今日は何の日?何の日でもないよ。ただのくだらない日常。
昨日は何の日だった?何の日でもなかったよ。ただの虚しい日常だよ。
そう思っていたのは、遠い昔。
昨日の出来事は…。そんなに大きいのないな。くだらなかったんかな、虚しかったんかな。
でも、今日は、貴方に会ったの。
貴方のおかげで、真っ暗闇から抜け出せて、
貴方のおかげで、世界が美しいと思えて、
貴方のおかげで、あの人を、愛すことができたの。
貴方は教えてくれたよね、「世界は美しい」と、「愛は素晴らしい」と、「人間は誰もが尊い」と。
だから私も、誰かに教えてあげたいな。素晴らしいことだから。
今日は何の日?素晴らしい日だよ。
明日は何の日?素晴らしい日さ。
教えてあげるね。この世界は美しくて、人間は誰もが尊い。そして、「誰かを愛す」こと、「誰かに愛される」ことは、すごく、素晴らしいことなの。
あなたは今、どこにいて、どんな気持ち?
私は今、光の中で気持ちがいいよ。
その光はね、沢山の人々から放たれているらしいの。
私もさ、誰かの光になれていたらいいなって、
思ってる。
君は今、どこにいて、どんな気持ち?
私は今、沢山の愛に包まれて、すごくうれしいよ。
愛はね、1人から、どんどんと広がっていくんだって。
私も、誰かを愛せていて、誰かに愛されているのかな?
そうだといいなって
思ってる。
私達は今、「この世」という素晴らしい場所にいるの。
ここではね、色んな人に会えて、
たくさんの光と愛の中で
生きていくんだよ。
帰り道。
ふと空を見上げると。
澄んでいて真っ青な空のなかに
影もありながら白く美しい雲がいくつか浮いている。
“ピチャッ”
…水たまりを踏んだらしい。
水たまりからそっと抜け出し、水たまりを見た。
あの綺麗な空が水たまりに映っている。
…でもコンクリのくぼみにできた水たまり。
少し暗い感じがする。
空も灰がかかった色をして、
雲には白が見当たらない。
もう一度空を見上げる。
空は変わらず綺麗。
澄んでいて真っ青な雲のなかに
影もありながら白く美しい雲がいくつか浮いている。
いつか私も水たまりの空から本物の空へ
変われますように。
_アリエヌスの体外
「き、厳しい…傷はつくけどヒビすら入らない…」
「クソっ!硬い!!」
アリエヌスの目は凄まじい硬度だった。二人が任された潰れている方のアリエヌスが動いたり反撃しないのを良いことに、フスは少し休んだ。カメルスはというと悪態をつきながら一カ所に機関銃を撃ち続けている。
「…先輩の方はアリエヌスが動いてて大変そうだな…」
ユニシンクトゥスがレヴェリテルムを持って目に近づく様子をフスは眺めた。アリエヌスは鮮魚の如き動きで暴れてユニシンクトゥスを振り落とそうと必死になっている。
「うぅぅうわっ!!きた!おいフス、きたぞ!!」
カメルスの声に振り向くと、アリエヌスの目にヒビが入っているのが見えた。
「うわ、ほんとだ…!希望見えたな…!」
「おう!んじゃそろそろ休憩終わらせて協力してくんね?このままヒビ広げて押し切んぞ!」
フスは頷き、チェンソーを持ち直して、アリエヌスの目のヒビにねじ込むように突き立てた。
君に、伝えたいことがある
私に、分かってほしいことがある
って言ったけど、ホントは、分かってないんだ。
私の、味方っているのかな?私の、大事なものってなんだろうね?
