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討精造物後日 後

「え、な、なにが」
「自分より弱い存在を守るようになった所とか」
「うぐっ」
老女に指摘されて、ナツィは恥ずかしそうな顔をした。
「べ、別に、俺は…」
ナツィはしどろもどろになりながら話を続けようとするが、言葉が出なかった。
ナツィの左隣に座る赤髪のコドモ、露夏とナツィの右隣に座る青髪のコドモ、ピスケスは少し笑った。
老女は呆れたようにため息をついた。
「まぁいいさ」
今回はアタシが“学会”上層部に話をつけておくから、と老女は立ち上がる。
「今後はあまり騒ぎを起こさないようにするんだよ」
老女はそう言って目の前のコドモたちを見る。
「あと、ピスケスはもう少しナハツェーラーの監視を強めた方がいいかもね」
老女はそう言うと部屋の奥にある自身の机の方に向かった。
「分かってるわよ、歳乃(としの)」
ピスケスは老女を目で追いながら答えた。
「…さて」
歳乃からのお説教も終わったことだし、と暫くの沈黙ののちにピスケスが立ち上がる。
「そろそろかすみたちの元へ行こうかしら」
あの子たちが待ってるものね、とピスケスはソファーに座るナツィと露夏に目をやる。
露夏はだなと頷いて立ち上がる。
「ほら、行くぞナハ…」
そう言いながら露夏はナツィの方を振り向くが、ナツィは恥ずかしそうに俯いていた。
「…おい」
露夏は呆れたように腰に手をやる。
「なーにいつまでも赤くなってんだよ」
そろそろ行くぞーと露夏はナツィの顔を覗き込む。
「…」
ナツィは相変わらず赤くなっていたが、露夏はおもむろにその腕を引っ張って立たせた。
ピスケスはその様子を見ると部屋の扉の方に向かった。
露夏もナツィの腕を引きながらそれに続いた。

〈討精造物後日 おわり〉

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討精造物後日 前

夕暮れ時、とある大学のレンガ造りの校舎の片隅にて。
書類や荷物で溢れた部屋のローテーブルを挟むように、奇妙なコドモ3人とメガネをかけた老女が向き合っている。
4人の間には気まずい雰囲気が流れていた。
「…それで、本題に入るんだけど」
どうして先週、ここであんなに暴れ回ったんだい?と老女は目の前の3人を見つめる。
3人の内ソファーの両端に座る2人は顔を見合わせる。
「大体、ああいうことになってしまったのなら私でもいいから誰か魔術師を…」
「仕方なかった」
不意に、ソファーの真ん中に座る黒髪のコドモが呟く。
「あんな風に警備用人工精霊が暴れている状態じゃ、人間を呼んでる余裕なんてなかったんだよ」
黒髪のコドモことナツィは顔を上げる。
「だから、俺たちでなんとかするしか…」
「なんとかするって言ってもねぇ」
老女は頬杖をつく。
「ああやって倒してしまうのは、ちょっと…」
我々としても困るんだよ、と老女は続ける。
「あれは、“学会”の所有物を盗まれないようにするための警備用人工精霊だったんだ」
お前たちも知っているだろう、と老女は目の前の3人に目をやる。
「誰かが地下階層に無断で侵入し、倉庫に手を出そうとしたら反応するようにできていた」
だから、あの子たちを襲おうとしたんだよと老女は言う。
「“学会”と敵対関係にある人物とかならいいけど、“学会”関係の者がうっかり警備用人工精霊に見つかってしまったのなら、誰か魔術師を呼ぶなりなんなりしないと」
「だからどうしようもなかったんだよ」
ナツィは老女の言葉を遮るように言った。
「アイツらを守るためには俺たちがやるしかなかった」
それだけだ、とナツィは腕を組んだ。
暫くの間老女は黙っていたが、やがて呆れたように口を開いた。
「…お前も、随分変わったのね」
「っ⁈」
ナツィは驚いたように飛び上がる。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 連載開始5周年記念! 作者からのごあいさつ

どうも、テトモンよ永遠に!です。
先日、3月4日をもちまして、「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」は連載開始5周年を迎えました~!
いやーめでたい(?)ですねー。
これもひとえに皆さんのスタンプやレスのお陰です。
いつもありがとう。

さて、今回はまたですが近況報告をしようと思います。
とにかく最近はてんやわんやでした。
「連載再開2周年記念! 作者からのごあいさつ」でも言った通り、ウチのばーちゃんが生死の境をさまよってたりしましたが、2週間くらい前の日曜日にとうとう亡くなってしまいました。
それで今週の月曜日は葬儀でして、「ごあいさつ」を書き込むことをすっかり忘れてたんですよね…
まぁ無事に見送れたし、「ごあいさつ」も書き込めてるのでよしとしましょう。
あと歳の近い妹が某藝大の受験のため頑張っています。
とりあえずこの間一次試験を突破したので明日あさってで二次試験に挑むそうです。
ぼくは隣で美術予備校や藝大受験の話を聞いてやることしかできないけど、本番の空気に飲まれないでほしいなぁと思ってます(彼女のことだから大丈夫とは思うけど)。

