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ユーラシア大陸縦横断旅65

今回の旅が恋人と2人旅だったので見栄を張って彼女の分も俺が支払ったところ予想以上に出費が多く、仲間達からカンパしてもらわないと成田空港から出られないレベルの金欠になったことに気付く
そのため、急遽川沿いの観覧車に乗るための行列に並んでいる間に今回の旅を計画する時に協力してくれた仲間に電話で相談すると「岡山と松山、新城から8人のメンバーで君の救援として明日の朝一の便で桃園から飛び、午後3時頃成田に着く予定を既に組んでる。俺は新城組に帯同して東京へ行く」と頼もしいことを言われた
「岡山〜松山は早ければ2時間ちょっと、新城〜松山でも早ければ1時間ほどで着くだろ?」と訊くと「そうだな。俺達は5分ほど前に復興で松山組と合流したが、他は岡山を出たと3時間前に連絡が来て以降何の音沙汰もない」と言われた
「なら、出費抑えようとしてくれて在来線乗ってんだろ?だとしたら、岡山〜松山の時間考えると多分今頃清水だろ」と返すと「今連絡が来たが板橋に着いたそうだ。詳細は追って連絡する」と言われて電話が切れる
「新庄から松山まで1時間ってどうやって行くの?」ともっともらしいツッコミが飛んでくるが、彼女はとんでもない勘違いをしている
そう、俺が電話でやり取りした相手は日本にいるのではなく、台湾にいるのだ
台湾が日本統治下だったのは有名だが、現地入りした当時の日本人が日本風の地名を付けたことは台湾に詳しい人でないと知らない
美濃、岡山、清水、板橋、松山、新城、瑞穂、松浦と言った地名が今でも残っており、普通に日本語読みすれば現存する日本の地名と同じため台湾渡航経験のない日本人なら位置関係のおかしさに気付き、すぐに指摘するというお約束の勘違いをするのだが、彼女も全く同じ状態なので笑ってしまった
ゴンドラの中でGoogleマップで台湾の地図を出して説明すると彼女も自分の勘違いに気付き、頬を西日の色に同化させて笑い出す
中心街のライトアップも始まる頃に俺達が頂上に来るや否や4時の鐘が鳴る

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ひとりごと。

12月の終わりも近づいてきました、寒いです
最近あんまり来れてなかったし、ここから年末までも来られるか怪しいので、突然ですが、2022年の振り返りをしようと思います
ひとりでどーこー振り返るだけなんですけれども、よかったら読んでいってください

私の中の大きな出来事として、2月に受験がありました。前のアカウントの頃ですが、受験応援ポエムを色々投稿しました。
合格して、それからは、、あんまり覚えてないですね笑、全体的に、恋のポエムを書いていました。
今から見るとすごく恥ずかしいですね!!
いや今も恥ずかしい…来年こそは頑張ります…

この1年で嬉しいことも楽しいことも、悲しい時間も苦しい時期も、ぎゅっと密に経験してきました。とても満たされた1年間だったと感じています。
これらの日々を言葉に表すこと、抽象的なものを、脳内の語彙をひねりにひねって言葉に絞り出す力は少しはついたのかな、、ついたということにさせていただきましょう!

それから個人的な感想なのですが、2022年は掲示板での交流が活発でしたよね
スタンプをたくさん押していただいたり、レスでやり取りをしたり、他の人のことを身近に感じることができて嬉しかったです
特に今年は感想をレスしていただく機会が増えて、本当に私のポエムが届いているのだな、と感動していました。
来年は私もレスしていこうかな、と思ってます(突然お邪魔するかもしれませんがよろしくお願いします)


相変わらずまとまりのない文章ですが、長くなってきたのでこの辺で。
普段私のポエムを読んでくださっている方々、ありがとうございます
より成長した自分で、よりまっすぐに言葉を伝えていけるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。

La-la.