でも、ひとつ、願いがある。
私の居場所を見つけて、私の大切なものを見つけて、この世界でのびのびと生きていきたいな
そして、最近、もうひとつ願いができた。
あなたを愛して、あなたに、愛されて、美しく生きていきたいな
味方は、大事なものは、きっと、この世界にあるから。
戦争について語った短編小説【検閲済】
題名「末期の水」
作者 10代・女
制作 2025年 検閲 2026年
《本文》
マニプール河に沿って、兵士たちは生きたまま✕✕✕ような✕✕なものになってふらりふらりと✕✕していた。行軍と呼ぶのもはばかられる✕✕な様子だった。
彼らは撤退する間にバタバタ✕✕✕✕✕。道には✕✕や、もうすぐ✕✕になる者があちこちに落ちて、皮肉にもかろうじて歩ける者たちの帰還の道標となっていた。皆瘦せ細り✕✕✕✕✕✕、ある者は体内の✕✕で✕✕✕✕✕✕、ある者は✕✕✕を垂れ流したまま✕✕✕✕✕にたかられ、ある者は✕✕✕✕✕で「✕✕✕くれ、✕✕✕くれ」と喘いでいる。多くの者が飯盒と手榴弾と小銃以外は捨て、殆ど身一つであった。足元は殆ど裸足のような状態である。雨季は✕✕の腐食を早め、✕✕が露わになり✕✕✕✕✕✕を✕✕✕✕が✕✕✕✕✕た。
――俺もその一員になるのだ。
ある男が朦朧とした意識の中で考えた。どこか他人事のようだった。
昨晩までの雨で道には川のように泥水が流れている。しかしそれを気にしている余裕はとうの昔に失せていた。右半身は泥にめり込んで、温い水が滲みて身体がいつもの数倍重く感じた。
体中が痛い。力が入らない。熱帯熱が生命を蝕む。目蓋が嫌に重い。脚は皮膚病や脚気に侵されて立っているのも難しい。腹は減っている。しかし吐き気がする。固形物はもう身体が受け付けなくなって久しい。昨日も✕✕を幾度か✕✕た。
疲れた。もう、疲れたのだ。
男は✕✕✕✕✕✕✕✕✕腕を腰にやった。触れた場所に求めていたものはなかった。いつの間にか手榴弾の入った雑嚢までどこかに捨ててきてしまったようだ。
男は投げ出した小銃に手を伸ばした。しかし掴んでも引き寄せることができない。今の男にとってはあまりにも重すぎた。
――ああ、水が飲みたい。綺麗な水が……。
ふと、絶望した脳内にそれだけがぼんやり浮かんできた。
母の顔も戦友の声も妻子の手のぬくもりも何も思い出せないのに、✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕のに、それだけが。
気がつくと男は、道の中央に溜まっていた✕✕を無意識に口に含んでいた。泥と✕✕✕✕✕と✕✕と✕✕で汚れ切った水だ。希うものとは程遠いそれを、起き上がって震える両手で掬う。
【次頁に続く】
【前頁から続く】
夢中になって二口三口する。飲み込み切れず吐き出す。また啜る。また吐く。身体が液体すら受け付けないのだ。
――俺ももう✕✕✕。
本能がそう囁き男を嘲笑った。その瞬間気が楽になった。やっと神仏が手を差し伸べたのだ。今の男にはそれが天道神だろうと疫病神だろうと関係はない。ただ、やっとこの✕✕✕✕✕✕✕✕✕。
――ああ、最期に、最期に一口でいいから綺麗な水が飲みたかった。俺の末期の水はこんな泥水か……。
霞む目を瞑る寸前、男の脳裏には諦念に混ざってそれとは別の感情がよぎったが、正体に気づく前に男の意識は完全に途絶えた。
どのくらい経っただろうか、男は目覚めてしまった。
戻った聴覚の中に遠くの✕✕音と✕✕声が飛び込んでくる。戦友の✕✕が低く響く。薄く開けた眼に容赦なく白い日光が木々の隙間から差し込む。唐突に肌に張り付く暑さが襲う。✕✕✕✕✕✕✕が土色の肌を刺す。名誉でも何でもない銃創がジンと熱くなる。✕✕✕✕✕の上を✕✕✕✕。黄泉の国でないことは明白だった。神仏は男を見放したのだ。
――ああ、そうか。
「み……ず、か」
そうか。あれか。あれの所為か。
どうせ✕✕✕✕、後で苦しむことになるなら、あんな水は飲まなくても良かった。飲まない方が良かった。
それなのに何故。理由は明白だった。身体が水を希求していたからだ。自分の意思ではない。しかしそれだけで、男の胸の奥底から、✕を✕✕✕✕✕得ないという脅迫感が湧出してきた。
……自分が死ねば兵士達の死は誰にも知られず異国の泥に埋まっていく。✕✕✕✕を生き、✕✕✕✕を✕✕✕彼らと自分に報いずに、このまま死ぬことが許されるのだろうか。自分は許せるのだろうか。
自分に問いかけた。
明確に答えを言葉にはしなかったが、男は自らに✕✕✕✕を払い、投げ出していた小銃を支えにして立ち上がっていた。
倒れる直前の感情の正体が分かった気がした。
【完】
「あ、かすみ」
金髪のコドモがそう言うと、かすみと呼ばれたコドモはまだババ抜きしてたの?と尋ねる。
金髪のコドモはうん!と頷いた。
「露夏ちゃんが暇だからやろうって言い出して、それでナツィが5回負けたの」
「一言多いぞキヲン」
金髪のコドモの言葉に対し、ナツィは呆れたように突っ込む。
キヲンと呼ばれたコドモは、だって事実じゃん?と小首を傾げ、ナツィはため息をついた。
かすみは苦笑しつつ、それはいいんだけどさと話を続ける。
「きーちゃん、寧依が裏口で迎えに来てるよ」
かすみがそう言うと、キヲンはえっ、もうそんな時間?と驚き立ち上がる。
かすみはうん、と頷く。
「だってもう夕方の5時半過ぎてるし」
かすみがそう言うと、キヲンはえーつまんない〜と先ほどまで座っていたイスに座り呟く。
「まぁまぁ、そんなこと言わないの」
駄々をこねるキヲンを正面に座る青い長髪のコドモがキヲンをなだめる。
「寧依はあなたの家族なんだから」
ね?と青髪のコドモ…ピスケスはキヲンの
キヲンは、むぅ〜と頬を膨らませたが、かすみがきーちゃん、と声をかけるとわかったと返した。
「さて、私たちも帰りましょうか」
ねぇ露夏?とピスケスは隣に座る露夏に目を向ける。
露夏は、はいはいと呟いた。
まだ鳴らないの?