…と、いう訳で今回の「ごあいさつ」はここまで。
次は「20個目のエピソード記念! 作者からのごあいさつ」でお会いしましょう。
ちなみに今はその20個目のエピソードを作りかけで放置してます(笑)
実は「よその小説投稿サイトみたいな所にも自作の物語を載せてみたい!」と最近思ってそっち用に物語を書いてる内に「ハブ ア ウィル」とか「造物茶会シリーズ」の執筆作業がちょっとおざなりになってたんですよ。
「造物茶会シリーズ」は1エピソード分の書き溜めがあるので大丈夫なのですが、「ハブ ア ウィル」の新エピソードは途中で止まっているのです。
一応新エピソードの話の流れはできてるので、あとはそれをアウトプットするだけなんですけどね。
まぁ無理せず頑張ります。
ではこの辺で。
テトモンよ永遠に!でした~

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ポエム掲示板クリスマスフェスタ2023 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
この書き込みは12月25日まで開催していた企画「ポエム掲示板クリスマスフェスタ2023」のあとがきになります。
本当は昨日書き込む予定だったのですが…思いっきり忘れてました(笑)
まぁ少しの間お付き合いください。

今回の企画は大学からの帰り道にふと思いついたものでした。
電車の吊り広告で確か神宮外苑のクリスマスマーケットの宣伝が下がっていたので、それを見て思いつきました。
経験上こういうタイプの企画は参加しやすいっぽいので普段より多くの人が参加してくれるだろうと思ってはいたのですが…思ったより多くの人が参加してくれてめちゃくちゃ嬉しかったです!
古参の方も、最近ここに書き込むようになった方も、たまにしか現れない方も、久々に見る方も、色んな生徒の作品を見られて楽しかったです。
皆さんご参加ありがとうございました。

さて、これであとがきは終わりにしようと思ったのですが、最後に1つ宣伝をば。
来年、新年明けて早々にまた企画を開催しようと思ってます。
ですが手元に3つあるアイデアの内のどれにするか迷ってるんですよね〜
と、いう訳で只今どの企画をやってみたいかアンケートを行っております。
投票で1位になった企画を1月から開催する予定ですが、2位以降も後々に開催する予定です。
なのでお気軽にご参加ください。
では今回はこの辺で。
テトモンよ永遠に!でした〜

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櫻夜造物茶会 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
毎度お馴染み「造物茶会シリーズ」のあとがきです。
…とは言ったものの、今回は書くことがないんですよね〜
なので突然ですがキャラ紹介します。
今回はこの物語の主役、ナツィことナハツェーラーの紹介です。

・ナハツェーラー   Nachzehrer
通称ナツィ。
「造物茶会シリーズ」の(多分)主役、アイコン的存在。
一人称は「俺」だが、ゴスファッションばかり着ている少年とも少女ともつかない容姿の“人工精霊”。
魔術でどこからともなく蝶が象られた大鎌を出すことができる。
口は悪いがなんだかんだ言ってかすみやキヲンには優しい、ていうかツンデレ。
ピスケスや露夏のことが気に食わない節がある。
どうやら寝ないと身が保たないらしい。
作った人間の通称は“ヴンダーリッヒ”。
「造物茶会シリーズ」の前日譚である「緋い魔女」「緋い魔女と黒い蝶」での“マスター”は“グレートヒェン”という少女である。
二つ名は「黒い蝶」(当人はあまり気に入ってはいない)。

今現在物語中で分かっていることを中心に紹介しましたのでちょっと分量少なめです。
まぁその内分かることも多いのでお楽しみに。
という訳で今回はここまで。
キャラ紹介コーナーは今後もあとがきで語ることがない時にやると思います。
何か質問などあったらよろしくね!
テトモンよ永遠に!でした〜

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Metallevma 〈企画要項〉(再掲)

(月が変わると前の月の書き込みがバックナンバーなどでしか見られなくなるため、先月投稿したものを見てなかった人用の再掲です。それではどうぞ。)

どうも、テトモンよ永遠に!です。
突然ですが企画です。
タイトルは「Metallevma」。
鉱物を核に生まれたヒト型の存在“メタルヴマ”の物語を皆で描いていく企画です。
まずはとりあえず設定です。

・メタルヴマ Metallevma
鉱石を核に生み出されたヒト型の“何か”。
身体のどこかから核と同じ鉱石が生えている。
核になっている鉱石の名前を名乗っている。
核になった石の石言葉や性質にちなんだ特殊能力を持つ。
核の鉱石が健在な限り死ぬことはないし、食事の必要はない(食事は嗜好品程度と捉える者が多い)。
性別はないが、同じ鉱物種を核とする者をきょうだいや家族、一族として認識する。
おしゃれ好きな者が多く、皆個性豊かな格好をしている。
その昔、ある王が自らのしもべとして生み出したのが始まり。
そうして生み出された原初のメタルヴマが自らの同族を生み出していったことで数を増やしていった。
しかし数が増える内に人間に歯向かうようになり、やがて人間の住む世界から追放されてしまった。
現在は人間の住む世界のすぐ傍にある世界“ミクロコスモス”で暮らしている。

・ミクロコスモス Microkosmos
メタルヴマ達が住む小さな異世界。
人間達の住む世界から様々なモノが流れ着く。
住民であるメタルヴマ達は一族ごとの派閥に分かれて激しいナワバリ争いを続けている。
現在はメタルヴマ達が人間の住む世界を真似て人間世界顔負けの都市が造られている。

開催期間はとりあえず9月が終わるまでで、形式・投稿回数は特に問いません(あ、公序良俗は守ってね!)。
投稿作品にはタグ「Metallevma」(スペルミス注意)を付けて投稿してください。
難しめの企画ですが、企画趣旨に大体合っていればOKですのであまり気負わずにご参加ください。
質問などはレスからお願いします。
皆さんの参加お待ちしております‼︎

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