の扱う力は、異なる怪異存在に由来する別性質の霊的エネルギーであるため、共通機構で霊的攻撃を可能にすることが困難である』という問題に直面したためである。制作陣はこの問題を、『「すべての”語部”が共通して保有するエネルギー=人間の生物としての生命力」を原動力にする』というアプローチで解決した。
”霊凛”:競技用竹刀を模した武器。生命エネルギーによって竹刀の刀身部の強化が可能で、高い打撃力と耐久力を発揮する。
”霊火”:ビビッドカラーにペイントされた拳銃型BB弾用トイガンを模した武器。最大装弾数は12発。最大射程は20m程度。発射されたBB弾には怪異存在に対する特攻性が付与される。
ここにいるよ
あなたの前からいなくなったりしないよ。
大丈夫よ
あなたはまた、立ち上がれる。
今までだって自分の力で歩いてきたんだから。
みんなを導き、救ってきたあなたなんだから。
・幽霊、死者:何の因果かこの世にしがみ付いている既死存在。噂話と結びつく前の、純粋な存在。本質を歪め怪異と化す前に、祓ってやらなくては。
・怪異存在:”語部”と結びついていない、野良の怪異存在。怪異の多くには共通して『己の能力を振るって人間に危害を加えたい』という敵対本能があるため、一般人に危害を加える前に始末する必要がある。
・一部の神格存在:たまに現れる、人間にちょっかいをかけてくる邪神。畏れ多いが彼らに抗えるのは超常の力をもつ者だけだ。
・他の”語部”:勧誘したからといって転校に応じてくれるとは限らないし、外の世界に旅立った者は追いようが無い。不思議な力を持っているからといって、調子に乗って悪いことをしようとする輩もたまに現れる。そんな奴は懲らしめてやらないといけない。時には仲間と組手を行い鍛錬とすることも。
・暴走した”語部”:己の扱う怪異の力に呑まれてしまったかつての同胞たち。悲しいが倒さねば、被害は自分たちや罪の無い一般人に及ぶ。
七夕,それは人々が願いを込める日。
プロ野球では,定期的に逆転勝利の試合がある日として、インターネットの普及と共に勝った側には「七夕の奇跡」、負けた側には「七夕の悲劇」という言葉が定着した。
東京と広島,それぞれの舞台で奇跡は重なった。
まずは,広島。
広島カープは,かつて3連覇をしたものの世代交代の過渡期と,選手層の薄さから現在低迷中。
勢いに乗る東京ヤクルトスワローズの抑えのキハダから、外国人エースから逆転のサヨナラホームランを叩き込んだ。
そして,そんなチームを指揮する監督は…
奇しくも9年前のこの日,同じく東京ヤクルトスワローズの当時の抑えの小川投手から、舞台は東京の神宮球場で最終回の9回に逆転ホームランを打った新井貴浩内野手その人だ。
これが,東京と広島が時空を超えて繋いだカープの奇跡。
そして,もう一つの奇跡が東京ドームでも起きていた。
東京ドーム,主人公は巨人の知念選手と坂本選手の2人だ。
知念選手は,地元沖縄からプロ野球リーグと直接対戦できるチームで新規参入のオイシックス新潟を経て、育成契約,つまり背番号が必ず3桁になっていて、例えて言えば練習生としてレッスンを重ねて将来的に成長する枠の選手として選ばれた。
そして,七夕の前日に支配下,つまり正式なメンバーとして認められた。
与えられた背番号は94。
ところが,彼自身がデビューした本当のプロと呼ばれる一軍の舞台ではまだユニフォームの手配が間に合わずに育成時代からつけていた003で登場。
泥臭いヒットでチャンスを拡大して,代打でベテラン,坂本勇人内野手に出番が回る。
一打で同点,1発出れば逆転という場面で,観客席から登場曲『キセキ』の大合唱が始まる。
そして,ホームランにはならなかったが,一塁の知念選手までホームに生還して逆転。
対戦相手,阪神の高橋投手の連勝を止めて首位の座を守る活躍を見せた。
今年のプロ野球も,7月が折り返しの地点になる。
勝つのは,どこだろうか。
よく頑張ってるね。
私は見てるよ。
あなたは見えないところで
努力し、汗を垂らし、
皆の為に尽くしていることを
私は知ってるよ。
触れないで 笑わないで
知らないふりしていて
いい言葉なんか吐けないよ
いい夢なんか見れないよ
この世のすべてを見るために
うまれてきた
この世に意味がないことを
知るためだけ
もっと好きになる もっとイヤになる
もっとダメになる もっと輝ける
もっと傷つける もっと抱きしめる
もっと笑う もっと泣く
そして君の言葉がひとつずつ
本当みたいにかがやいたりして
世界の形になっていく
なんでこんなに ウキウキしてるおれ!
