表示件数
1

視える世界を超えて エピソード8:雷獣 その①

自分には友人が少ない自覚がある。それでも、最近入ったサークルの縁で出会った同学年の白神さんとは、サークル以外でも昼休みには一緒に昼食をとったりする程度には親しい仲だ。
今日も2時限目の後、講義室を出たところでタイミングよく出くわして、食堂に向かうところだった。
「千葉さんや、最近調子はどうですかい」
歩きながら、白神さんが尋ねてくる。
「まあ、ボチボチやってますよ。けど今日も締め切りが明日までの課題が出て、キツいことキツいこと」
こちらも軽い口調で答える。
「ところで千葉さんや。午後の講義の予定は?」
「3限は無いですけど、4限と5限が入ってまして」
「うわぁ、そいつはまた、面倒な入り方してるな……。3限には何も取らなかったので?」
「取らなかったですねぇ……」
話しながら歩いているうちに、食堂に到着した。
「きょーうのメイさんはー、オウドンを食べるー」
「したら自分もそうしましょーっと」
『メイ』とは、白神さんの下の名前だ。漢字でどう書くかは知らないけれど、そういう名前だってことは聞いている。そんなことを言い合いながら、空いた席に鞄を置き、料理の受取口に向かった。

1

縁に縛られている

応絢那(イラエ・アヤナ)
性別:女  年齢:10代  身長:160㎝
マジックアイテム:お守り
願い:独りになりたくない
衣装:拘束衣
魔法:縁に縛られる
魔法使いの少女。家庭の問題の影響で孤独に対して異常なまでに恐怖しており、その願いが魔法に反映された。
その魔法を簡単に表すと「自分と何者かを繋ぐ『縁』が残っている限り、決して死ぬことが無い」というもの。自分を知っている者が一人でも生きている限りその『縁』によってあらゆるダメージは『縁』を材料として即座に修復される。ファントムとの敵対ですらそれ自体が『縁』となるため、ファントムとの戦闘中、彼女は絶対に死なない。また、自身を縛る『縁』を鎖として具現化し、武器として操ることもできる。
かつて初めてのファントムとの戦闘にて、肉体の大部分を食われたせいで、魔法でできていない彼女の生来の肉体部位は右脚全体と左腕の肘から先のみであり、それらの部分が己の魔法で『縁』に代替されることも恐れている。これらの部位を軽くでも怪我するとひどいパニック症状に陥り、再生させないために『縁』の鎖で傷口を更に深く抉り続ける。異物が傷口に直接接している限りは『縁』の再生が起きないためである。
思考する脳さえも己の魔法に代替されてしまっているせいで、『自己』というものに自信が持てず、精神は非常に不安定。

2