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ユーラシア大陸縦横断旅64

霧に包まれたタワーブリッジを渡り、第二次大戦中に対独戦のエースとして活躍し、ドイツ降伏後は対日戦に備え対空装備を充実させたが装備が整うまでに終戦を迎え、戦後には博物館としてロンドンに係留されて保存された歴史を持つ元軍艦の博物館船HMSベルファストに入る
甲板に出てみると彼女は川の対岸に広がる中世の伝統に則って建てられた歴史的建造物群に見惚れている
俺はというとそんな彼女の横顔を見惚れて即興の替え歌を口ずさむ
「川面に〜渋く光る〜♪ロンドンの守り人なのに名前はなぜかアルスター由来」と歌うと、彼女が反応して「アルスターってどういうこと?」と訊いてくる
「このベルファストをはじめとした巡洋艦というジャンルの軍艦の総称知ってる?」「タウン級でしょ?」「そうさ。ちなみに、ベルファストは北アイルランド、つまりアルスター地方の大都市が由来だから、イングランドの都を守った軍艦の名前がイングランドとは関係ないアルスターの町から付けられたことをちょっとネタにしたんだ」
「それを言ったら、レイテ沖で沈んだのは東京由来の軍艦でしょ?」という反論のしようがない正論を返され「一本取られたなぁ」と言って笑うと彼女も笑い出す
そして、しばらくして「たかだか80年ちょっと昔に敵対していた国の軍艦のことをネタにして笑えるほどの平和ってのはありがたいな。当時の戦争を体験して、かつての敵国を未だに憎む人だっているのに、友達のように扱ってくれる国が多いのは外交努力の賜物だな」と呟く
「そうね。アメリカに至っては震災の救出作戦で日本語の『友達』をそのまま作戦名に使ってくれたのは知ってるでしょ?」と返ってくる
「そうだな。東郷神社も記念艦三笠もアメリカの援助がなければ戦争で消えてそのままだったし、震災が起きるとすぐに救助隊出してくれたから感謝してるよ。それに、東郷平八郎とアメリカ海軍の話題が無ければ君とは海外の話で盛り上がれなかった。そういう貴重な経験をくれたという意味でもアメリカには感謝している。ただ、言葉は別だね。あんな癖の強い英語は俺には合わない」と言うと「私にはマーマイトみたいに癖の強い英語は合わないんだけどね」と言って彼女が苦笑いを浮かべる
「マーマイトとハギスは俺にも合わんよ」と言って俺も笑うと何度目かわからないお馴染みの鐘が鳴る

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ユーラシア大陸縦横断旅63〜夜の情報戦〜

彼女は寝息を立てて夢の中にいる深夜1時、妙なプレッシャーから目が覚めてしまう
「彼女は寝てるし、今の内にやっちゃおうか」そう呟き、東京の電車のダイヤを調べ、目的地別に纏めて確実なルートを割り出し、イレギュラーにも備えてプランを幾つも用意する
「さあさ皆で歌おう俺達の歌を〜♪
(オイオイオイ!)
進め進め〜♪次のステージへ〜♪愛しの君と〜なら〜♪困難には負けない〜♪
百戦錬磨の知識、引き出す時〜♪あの子と2人武蔵巡るぞ〜♪
華麗に魅せろ俺流を〜東京生まれのプライドと積み重ねた知識〜♪今だ、纏めておけ〜♪
門司より遠く〜離れた東京〜俺の故郷が〜君の味方だ〜♪さあエスコートするぜ〜♪俺の出番だ〜♪
それゆ〜け弾けるLiebe♪使え〜よ閃くルート♪知識をうまく使って彼女を笑顔に〜♪
沸き立つ思い、君への愛は〜♪もう、止まらない〜永久不滅さ〜♪
この俺を虜にする君をいつまでもそういつまでも〜この想い共に抱き〜我ら支え合うのさ〜♪
関門海峡超えて届くこの想い〜♪
奏でよう俺ら2人で末永く愛を紡ごう〜♪
静かに〜されど熱く〜胸に秘めた想いは〜♪東京(ふるさと)で花となり〜いつまでも咲き誇る〜♪」かつて、想い人に会えなくてつらい思いをしていた頃、耐えきれない寂しさから俺が好きなプロ野球チームの選手個人応援歌の替え歌をしていた時期がある
当時作った替え歌とそれを即興でアレンジして歌いながらスマホで今後の予定を練り、気付いたら3時を告げる鐘が大英帝国繁栄を象徴する議会のある方から鳴り出す
「これだけやっとけば、多分何とかなるな。よし、これで寝られるな」そう呟き、もう一度眠りに付く

