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ゆけるゆける
越えてゆける

今日にさよなら
今日にさよなら

本当に、さよなら。

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LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅤ

「それで。収穫はありましたか?」
そう、本来の目的は情報共有であった。
瑛瑠はしっかり頷く。
チャールズとの関係性や、10年前に終了したらしいプロジェクトのこと、瑛瑠が見た夢の信憑性が高まったことなど、大収穫ではないか。
チャールズは微かに笑った。
「そこまで深く頷かれると心強いですね。」
相変わらず情報提供はしてもらえないようだ。
瑛瑠は何か繋げようとしたが、チャールズの微笑みに阻まれる。
「お嬢さま、楽しそうでしたもんね。」
いつもよりも遅めのディナーでの話のことを言っているのだろう。
チャールズが英人との会話内容について深く聞いてこなかったため、カフェでの出来事を話したのだ。
「そんなに分かりやすく楽しげだった?」
多少の気恥ずかしさを滲ませて聞く。子供っぽいではないか。
「えぇ、彼に妬いてしまうくらいには。」

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This is the way.[prologue]3

「......良くない知らせだ」
「.........!」
「今すぐに対処せねば。守衛長!!!」
「   何でしょう、閣下!」
「城の警備を警戒体制その三に置け。夜間はそれの一・五倍だ」
「承りました、閣下!」
「陛下、その三と言えば、最大級の警戒ではありませんか。一体何が......」
「その名を聞けばあなたもわかろう。」
「.........?」
「......"ゼノ"が、現れた」
「.........!」
「ゼノの予言は知っておるな」
「もちろんです。子供の頃に叩き込まれますから。」

 必ずや人は彼を知る
 盾の城の夜も更ければ
 奇妙な声(ゼノ)は高らかに笑う
 朝は来るのだと高らかに笑う

「しかし、伝説だと思っていました。実在するとは...」
「予言はいつだって伝説のように語られる。ゼノはその最たる例だ。しかし、私もまだ先のことだと思っていた」
「アランビルの予言がその実不真だとは...」
「あなたはアランビルの予言が外れたことを知っているのか?」
「.........」
「彼女がする予言は占星術などのまやかしではない、神託そのものだ。これを無下になどできるものか」
「...では......?」
「あなたの配下に間諜がいただろう、エルムとアベデだったか」
「はい、陛下」
「彼らをトルフレアにやれ。ゼノを探すのだ、今すぐに!」
「わかりました、陛下。すぐにやりましょう。」




「ゼノ、か。百三十年ぶりに、それも一人ではない、か。これは面白いことになりそうだ」

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This is the way.[prologue]2



ーークリペウス要塞ーー

「陛下ッ、陛下ー!」
「どうしたガイオ卿、騒々しいぞ」
「陛下ッ、お告げの結果が出たのです!これをッ」
「ほう、お告げと言うと、アランビルだな」
「そうです、彼が三週間前から瞑想して...」
「ああわかったわかった。その話はあなたからさんざん聞いた。早く渡せ」
「あ、はい!こちらです、陛下。まだ封は開けておりません」
「当たり前だ、卿。私が見るより先にあなたが見ていたら、あなたはしばらくの間日を見ることはなかった」
「ささ、早くお読みになってください!」
「わかった、そう急くな。今開けるから」
「.........」
「.........」
「...............」
「...............」
「陛下、一体何が...」
「ええいうるさいッ!気が散って読めんだろうが!!!」
「も、申し訳ございませんッ!」
「いちいち叫ばずともよい!はあ......。どうしてこうも我が城の者はせっかちなのだ......」
「王よ、早く...」
「今読んでるッッッ!」



「...............」
「...もう急かさんのか」
「...叱られますから」
「学んだようだな」
「もちろんです」
「それでこそ我が僕だ」
「ありがたき幸せ」
「それに比べて奴らと来たらどんなにわ」
「陛下、わざと焦らしておられますか?」
「いや、すまない。今読み終わった」
「(溜め息)」
「...今溜め息をついたか?」
「いいえとんでもない」
「......なら良い。それにしても長い予言文だった」
「なんと、書かれていたのですか」
「......良くない知らせだ」
「.........!」

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スカートの直径3m 君までの距離は1m

くるくる くるくる回りながら
きみはスカートを広げて 広げて
まるで湖面の波紋みたいに
規則的な波に乗せられて ぼくは
真ん中のきみまで 辿り着けない
それならいっそ
君のスカートと僕のこの
センチメンタルな感受性を
ホチキスかなにかで
剥がれないようにつなげなきゃ

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てがみ2

最近はぐっと寒くなりましたね。

電車の中でブレザーを脱ぐことも少なくなりました。

あれから少し大人になった私は
ココアじゃなく紅茶やコーヒーを飲む機会が増えました。

あなたはコーヒーが好きでしたよね。
毎朝起きて、リビングに行くと腰掛けて新聞を読みながら飲んでいたのを思い出しました。

ベージュのカップに牛乳を沢山入れたコーヒー。

私はまだ砂糖と牛乳をたっぷり入れないと飲めません。

「お子ちゃまなんやから〜」
と悪戯に笑っているあなたが目に浮かびます。

そちらに顔を出すのはだいぶあとになる予定だから少し寂しいけれど。
いつか挨拶に行きたいと思います。

片道10時間を超える道のりは長いのですよ笑

この手紙を書いていたらなんだかココアが飲みたくなりました。
あなたが作っていたように甘くて濃いココア。

上手く作れるでしょうか。。

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future

これからどんどん大人になっていって
大人、大人だ
感情のコントロール 自制心 責任感
自分より他人 周囲への配慮 気づかい 思いやり
もう子供じゃないから

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万歳警鐘

この世界は
よくないことがありすぎるから
「よかった」だけで終われない僕は
いつまでたってもよくなれない
快方に向かう途中で
新しい風邪をもらうみたいに
だからみんなが万歳を唱えているときも
いつも最後に
困っていたのは僕だった

