恋文
3年前、わたしはあなたが好きでした
2つ年上のあなたは
わたしにはとても大人にみえて
それがとてもかっこよくて
とっても好きでした
あなたを好きなあまりに
4年付き合っていた人と別れたし
あなたを好きなあまりに
あなたに似た後輩が気になった
だけどあなたの卒業式の日
わたしはなにもできなかった
告白はなんて大それたことはできるはずもなく
思いきって話しかけることさえできずに
わたしと同じ制服を着て笑うあなたをみていた
わたしがみすぎていたのか
何度か目があったけれど
やっぱりなにもできなかった
あなたが卒業してからも
偶然に会うことはあって
このあいだも偶然に、そして久しぶりに
バスでみかけたあなたはもう成人のようで
やっぱりすてきにかっこよかった
今日
あなたはまた卒業したのでしょうか
わたしの住む街から出て行くのでしょうか
思えばあなたは
わたしが好きになった最後の人で
3年前、わたしはあなたが好きでした