ピアス
ふと耳たぶを触る
ぽつぽつ
と空いている2つの穴
あの時は痛かったなあ
なんて思ってみる
初めてできた彼氏で
彼は何も知らない私にいろんなことを教えてくれた
料理に勉強…
もちろん初めての夜だって彼
その途中に私はワガママを言った
「あなたと同じ場所にピアスを開けたい」
ってね
あなたは一瞬驚いたけどすぐに
「わかった」
って言って自分の使っているピアッサーを持ってきた
あなたは右耳に2ヶ所開いていたから
私も右耳に2ヶ所開けてもらった
懐かしいな…
「ママ、どーしたの?」
「ううん、なんでもないわ。そろそろ帰ろうか。パパ待ってるし」
「うん!」
私は娘と手を繋いで歩いた
その彼が今はパパなんだよなあ
って思いながら