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ユーラシア大陸縦横断旅62

部屋に戻ってゆっくりしていると、幼馴染予約してくれた航空券のデータがLINEで送られて来る
彼女にも送られた航空券のデータを見せる
「成田行きだね。私のは羽田行きなのに…私、関東はほとんど行ったことないから分からないんだけど、成田と羽田って遠いの?」と返ってきた
そこから、関東トークが始まる
「俺は九州行ったことねぇから細けえことは分かんねえけど、強いて言うんなら羽田が北九州、成田は福岡空港みたいな感じかなぁ…まあ空港と市街地の距離は福岡が異常に近いんだけどね」と答える
「東京と成田空港ってどのくらい離れてるの?」「分かりやすく言えば下関〜博多と同じくらい」そう答えると「えっ?思ったより遠い」と言って絶句している
「そりゃ利根川のすぐ近くだからね」と言って苦笑いを浮かべる
「利根川って遠いの?」と返ってきた
「江戸時代までは近かったよ。でも、東北からの東周り航路だと今の千葉県にある銚子という町の沖からは黒潮に逆らって船を漕がないといけない関係で危なくなるので、銚子から江戸まで安全に船を進められるように付け替えたからめちゃくちゃ遠くなったんだ。九州で例えると小倉から唐津くらいの距離になってるんだ」と言うと「多摩川は?貴方の地元から近いの?」という質問になり、話題が変わる
「俺の地元からは少し離れてるけど、池袋以外のターミナルからは基本電車一本で多摩川に行けるし、羽田空港はその河口の埋め立て地にあるんだ。それに、君が好きな土方歳三の故郷を流れる浅川は新田義貞の古戦場がある関戸の辺りで多摩川にぶつかるんだ。」「私にとっては夢みたいな川だなぁ」「江戸時代に多摩川から水を引くために作られた水路のおかげで武蔵野が潤い、明治の頃に浄水場ができて、その跡地が故郷のランドマークになったんだ。それに、割合こそ減ったものの多摩川は今でも都民の喉を潤す水道水に活用されているから東京で生まれ育った俺にとってみれば自分のルーツの一つを形作る大切な川さ。まさか、関門海峡や不破関、丹那や箱根の山、馬入川と並んで俺達を隔てていた物の象徴の多摩川が俺達を繫ぐ象徴になるとはなぁ…」そう言って物思いに耽っていると、彼女が不安そうに訊いてくる
「私達は離れててもずっと一緒だよね?」という質問には即答で「勿論、ずっと一緒さ。君に嫌われない限り、ね。」返す
ブリテンの都の夜はこれから更ける

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ユーラシア大陸縦横断旅61

「次はどこ行く?」そう彼女に問いかけると
「市内をタクシーで見たい」と返ってきた
疲れていたので市内巡りでいいと言われて安堵し、恋人繋ぎで来た道を戻り、パディントンからタクシーに乗り込む
俺はイギリスの中流階級の話し方に日本語の発音を混ぜたような英語で、運転手は訛りの抑えた北部イングランド方言の英語で雑談をしていると、「日本からの観光客なんだろ?なら、日本の歌かけてやるよ。歌詞の意味は分からないけど、イギリスを歌ってるみたいだから分かったら歌詞の意味教えてくれよ」と言われたので実際にかけてもらうと、聞き覚えのある曲が流れてきた
そう、俺が昨夜寝言で歌った曲の原曲だった
「ビッグベンの前を左折して川沿いに行き、ロンドン橋を渡って川の南岸を通ってウォータールーに向かってください。ブラックフェアーズ辺りで今の曲をもう一度再生してください。そうすると、時間を計算するとタワーブリッジが見えて来る頃には夕暮れ時なので文字通りの歌詞の風景が見えますよ」と告げると「間奏の後のユーロスターってのはどういう意味で言ってるんだい?」と返ってきた
「『風を切り走るユーロスターみたいに、向かい風も気にせずに走り続ける』、つまり困難には負けずに進み続けるということを歌の中で宣言しているのです」と答えて再び話していると「Look at your bird (Birdとはイギリスのスラングで女という意味。つまり、『君の彼女を見ろ』)」と言われたので振り返って彼女に声をかけると明らかに不機嫌そうな表情で「私って頼りないの?」とだけ返ってきた
「俺の思い出の場所と関東では俺がエスコートするから、俺が不慣れな場所では代わりにお願いできるかな?」と訊くと「その時は任せてよ」と言ってそれまでとは打って変わって笑顔になってくれた
歌の歌詞通り、夕暮れのロンドンに佇むタワーブリッジと彼女の笑顔を見て、後に俺が大好きになるチームで活躍したが新しい応援歌ができてすぐに移籍した選手の幻の応援歌の歌詞を思い浮かべるのだった

