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機密

さて、私はどこまで行けたのだろうか
内部メモリーが若干不鮮明だ、流石に全てを完璧には移せなかったようだ
パーソナル部分が大きすぎたか、まぁいいだろう
しばらく歩くとドーム上の場所に出た。
「何をしている!アヴェスは全員出動のはずだろ!貴様、どこのカテルヴァだ!」
振り返ると軍服を着た男がいた。
アヴァス…確かこの体の名称のことだ、覚えている
カテルヴァは所属だったな…伝承の中の『鳥』とかいう有機生命体の名前だったっけ?
「ケツァルコアトルス」
「ケツァルコアトルス…?聞いたことのないカテルヴァだな?お前、名前は何だ?他のメンバーはどうした」
名前…こっちは生きてる『鳥』だったか
「ソロウ ・フォルスラコス、部隊は全滅しました。しかし直前に仲間が掴んだ情報を届けるため、一人戻ってきました」
「情報だと?なんだ」
「すぐそこまで迫っています…■■■■■が。アリエヌス如きに構っている暇はありません」
「な…なんだって?」
あぁ、そういえばこの種族には発音できない音だった
えっと…発音できるように言い換えなければ
「星喰い、その残留思念です」
「我々のセンサーには何も映っていない。星喰い?そんな与太話を信じろと?」
「アリエヌスの母星といえば信じてもらえますか」
「母星だと…なぜそんな事を…」
「星の架け橋(ブリッジ)が繋ぎっぱなしだからです。おそらく、敵勢もそこから 」
「ブリッジ…?そんなデタラメが!」
男が明らかに動揺している、思い出してみればそういえばこれは機密だったっけ?
「戦力を全て宇宙(そら)に」
「それはできん、街を放棄しろというのか!」
明らかに逆上している、どこまで知っているのだこの男
「そうではありません、敵の核がそこだと言っているんです」
「ぐ…まぁいい、上には私から言っておくから戦線に戻れ」
そう言って男はさっき私の来た方向にはしっていった
当然、『上』とやらはそこにはない
街の外に繋がる道だ

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:告鳥と悪霧 その②

“天蓋”が解除され、3人はパッセリフォルムズの中を歩いていた。近道のためにひと気の無い裏路地を通っていた3人は、少し先に一人の子どもが遊んでいるのを目にする。
「あぁいうのを見るのは気持ちいいよなぁ。何かこう、『俺達がこの光景を守ったんだー!』みたいな」
カズアリウスがぽつりと呟く。
「でもおれ達、トドメ役は全然やれないじゃん」
そう反応したディクロスの頭に、チョップが叩き込まれた。
「いてぇ」
「水差すな大馬鹿野郎」
「ゴメンナサイ」
3人が向かっていることに気付いたのか、その子供――リトルブラックドレスの幼い少女は3人の方に目を向けた。その背後、建物の隙間の陰から、大人の背丈程度の小型アリエヌス2体が、のそりと姿を現す。
「ッ!」
カズアリウスが咄嗟にレヴェリテルムを起動し、少女を抱えながらアリエヌス達の隙間をすり抜けた。
「っぶねぇ! 何だってアリエヌスがこんなところに居やがる! ビク太郎!」
呼ばれたサルペンタリウスが三節棍型のレヴェリテルムを構える。
「オーケイ、よっさ任せろ」
アリエヌス達が同時にサルペンタリウスへと突撃し、同時に拳を振りかぶる。
「2対1か……悪いが俺の、得意分野だ!」
三節棍の中央節を鎖状に変形させ、両端の節でそれぞれのアリエヌスの拳を受け止めた。各節の表面は刃のように形状変化しており、アリエヌスたちの指を切断している。
「悪いが俺は両利きでね……右も左も防御力は抜群だぜ?」
アリエヌス達を同時に押し返すと、両手に握った刃で片方を叩き斬り、返す刀でもう1体も撃破した。

