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少年少女色彩都市・某Edit. Passive Notes Walker その④

エベルソルが突進してくる。理宇はすぐにエベルソルに向けて駆け出し、敵の目前で跳び上がり、頭部に2本の棒を叩きつけた。
彼女の攻撃によってエベルソルの突進は止まり、攻撃してきた理宇に反撃しようと、背中から生えた腕のような器官を立て続けに叩きつける。理宇はそれを棒を用いて受け流し身を守る。
(……うん、このくらいの速度なら普通に見える。思ったより重いけど、まあ2分くらいは頑張れるかな?)
エベルソルの猛攻が止まり、背中を大きく曲げる。すると、元の腕型器官の付け根から、更に2対の腕が生えた。
「……わぁ。一度に2発までがルールだよね?」
震える声でおどける理宇に、エベルソルはこれまで以上の密度の連撃を叩き込む。引き続き受け流しを続けるが、少しずつ対応しきれない攻撃の比率が増え、遂に鳩尾に化け物の拳が突き刺さった。
「ぐぇっ……」
殴り飛ばされた理宇が、タマモの足下に転がって来る。
「ぅ……タマモ、先輩……敵のダメージは、どう、ですか……」
「撃ってはいるがどうもダメージになってないっぽいな……硬てェ。攻撃を止めるにしたって、もうちょっと大口径の弾じゃねえと足りない。当然描くにも時間がかかるし……これ俺ら二人でどうにかできる相手じゃないくせェぞ」
「うぁー……マジですか……」
理宇がよろよろと立ち上がる。
「いやお前無理すンなよ?」
「いえいえこの程度…………私の初陣ですよ? しかも、タマモ先輩のサポートなんて、無様に転がってられないじゃないですか。大丈夫、一度見たんで、対応はできます」
「ええ……」

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Daemonium Bellum RE 設定 Ⅱ

この書き込みは企画「Daemonium Bellum RE」の設定その2です。

・堕天使 Angelus Lapsus
天界から追放/逃亡した天使のこと。
追放された個体は大抵片方の羽根を切り落とされている。
羽根を切り落とされたことにより“権能”を一部失っていることがある。
弱点は相変わらず首と心臓で、どちらかを破壊すれば倒せる。
天使に協力する者、悪魔に協力する者、第三勢力として動く者、人間に溶け込む者と立場は様々である。

・人間 Human
地上の主な住民。
数だけが取り柄で、文明レベルは古代オリエント世界みたいなイメージ。
天使と悪魔の抗争によく巻き込まれている。
天使や悪魔を崇めたり、彼らに協力したり、邪魔がったりと様々な立場の者がいる。

・天界
天使たちの本拠地。
雲の上に中世ヨーロッパ的な都市が広がっている。
“神”がいる場所でもあるのだが、“神”自身は姿を隠してしまって出てこない(らしい)。
少し前に地上の悪魔も巻き込んだ、天界の天使の3分の1による反乱のせいで人手不足気味。

・地上
悪魔と人間が住まう場所。
人間は古代オリエント世界みたいな文明を築いているが、その中やそこから離れた所に悪魔が住んでいる。

リメイク元の企画に参加した方なら分かると思うけど、だいぶ設定をパワーアップさせました。

相変わらず難しいだろうけど…参加したい人は頑張って!
何か質問などあればレスください。

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Daemonium Bellum RE 設定 Ⅰ

この書き込みは企画「Daemonium Bellum RE」の設定その1です。

〈設定〉
・天使 Angelus
秩序を以って地上に平和をもたらそうとする勢力。
この世界を支配する唯一絶対の“神”によって創造された、“神の使い“。
悪魔が存在することによって地上が混乱状態にあると考えており、悪魔を敵視している。
姿は人型で、背中に白い翼が生えている。
それぞれが特殊能力“権能”を持つ。
白系統の制服のようなものが存在する。
基本的に集団行動が多い。
文明レベルは中世ヨーロッパくらい。
性別はない。
弱点は首と心臓で、どちらかを破壊すれば倒せる。
たまに悪魔に宥和的な者、悪魔に協力する者などがいる。
実は異方からやってきた“神”がこの世界を支配するために悪魔を模して創った存在。
所々悪魔と同じ部分があるのはこれが原因。
なおこの事実に気付いている者は少数派。
ちなみに“天使”という名前は自称だが、だんだん地上の住民たちも使うようになった。

・悪魔 Diabolus
地上に巣食う混沌を好む勢力。
元々地上は自分たちが暮らしている所のため、それを脅かそうとする天使を敵視している。
本来の姿は異形だが、普段は人間に近い姿をとっていることが多い(獣耳や角などがある人間態を持つ者もいる)。
それぞれが特殊能力“権能”を持っている。
服装は個体によってバラバラ。
基本的に個人行動が多い。
文明レベルは中世ヨーロッパくらい。
性別はない。
弱点は首と心臓で、どちらかを破壊すれば倒すことができる。
たまに天使に宥和的な者、天使に協力的な者などがいる。
“神”が天使を創造する際に元にした、言わば天使の“アーキタイプ”。
元々は“神”がこの世界にやって来る前に地上に住んでいた神霊の一種である。
所々天使と同じ部分があるのはこれが原因。
なおこの事実に気付いている者は少数派。
ちなみに“悪魔”という名前は天使からの通称だったが、だんだん悪魔たちも使うようになった名前である。

「設定 Ⅱ」に続く。

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少年少女色彩都市・某Edit. Passive Notes Walker その③

「そうだ、今日はどこに行くんです?」
街を歩きながら、理宇が尋ねた。
「んー……そうだなー……あ、思いついた。CD屋行こうぜ」
「了解ッス」
目的地に向かう近道となる細い路地に入ったその時、路地の奥から爆発音が響いてきた。
「お、ビンゴ。行くぞ、先行け」
「はい!」
ホルスターから武器となる2本の棒を抜き、両手に構えながら理宇が駆け出した。いち早く路地を抜けた彼女の目に映ったのは、CDショップの自動ドアを破壊し、内部への侵入を試みる体高4mほどのエベルソルの姿だった。
「タマモ先輩、敵です! 見える範囲では1体、2階にも余裕で届くサイズの大きさです!」
「なるほど分かりやすい状況報告感謝」
弾丸を描きながらタマモも理宇に追いつき、射撃をエベルソルに命中させて注意を引いた。
「あークソ、なんだってこうも人間の多い場所に湧くかなァコイツは。これだけ周りに障害物があると思ったように弾が撃てねェ」
「……厄介なところ申し訳無いんですが、タマモ先輩」
「ん、何だ?」
「2つほどお願いしたいんですけど」
「何だ、言ってみろ」
「一つはフィニッシャー。あれだけ大きい相手だと私は足止めに専念した方がやりやすいので、ダメージは先輩に積んでもらいたいです。あともう一つ、向こうのリズムをできるだけ一定にコントロールしてもらえると、受けやすいので……」
「……そういうのはウチの相棒の方が得意なんだけどなァ……。まあ、やれるだけやってみるが、多分上手く行かないからお前も頑張れよ」
「はい、お任せください!」
「オーケイ、来るぜ」

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