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ユーラシア大陸縦横断旅60

地下鉄で40分、思い出の駅に着いた
「「この駅舎、この改札口、懐かしいなぁ…俺(僕)たち、ここで東北の震災の影響で延びた卒園式以来5年ぶりの再会を果たしたんだ(よ)」」「君は震災の後、すぐ向こうの国に逃げ込んだんだよね?」「そうなんだよ。向こうではそもそも地震がないから親戚が不安になってしまうし、放射線の問題が云々で大人の話に振り回されて大変だったよ。父方の親戚がいる名古屋に行って安否確認を取り、その翌日にセントレアから飛び立ったんだ。安全が確認されて羽田空港に降り立った後、モノレールから東京タワーの先が斜めになったのを見て泣いたのは覚えてる。当時は幼稚園出たばかりの子供で俺達は何もできなかったけど、大人達が日本全体で頑張ってくれたから新幹線はやぶさも、スカイツリーもできたんだ。」「そうだね。僕はスカイツリーが完成する直前にイギリスに引っ越したから完成形は帰国してから見たんだ」同じ幼稚園で親友となり、震災と親の仕事で引き割かれたものの英国で再会し、友情を取り戻した男2人でしみじみとしていると「私って場違いみたいだね」と彼女が泣きそうになる
即座にそれを否定し、「そんなことないさ!ここは俺とコイツにとって、いや俺やコイツの家族にとっても大切な思い出の場所なんだ。だから、これから俺の家族になる君にも見ておいて貰いたかったんだ。」と俺が言うと、彼も一緒になって続きを言う「「ここで一緒になった後、また離れ離れになっても再会した時は今まで以上に仲良くなれる。ここはそんな場所なんだ。」」彼女が俺に抱き付き、「2人ともいつも通りだね」と幼馴染が呆れたように言うと「俺たちの幼少期と変わらんよ。友愛の精神で男同士仲良いか好きな異性と結ばれたのかの違いだけさ」と高らかに笑い返し、そのまま駅のコインロッカーから荷物を取り出し、ヒースローエクスプレスで空港に向かう
「君は3ター、彼女さんは僕と同じ2ターだね。今度は同窓会で会おうか」「そうだな。体には気をつけろよ。俺達兄弟の思い出が詰まった街は美しいから堪能して来い!チャリ専用の道に落ちるなよ」と言うと「チャリ専用の道?まさかあんな所に落っこったことあんの?酔っ払ってたの?」と笑われた
「そこかよ!次会う時もまた笑顔で、な」と言って握手し、「今度はオレンジ門で会おう」「そうしようか」と言ってお互いの道を進む

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ユーラシア大陸縦横断旅59

午後10時40分、グラスゴー発ロンドンユーストン行き最終電車は終着駅に滑り込む
「バスは最終便出ちゃったか…」幼馴染が腕時計を見てそう呟く
「なら、Northern-LineでBank経由はどうだ?」そう問いかけると「何でも良いから早いルート使おう。眠いよ」と彼女が口を挟む
「幼い頃に俺を育ててくれた親の苦労が今になればよく分かるぜ」と苦笑いを浮かべると「歳の差が大きな弟妹がいるとよくあることさ。」と言って幼馴染も笑っている
地下鉄を活用し、日付が変わる前に宿に戻る
「明日は市内観光で良いと思うんだが、どうだ?」そう尋ねると「僕は午後の飛行機でヒースローからコペンハーゲンに発つからそれで良いよ」と返って来る
「なら、俺たちが再会したあの駅行こうぜ」と提案する
彼女も乗り気のようで頷いたが、すぐに睡魔に負けたらしく俺の腕の中で眠ってしまった
「寝かしてくるよ。また、明日な。おやすみ」と告げて部屋に戻る
彼女はスヤスヤと眠っており、俺も眠くなる
「何か硬いけど、どうせすぐ寝るし良いかな」と言って明かりを消し、眠りに付く
日の出の頃に起きて、とんでも無いことに気がつく
朝起きたら彼女が着替えを取り出しやすいようにと思って上げたはずのスーツケースを俺が枕にして寝ていたのだ
俺が目覚めたのを見て、彼女は苦笑いを浮かべる
「この間のお返しね。寝顔と寝言録ったよ」と言って今まで見たことのない輝きを放つ笑顔を浮かべている
「え?」「はい、これ。『男の嗜みとは〜♪嫁さんとのTea break。飯田橋のお堀に咲く花〜♪みたいだろ〜♪』って、これ昔のアニメのキャラソンだよね?原曲ではイギリスのこと歌うのに替え歌して東京のこと歌ったよね」と言って笑ってる
「君のことも歌ったんだけどね」と言って笑うとお互い顔を真っ赤にする
「お二人さん、起きたかい?」と言って幼馴染が呼びに来る
「あの駅行くなら、時間かかるからそろそろ行くよ」と言われた
当時を彷彿とさせる服で思い出の場所へ向け、部屋に鍵をかける
「「待ってろよ。僕(俺)達の思い出の駅!」」そう叫び俺たちはウォータールーの地下鉄駅を目指し、幼稚園の駆けっこを彷彿とさせる走りでロンドンの大通りを駆け抜ける

