ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 13.リャナンシー ㉓
「はぁ…」
わたしは思わず呟く。
「りいら、前住んでた所には友達がいたの」
りいらちゃんは手の中のラムネに目を落としながら言う。
「皆といると、本当に楽しかった」
でも、と彼女は続ける。
「寿々谷に引っ越してから会えなくなっちゃって」
りいらちゃんはさらに続ける。
「りいら、寿々谷になんか来たくなかった」
皆とバイバイしたくなかった、とりいらちゃんは涙声で言う。
「あの街へ帰りたかった」
だから…とりいらちゃんは顔を上げる。
「知らない人をりいらの異能力…”リャナンシー”で知らない人を操って、元いた街に帰ろうとしたの」
りいらちゃんはぽつりと呟く。
「…どうして、知らない人と一緒に?」
1人でも帰れたんじゃ…とわたしは尋ねる。