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空想少年要塞都市パッセリフォルムズ:告鳥と悪霧 その①

全高約30m、両脚が翼のように変化した上下逆さの巨人のような、鉱石質のアリエヌスが、パッセリフォルムズの“天蓋”に衝突した。鋭い爪を具えた両手が障壁に衝突し、火花が飛び散る。
何度かの攻撃の施行の後、アリエヌスがふと顔を上げた。上空から、小さな影が迫っている。轟音を響かせ、小さな『脅威』が、確実に接近している。
「どっせりゃああああッ!」
気合の入った掛け声とともに、脚甲のブースターで超加速された蹴りが、アリエヌスの肩に叩き込まれた。身長約165㎝、決して恵まれた体格ではないながらも果敢に一撃を決めたその少年は、手に鎖の先端を握りしめている。鎖は慣性に従ってアリエヌスの首の後ろに回り込み、別の少年が鎖から繋がった刃を、アリエヌスの背中に叩きつけた。刃は深々とアリエヌスの身体に突き刺さり、鎖使いの少年はそこに着地する。その小脇に抱えられた毒蛇を模した金属製の杖を握った少年が、蛇の咢をアリエヌスに向けた。
「発射!」
蛇の毒牙から腐食液が発射されアリエヌスの体表から煙が上がる。アリエヌスが咆哮をあげながら身を捩り、鎖使いと蛇杖使いは空中に放り出された。その二人を脚甲使いの少年が空中で受け止める。
「ナイスキャッチだリーダー」
「あいつデカ過ぎんよリーダー。おれの腐食液が弾切れしちゃうよ」
“リーダー”と呼ばれた少年、カズアリウス・カズアリウスは“天蓋”の上に着地し、ニタリと笑った。
「何、問題無ぇ。俺達はとにかく真っ先に突っ込んで、ヤツらの周りをウロチョロしくさりゃ良いんだから」
「そういやリーダー、ケイ先とゾッさんは?」
鎖使いの少年、サジタリウス・サルペンタリウスが尋ねる。
「あの二人は高校生だからなァ、何か、定期テストでどうしても抜け出せないんだと」
「はぇー、大きくなるって怖いなぁ。できれば早めに殉職したいもんだ」
蛇杖使いの少年、ピトフーイ・ディクロスが呟いた。
「お前なぁ、怖いことを言うんじゃありません」
「ゴメンナサイ」
その時、3人の背後から巨大な斬撃エネルギーが飛来し、アリエヌスを両断した。
「……終了、お疲れ!」
「今の誰かなぁ」
「規模と威力的に“鳳凰”か“八咫烏”じゃねッスか?」
3人は墜落していくアリエヌスに背を向け、駄弁りながら帰還を開始した。

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魔法少女学園都市レピドプテラ:魔域の妖女たち プロローグ

新学期が開始し、始業式より数日前。
ボンビクス・モリとアンテレア・ヤママイの双子は、甜花学園生徒会室に呼び出されていた。
入室した2人を出迎えたのは、先代生徒会長ササキア・カロンダだった。
「あっ、生徒会長だ」
「くぁちゃんに負けた人だ」
「なんでいるの? 留年?」
「負けたから卒業できなかったの?」
2人の不躾な言葉に、ササキアは溜め息を吐いた。
「失礼だな貴様ら。卒業はしているわ。今は鳴華大学に籍を置いている」
「へぇー、大学生」
「何の勉強してるの?」
「まだ講義は無いが……心理学部にいる」
「「似合わなーい!」」
「張り倒すぞ……」
ひとしきり言い合い、本題に入る。
「で? なんで私たち呼ばれたの?」
「やっぱり編入は無しって話?」
双子の言葉に、ササキアは首を振る。
「いや。これは生徒会長から伝えることだろう」
ササキアが目を向けた先、生徒会長の座には、1人の女生徒が座っていた。
「誰⁉」
「いたの!?」
「いたよぉ……。初めまして、2人とも。私はアマトゥラ・メティス。今年の生徒会長の任を受けた者だ。よろしくね」
アマトゥラは軽く手を振りながら、挨拶を済ませた。
「さて、本題に入るね。君達には、我が校で新設する“特殊部隊”に入ってもらいたいんだ。……いや、正確には『命令』だね。ここに籍を置く以上、君達に拒否権は無い。で、件の部隊だけど、名を〈蚕食〉。編成は君たちを含めて3名。そして、隊長は君達もよく知る子だ」