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ビリー・ジャン

(ぼくは嘘をつくからね、きみを騙すからね、だけどね、きみがぼくを騙した時、ぼくはきみを諭すことも、追い詰めることも、怒ることもないから)


誰もが先人の刺した標識を頼りにする。でもそれは決して確かなんかじゃないよ、安心して、

誰もが安全な道を進もうと努力する。でもそれはきみの生き方が狂ってるって訳じゃないよ、大丈夫だよ。

独りぼっちだから間違ってる訳じゃないんだよ、だから顔を上げて、ねぇビリー・ジャン?


ビリー・ジャン、きみはどこで停まってるの?独りじゃないよ、分かってるよね
ビリー・ジャン、いつまでも泣いてたら意味無いよ、ねぇ、ビリー・ジャン、大好きだよ


誰もが平和を目指して生きている、だから、独りぼっちが生まれるのはなにもへんなことじゃないよ、憂うのは自由

誰もが独りぼっちで生きるのを拒む、だってきみもそうでしょ、なにもださいことじゃないよ、だからあたしがいるよ

マイノリティーがおかしい訳じゃないんだよ、だからそばにおいで、ねぇ、ビリー・ジャン?


ビリー・ジャン、きみはどこで停まってるの?独りじゃないよ、分かってるよね
ビリー・ジャン、いつまでも泣いてたら意味無いよ、ねぇ、ビリー・ジャン、大好きだよ


きみはいつも言ったね、
「独りぼっちでも死にたいなんて微塵も思わない」
って、それ、嘘だって知ってるよ、あたし大体わかるんだからね


ビリー・ジャン、きみがどこまで騙していても、あたしは信じてるよ、分かってるよね
ビリー・ジャン、そういうことも大好きだよ、ねぇ、ビリー・ジャン、返事なんてなくていいから、そばに居るからね。

ビリー・ジャン、少しだけ背が伸びたね、きみの「おとな」も「こども」も全部信じてるよ、いいよね
ビリー・ジャン、あたしだけは微笑ってるよ、ねぇ、ビリー・ジャン、あたしはきみじゃなきゃ、きみはあたしじゃなきゃだめだね。

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雨上がりの、

雨上がりの匂いがした

いつもより遅れてやってきた朝には
誰かの夢が、まだ寝息を立ていて

水溜りをちょん、と
飛び越えたあの子のスニーカーは
丸洗いされた世界を楽しんでいる

あなたと、わたし
雨に降られた日を
きっとわたしは忘れはしない


((初めましての方にも、お久しぶりの方にも。またお会いしましたねという方にも。noakoと申します。
すっかり秋色に染まって、もうすぐ冬がやって来る気配がし始めた今日この頃ですが、わたしの住んでいる所では最近、雨がよく降ります。
わたしはずっと、雨の日は憂鬱でたまらなかったのですが、このポエム掲示板に出逢って、たくさんの方の雨の日に紡がれた言葉に出逢って、180°雨の日の世界が変わって見えるようになりました。
そんな経験をしたのはきっとわたしだけじゃないはず、なんじゃないかなぁ、と。笑
そこで、皆様の雨の日の素敵なポエムに『雨天同好会』というタグを付けて紡いで頂きたいのです!ぜひ!よろしくお願い致します!!※強制ではありません!
既に雨天同好会のタグをご使用頂いた方のポエム、こっそり拝読させて頂きました!レスを書くことができず申し訳ありません(;_;)この場を借りて、感謝を。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!))

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光を君に

君に世界を教えたくて
真っ新なキャンパスに筆を走らせる
一つ一つ彩を重ねるごとに
想いを込めてゆく

外に出れない君のため
僕がただ一つ得意とする事で
君に世界を見せてあげる

「ほら見て、外はこんなに綺麗なんだよ」
絵を持って君の元を訪ねる

どうしてだろう
君の表情は晴れない
ただ哀しげに眼を伏せるだけ

「ごめんね…。私、眼が見えないの」
震える君の声

「そんなっ…嘘だ。だって君は…」
だって君は普通に歩ける
今だって、普通に眼を開けて
僕の眼を見て話してる

「普通だって言いたいんでしょ。歩けるし、眼を合わせて話せるから。…でも、これは眼で見て判断してるんじゃないの。声で、音で判断してるの」

神様は意地悪だ
どうして彼女に光を与えなかったのだろう
何も言わない僕に君は

「ごめんなさい、言わなくて。怖かったの。君に嫌われるんじゃないかって…」
「嫌いになんてならないよ。僕は君を嫌いになったりしない」
「じゃあ…これからも此処に来てくれる?」

君はまだ不安そうで
組み合わせた手は彩を失くして白い

「もちろん。次来る時は面白い話を持ってくるよ」

君は嬉しそうに微笑んだ
その笑顔に僕の心はチクリと痛んだ



僕は彼女に隠している事がある
僕は普通の人と違う
眼の色だったり、髪の毛の色だったり
肌の色だったり…

僕がこんな姿だと知っても
君は変わらない笑顔を
僕に向けてくれるのだろうか…

君に拒絶されるのが恐ろしくて
僕は君にこの事を伝えられずにいる


狡い僕を許してほしい