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今を生きる辛いひとに幸を(下)

私の前に、やたらと元気な妖精さんが現れた。どこかあどけなくて、笑顔の似合う、私とは正反対の妖精さん。
私には友だちがいない。上司も同僚も嫌い。家族ともしばらく会ってない。毎日嫌い。嫌い嫌い嫌い。でも、そんな自分が一番嫌い。
何が元気よ,はじめはそう思った。元気とかバカみたい。誰も認めてくれない。楽しくない。ただ、妖精さんは、私の想いをすべて受け止めてくれた。
それから私はたまに笑うようになった。正反対の私たちだけど、ひとつだけ、好きな食べ物が一緒だった。それが、プリン。一緒にプリンを食べているときが、一番笑ったかもしれない。

外に出るようになった。
上司から褒められるようになった。
同僚と趣味が同じだった。
家族はあったかかった。
妖精さんに元気をもらった。


カーテンを開けたある朝、いつも元気な妖精さんが泣きそうになってた。一瞬ためらって、もう会えない,そう言われた。
私は君を元気にするために来たの。もう君は、ひとりでも自分を奮い立たせることができる。そう言って、微笑んだ。
訳がわからなかった。違う、まだ私はあなたがいないと生きていけない。
すると妖精さんは悪戯っぽく笑った。
私は、君がこれまでに捨ててきた元気なの。私は君、君は私。君にはちゃんと元気がある。一度は捨てた元気を、私を、もう一度拾ってくれて、本当にありがとう。
――姿が見えなくなった。

元気になったはずなのに涙は止まらなかった。けれど、私は仕事へ行く準備を始めた。
テーブルにメモと一緒にプリンが置いてあったから。

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面白くもなんともないので読まないことを推奨します。

タイトルにも表記したように、面白くもなんともないです。ロスメモ関連でもありませんし、文学的に“魅せたい”作品でもありません。ただの散文の上、長文になりますので、純粋に読まないことを推奨します。戻るなら今です。

結局、他人は他人なんだなと強く思ったことについて思うまま描きたかっただけなのです。中途半端に仲良くなんてならずに、他人のままでいた方が心地よい距離を保っていられたのではないかと私は思うのです。
特に何があったわけでもないので心配は一切無用なのですが、人と関わるなかで不快に思ったときほど、いけないとは思うものの、私の絶対的な友人と無意識的に比較しているのでしょう。
正直、これ以上の人を見つけようとは思わないし、これ以上の関係性を他の人と築けるとも思っていません。いかんせん、親友と呼ぶにはドライすぎて、他人と変わらないくらいにはお互いに干渉しない少々特殊な間柄ですので、そもそも理解してもらえるかわからない状態を丁寧に他人に説明してやる気もありません。
それでも、人並みに関係性は広げているので、他の人と理解し合うことができそうだと思う場面にも多々遭遇するのです。しかし、決定的に合わない部分を見つけてしまう。もちろん、そんなことで関係を切ろうなどという人でなしでもございませんので相変わらず仲良くしますけども、やはり他人は他人なのだと思わずにいられなかったのです。
何が言いたいかって、他人に私を理解して私の存在を好いてくれなんて求めても意味がないのだけれど、誰かひとりでも「貴女だけいればいい」と言ってくれる人がいて、それが自分も絶対的な存在として認めている人であるならば、それに勝る幸せはないのかなと。
私は人と距離をとることに恐怖はないし、大概のことには折り合いをつけて受け入れることも苦ではありません。それは、私は私として認められ、確固たる存在であると思っているからなんでしょうね。
独り言に最後までお付き合いいただきありがとうございました。最後まで読むだなんて、貴方は相当な物好きかしらね。笑

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ショートポエム選手権授賞式~講評~

総応募数51。喜:6,怒:3,哀:26,楽:7,全:4,?:5
想定を遥かに越える詩の数々。皆さん本当にありがとうございました。それではこの選手権について話していきたいと思います。
僕がテーマを決めて募集をかけるときは、決まって「裏テーマ」というものを設定させていただいているのですが、今回の「裏テーマ」は、「日常」でした。喜怒哀楽という感情の基本単位、そこから日々の思い、気づき、情動を描いて欲しかった、という思いがありました。喜怒哀楽という感情は、もっと身近なものだと。この掲示板にいると、どこか崇高なもののようにさえ覚えてしまうものの、根本的な部分に気づいて欲しかったのです。どうだったでしょうか。
さて、選考の話です。今回特別審査員をお願いしたお二人は、僕が「おお...」とよく思わせるポエムをかかれる方々でした。このお二人なら、きっと良い詩を見つけ出してくれる。そう思いました。そのせいで僕の選考の際、お二人の作品を選ばないので必死でした(笑)改めてお二方、ありがとうございました。
今回の作品群。冒頭に書いた通り、圧倒的に「哀」が多かったですね。やはり哀歌というのは描きやすいのでしょうか。かくいう私も「哀」で描いた一人なのですが(笑)
長くなるとあれなので、短くまとめさせていただきました。

さあ、「第一回」と銘打ったからには第二回をやらねばなりませんね!審査員がしたい!こんなテーマでやりたい!そもそも主催を代われ!という方、是非お声かけください。

それではまた。
memento moriでした。

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ショートポエム選手権授賞式~ちょっぴり成長したピーターパン~ 1

RN:ちょっぴり成長したピーターパンさんからは、全体の講評もいただきました。

>>>喜怒哀楽というテーマってすごく広いんだなと改めて思いました。人の感情やその境目自体曖昧で人それぞれなので、タグ通りに捉えられないのも、タグをつけた本人も喜怒哀楽のどれに当てはまっているのかわからない(クエスチョンマークがついていたり、ね)のも、もっともなことだと思いました。

『ピーターパンのお気に入り賞』
「喜・怒・哀・楽」シャア専用ボール
>>>名前こんなんだけれど、私の中の最優秀賞です。 そもそも今回、ショートポエム選手権のタグのついた詩にはレスをしなかったんですけど、唯一この詩だけにレスしたんです。してしまったというか。 選んだ理由として、まずはRNを見なくても誰の詩だかわかったということ。シェアさんだけの世界観がよく表れた詩だと思いました(本人は遊びとかちょっとふざけたとかおっしゃっていましたが笑)。たて読みや平仮名と漢字の使い分けのアクセントも効いていて、これぞシェアさんって感じでした。次に、私が思わず笑ってしまったということ。すごすぎて。笑 たぶん、分析していくと上記のような理由が挙げられるんでしょうけれど、読んですぐにすごいって思わせられたのは、やっぱりすごい詩だったからで。いわゆる、感性に語りかけるタイプの詩だったんでしょうねぇ……。 何回でも読みたいと思う、幅の広がりが最高の詩です。私のなかでは断トツでした。さすがとしか言えません。

(コメントがすごい量なので一度分けます(小声))