気分はもう終わりの時間
なのに本当はまだ半分くらい。
早く鳴ってくれないかな…。
休み時間になったら
あの子と話したい。
また私のことを知ってほしい
どんな話をしようかな。
授業なんて聞いてられない
不意にチャイムが鳴った。
「終わった」って思ったのに…
あぁ、授業が長引いちゃったよ。
ぐにゃって曲がってる
直るかな?
結構大事なやつなんだけど。
でも、針金みたいだもんね
やっぱきれいには治らないかな?
全部は。
一度崩れたらもとには戻らないんだ。
そんな絶望はしたくないけど。
でも、そうだよね。
失敗とかだと尚更。
トラウマみたいになっちゃうんだもん。
何かにおいて
おんなじように思うことは
1日もないでしょう?
同じ日は戻ってこないもんね。
超当たり前なんだけどね。
あの日をやりなおせたらなって
あの日に戻りたいなって
思ったりするけど。
後悔しないように
まっすぐ歩いていけたらいいのにね。
堅い芯みたいに。
そしたら曲がってしまうことも
無いでしょう?
私はまだ柔らかく弱いのか。
冷え固まった芯も嫌だから
温かく強い人で居よう。
みんなまっすぐ居てね。
輝いても、輝かなくても
目立っても、目立たなくても
何か良いことがあっても、嫌なことがあっても
自分の「何か」だけは
ブレないように。
曲がらないように。
ぐにゃって曲がらないように。
水が流れるから気が流れ
気が流れるから命の血が巡る
水は生命の源なんですね
「今日の分、終わりました」
「ありがとう、こんな遅くまで」
「いえ、先輩1人に残業させるなんてできませんから」
「よくできた後輩だね」
「どうも、それにしても最近は多いですね、最適化対象の投稿文が……」
「やっぱり政治とか経済とか、社会の変わり目はね、どうしてもね、仕方ないよ」
「いちいち表現が過激ですよね。むやみに恐ろしく書いたり……そんな文章誰が読むんですかね」
「分からないけど、そういうのは考えたって仕方ないことだよ。社会に出ていく文章は全部ここで確認して、大筋は変わらないように言葉を整えて、当たり障りない形で発信する。それでオーケー」
「でもめんどくさくないですか?」
「めっちゃめんどくさい。でも、これ書いてる人たちの目的って内容を伝えることでしょ?大枠が伝わればいいの。というか、そうするしかない。ほら、多様性の時代だから」
「誰も傷つかないように、でも意見は尊重してって話ですよね」
「分かってるじゃん」
「でもこういう表現する人ってリアリティとか気にしてるんじゃないんですか?」
「ちゃんと作者欄見た?10代で、しかも女の子。戦争のリアルを知らない人が書いたんだから、別にいいよ。そりゃ体験者のノンフィクションならもっと尊重する」
「それって平等なんですかね……」
「別に平等じゃなくていいよ。意見には質ってもんがあるんだよ。そしてその質は『であること』で決まる」
「そんなことってまかり通っていいんですかね」
「少なくともそれが世論だよ。無意識かもしれないけど」
「デモクラシーの時代ですよ?」
「ポピュリズムの時代だよ」
「……」
「別に悪いことしてるんじゃないんだから、そんな顔しないでよ。この仕事って正しいデモクラシーの時代に戻そうっていってやってるんだよ」
「そう、ですよね」
「うん。じゃあ原本、保管庫に持ってっといて。こっちは鍵閉めてくから」
「……」
「何眺めてるの?それさっきまで編集してたやつの文章でしょ?」
「あ、ああ、はい、すいません、保管庫行ってきます」
「うん。終わったら外で待ってて。お礼にタクシー代出す」
「うわほんとマジでありがとうございます」
「どうして昨日はお家に帰らなかったの⁇」
キヲンの質問に、ナツィは答えない。
「ボクさー、ナツィたちに出会ってから1年くらいしか立っていないからよくわかんないけど、お家に帰らないのはダメだと思うんだ」
保護者のおじいちゃんが心配すると思うし、とキヲンは続けた。
「それに…」
「嫌だね」
キヲンの言葉を遮るように、ナツィが口を開く。
キヲンは少し驚いたように目を見開いた。
「俺は、今アイツのところに帰りたくないだけだし」
「えっ、じゃ、いつ帰るの?」
「気が向いたら帰る」
「そんなー」
「お前には関係ない」
「関係あるよ!」
2人は暫し言い合ったのち、キヲンが声を上げて立ち上がる。
そしてキヲンはナツィの方を見て、こう笑いかけた。
「…ボクたち、友達でしょ?」
その言葉に、ナツィは顔をしかめる。