図書館を出ると雨が止んでいたので、サンドイッチを買ってから帰ることにしました。好きになんて、なってくれないから一緒にいたのに、わたしはしょせん、女の子でしたのね。されど、女の子。海老アボカドの文字に飛びつく、女の子。
雨に降られて、泣いたフリ。 大きな傘を傾けて、露先から雫を落として 濡れた裾、引き摺って歩きだす。 (叔父貴のお下がりがサイズぴったりなのに) (ズボンの裾だけ余る悔しさ。) (雨が降ったのは土曜の午後。)
夜10時半の空腹に チョコレートをむさぼる僕に 夜10時半の空白に 無花果を置いて 君は眠った 二度と来ないはずだった朝が カーテンの奥、闇の奥で ひそりひそりと息をする 気づかないふりして 君をそっと抱きしめた
きみとぼくとはよく似ていて、 ぼくはきみに敵わない。 って云うのは、とても素敵なことだ。
さよならの足音が近づいて来ている 聞こえないふりをして 二人だけの進路室で 一度だけ呼んでくれた、 わたしの名前 フルネームでも苗字でもない わたしの、ほんとの部分が 君の声で 光って綺麗だ、 君はいつか忘れてしまうだろうけれど いつまでもこの時は あたしたちだけのものなんだ
あなたがすきと 書いたルーズリーフの端っこが いつまでも残っていて 一千年後、教科書に載っていたら 可笑しいね きっとあなたもわたしも 生まれ変わり 知らないひとだということ だけどこの気持ちは ちゃんと存在していたこと いつだって恋はすぐそこだ
中途半端に開けたファスナーの間から見える あの娘との想い出 「今日は寒いから」と 上までしっかり閉めさせた 貴方はニッコリ笑って 「ありがとう」なんていうけれど 私はただ遠回しに「私だけ見て」と いっているだけなの
素敵だ、最高だ、って思える事をもっと素敵だ、最高だ、って言いたい。大きな声で叫びたい。大好きな僕のクラスも、あのバンドの音楽も、あの人の小説も、すっごく最高なのに全然伝わってない気がするよ。 素敵だ!!! 最高だ!!! いまはもっと叫んでいたい。
きみはともだち ぼくの大切 はなれているけど 意外とちかく きみがすきだよ はなしたいな いますぐ だけどこれは 恋じゃないことを 僕はちゃんと わかっている おとことおんな ふたつにわけた神様 その間には 愛しか承認してくれないのですか。
外れたイヤホンから わたしの生まれたずっと前に 切り取られた5分32秒が 2016年の夕暮れに 流れ込む、とくとくと。 染み込んで、栄養になればいい。 寝転んだ畳の目から芽が出たら 君に電話しようと 思った。