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ユーラシア大陸縦横断旅58

ロンドン・ユーストン行き最終の特急はイングランド西海岸の田園地帯を南下する
この地方有数の都市、ランカスターを過ぎると車内が騒がしくなる
何事かと思い、幼馴染に見て来て貰ったが、「馴染みのない言語が飛び交っていてよく分からないけど、アジア系の人達が騒いでるというのは分かったよ。」と返ってきた
厭な予感がしたので「ペンと紙、貸してくれないか?最悪の事態になるかもしれないと言う不安があるんだ。それを確かめて来る」と言うと彼は何かを察した様で「可能性は否定できないってことか。行って来な。」と言って筆記用具だけでなく、モバイルバッテリーと充電コードもくれた
「ありがとう。俺、やって来るよ。必ず戻るけん、ちょいと待ってな」そう言って騒ぎになっている場所へ行った
すると、予想通り広東語が飛び交っている
そして、中の人達に割って入る形で漢字を使い、筆談を始める
要約すると、「政治上の問題があり、香港空港に飛行機が入れない。いつまでこの状況が続くか分からない」とのことだ
そして、幼馴染が声をかける
「最悪だ」と言うと「ニュースで知ったよ。でも、大丈夫。全額払い戻しが効くってさ」と言ってくれた
「何のマイレージ持ってるの?」と訊く
「キャセイとスタアラなら持って来てる」と返す
「ブリティッシュ直行で帰れるよ。」と言ってくれたが、当初の予定は変えられずミュンヘン乗り継ぎにして帰る決断をする
幼馴染は頷くが、彼女は不思議そうだ
「確かに、ドイツ経由だと料金は高くなるし、遠回りさ。でも、俺は福岡へ行きたいんだ。帰国したら、俺は大好きな君とはまた会えなくなる。それだったら、また会えなくなる前に君の故郷を見ておきたいんだ」と切り出す
「今まで言えなかったんだけど、私は羽田経由で帰ることになってるんよ。私も貴方と気持ちは同じ。だけど、私は九州だから気軽に東京に行けない。それなら、次はいつ行けるか分からない東京で思い出を作ってから帰りたいの」と返ってくる
「分かった。俺も羽田直行で帰るよ。東京を発つ時間教えてくれたらそれに合わせて周れる場所探すよ」と言うと彼女は笑顔になり、幼馴染も安心した様な表情で「これで仲良く帰れるね」と言っている
列車はゴルフの町、ワトフォードを過ぎたので間も無く思い出の街、愛しの都、ビッグベンのお膝元人によって呼び方が様々あるロンドンに着く

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ユーラシア大陸縦横断旅57

定刻通り、バロー・イン・ファーネスに着く
「想像以上の長旅だったね。まぁこれまでの寝台列車の旅ほどじゃないけど」そう彼女が言うと、「俺の地元から君の地元行くならこれと同じくらいの時間がかかるんだ。これくらいの時間で音を上げてたら君と一緒にはなれないよ」そう言って笑う
そして、俺は彼女と町を一望できる場所に向かう
「懐かしさを感じるな」そう呟くと「えっ?この街、初めてなんだよね?」「ここ自体は初めてさ。でも、陸地のすぐそばまで深い海が来ている港町は行ったことがあるんだ。まさに横浜さ。って、関東の話なんかしても分からないよね」そう言って笑うと、「横浜って行ったことないんだ。教えてくれる?」と言って上目遣いをしてくる
「まさかイギリスまで来て横浜の話するとは思ってなかった」と言って苦笑いを浮かべながら頭を掻くと「お二人さん、邪魔しちゃったかな?」と幼馴染達が声をかける
「「そんなことないさ(よ)。やっぱり、2人ともお似合いだな(ね)」」そう返すと「君達もね。そうだ!そろそろ市街地に戻らないとマンチェスター行きの列車に乗るハメになるよ」と返ってくる
彼女が「グラスゴーから飛行機はどう?」と訊くので「財布が京急だから無理」と言って笑顔で返す「「関東の鉄道ファンにしか通じない言い回ししてどうすんだ(の)よ。まあ、君らしいけどね」」と幼馴染達が呆れた様に笑う
「俺らしい、か…確か、君にアプローチした時管制用語ゴリゴリに使ったことあったよね」「ダイバートは許可しないけどね」と思い出した様に笑い出す
水平線の向こうに金色の太陽が沈み、それを見届けてすぐに中心街へ戻る