ほら地球はすごく回ってる
ヤバいまま くそヤバいまま
なんでこんなに ゾクゾクしてるおれ!
ほらルールがうまく変わってく
ヤバいかな これヤバいかも
だのになんだよ 悪い気がしない
ほらふくらんでく ベイベー
飛んでいる 屋上の空
似たものどうしだろ
大したことじゃない
おなじ道で おなじように
make great! make believe!
見えないもの 見えないままのおれ
ほら友達みんなが消えていく
超早い 逃げれない
だのになんだよ だめな気がしない
じきごほうびだ ベイベー
飛んでくる 屋根の上
泣くなよ 泣くなおれ
大事なことじゃない
キミのために キミ以外は
デストロイ デストロイ
初めてその傷を目にした際、もちろん職員は戸惑って尋ねた。
「ちょ、ちょっと、この傷何なの? 治ってないし……新しいものではなさそうだけど」
「んえ? あーこれ? 分かんなぁい」
「分かんないってどういうことよ」
「どーもこーも、気づいたときにはあったのよ」
「そんないい加減な……」
「確かに見た目は悪いけど、でもこの傷ね、アディくんとお揃いなの!」
ファナは嬉々として語った。確かにファナの後に検診したところ、アッドのチョーカーの下にも同じ傷があった。だからといってリニアーワルツ全員が持つものでもない。むしろ他にこのような例は見たことがない。職員はこの事実を知ったとき、酷い悪寒がした。何かしらの彼女らの意思が働いているのかもしれなかった。
しかし彼女らは兵器としては善戦してくれているわけだから、どうでもいいところである。職員はとりあえずは当り障りのない、検診の一環としての質問に徹する。
「随分深いようだけど、痛くないの?」
「全然。でもここね、触るとくすぐったくてね、だからアディくん寝るとき」
「はいはい無駄話はおしまい。アッドの方行ってくるから大人しく待ってなさいね」
「えー、もっとアディくんとのノロケ話聞いてほしかったのにぃー」
「こらファナ! あんまり職員の人困らせちゃだめだろ」
「はぁーい」
その際管理部に訊きに行ったことがあったが、管理部すら知らない情報だったので、恐らくは機密情報にあたるのだろう、性能に問題はなさそうなので、それ以上追及することはなかった。
言葉尻を掴んで遊ぶ。ひじょーに性格が悪い。心中にとどめておこう。人の欠点を見つけるのが得意なせいか、いつのまにか下を見て強くなるようになった。 まぁそんなもんだろと、舐め腐ったクズ思考を日々淡々と続ける。
敗北感を感じた時はそれはもう、とてつもないストレスになるから、上は見ないようにしている。
心はどこだろう。
夢というものを大人はよく問う。夢、夢か。考えることが億劫になる。
一歩、一歩、水滴の滴るような、ペースの会話。
君はこういう、上も下もない所へ行かないか。と。
そんなものどこだろう。
君は誰だろう。
私はこの季節外れの涼しさに身を包む。ただ、それは心地よい敗北感だった。
水音が、心の場所を指し示してくれる。