ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 2.コマイヌ ⑬
「ちょっと待って…みんないくつ?」
耀平は自分たちを指さし答える。
「おれは中2でこの2人が中3、んでネロが中1」
「え、ネロ中1なの…⁈」
「そうだよ、何か文句?」
ネロがジト目でこちらを見る。
「…いや小学生だと思ってた」
「はぁ⁈」
「いやそーだろコイツ身長140ぐらいしかねーんだぞ」
「ちょ師郎それ言うな!」
さらっと師郎に身長をバラされ、ネロはうろたえた。
「あと10センチぐらいは伸びる予定だからな」
そう言ってネロはパーカーのポケットから、小さな紙箱を出した。
「…何それ?」
「見りゃ分かるでしょ、”ココアシガレット”」
ネロは小箱をわたしに突き出した。
「…はぁ」
「こいつ駄菓子屋行くと絶対買うよなソレ」
「いいじゃん好きなんだし」
そう言いながらネロは箱の中身の白っぽい棒きれ”ココアシガレット”をくわえた。