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泣かないとは決めてない。

好きをがまんなんかできない僕は
一つひとつ チャンスを数えて
潰していっただけだった

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時間の流れに

取り残されないようにしがみついて生きて
自分を失う瞬間が来ても
前を見るしかない

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LOST MEMORIES ⅡCⅡⅩⅣ

「クッキーありがとう。」
寝る前、ふと思い出してチャールズに声をかける。例にならって、チャールズは眼鏡をかけて本を読んでいた。
「使うべき時が、ちゃんと来たでしょう?」
顔をあげてこちらを見るその碧は柔らかく優しい。
察してくれて良かったですと微笑む彼は、ついでに、さすがに持ち帰ってこられたらふたりの立ち居振舞いを疑ってしまいますからね,なんて辛辣な言葉も添えて寄越したのだが。
「でも、どうして?」
野暮な質問であることに気付くべきだった。お嬢さま,とたしなめるような声の調子に、困ったような呆れたような笑みを貼り付けるも、チャールズは答えてくれる。
「きっと払わせてくれないと思ったから。そう言って、渡されたことがあるんです。」
チャールズは続ける。
「こちら側としては相手に払わせる選択肢は存在しないのですが、さすがに当たり前のような顔をされてしまうのは癪でしょう?」
さも可笑しそうに言う。
経験があると見た。
「だから、それが嬉しかったんですよね。
まあ、彼がどう思ったかは図りかねますが、嫌だと受け取られることはないでしょう。」
思い起こすが、嫌悪感はなかったはずだ。
「10年の差って大きいのね……。」
チャールズの話を聞き、違いを分かりやすく突きつけられ、改めて感心する瑛瑠だった。

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***

泣くことさえ

ままならない人が

君の隣に。

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ピンポンパンポーン

少し前からここに載せていた「とある街にて」ですが、
文字数制限とか表現方法とかいろいろあって僕には難しくて
やっぱりここに載せるのは中止にします。
折角なので小説投稿サイトであげようかとも考えています。
以上、お知らせでした。

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黄昏即興詩。

陽がゆっくりと沈んだあとに、
澱んだようなそらが残った。
いつかみた紅茶色と、よるの

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いいじゃないか。

君は女の子らしくメイク道具が好きなんだって?

最近彼氏が出来て彼氏に夢中?

だからなんだい?

別に羨ましくなんかないよ。

私はLIVEで手を思いっきりあげていた方が幸せさ。

幸せの対象はなんだっていいじゃないか。

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目を開いて

鏡に映った

自分の姿


───本当に?

本当にそれが

自分の姿か?

鏡に映る世界が

瞳に映る世界が

カメラに映る世界が

本物だなんていう確証

一体何処にある?

生まれたときから

当たり前のこの世界

何が真実かなんて

誰に分かる?

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君に近づくたびに
疼く張り裂けそうな胸の痛み
無言ですれ違ったとき
切なさが全身を駆け抜ける
嫌だ このままじゃ嫌だ
思ってることが言葉に出来なくて
苛立ちを何かにぶつけて
自己嫌悪で消えたくなったりするけど
君を憎めない 恋を憎めない
恋なんてしなきゃよかった なんて
思えない程
君のことが好きだ

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のうねいむ

ぼくのようで ぼくではなく
あなたのようで あなたでなく
きみのようで きみでもない

かのじょのようで かのじょじゃなく
かれのようでも かれではない
だれかのようで だれでもなく

それでもどこかのだれかさん

いまかんがえたほんとのはなし

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This is the way. [prologue] 1



ーーケンティライム特別収容所ーー

「えらく真っ暗だな…」
「夜だからな…。流石に今灯りをつけると大騒ぎになるぞ」
「ああ、だろうな、この血の気の多い奴らめ…。何かと文句をつけて騒ぎたがるんだから。この間だってそうだ、いびきがうるさくて眠れないとかで真夜中に大騒ぎしやがった。救護班も大忙しだったらしい」
「全く…。俺たちにはどうしようもねえよ。"ヤツ"以外はそれこそ何かにつけて騒ぎたがる野郎共ばかりなんだから」
「"ヤツ"って……あの、No.2のことか?」
「そうだ。…しかしそのNo.2の眼つきだ、No.1さえ凌ぐ凄みでいやがる。一体何をしでかしたんだか、まあせいぜい看守の俺たちには知るよしもないがな」
「だが、あの歳でNo.2たあ、さぞえらいことをやらかしたんだろうな。いつここに来たんだ?」
「ん?ああ、そうか。お前さんは十日前にここに配属になったんだっけか。"ヤツ"は、そう、ちょうど今日から三ヶ月前にここに来たんだ」
「三ヶ月前…ってことはまさか、"ヤツ"があの……?!」
「シッ、声をあげるな。そう、例の件の主人公だと、俺たちは踏んでる」
「ううむ…」
「ま、俺たちには関係のない話さ。俺たちは俺たちの仕事をする。それだけだ」
「うん…。故郷に置いてきた息子がちょうど同じくらいの歳で…うわあっ!」
「おい、静かに…!どうしたんだ」
「こ、こいつ起きてやがる…」
「ん?ああ、夜回りは初めてか?No.2はいつも目を開けたまま寝るって有名な話だぜ」
「これ寝てんのか…。なんて野郎だ」
「さあ、見回りを続けるぞ。ほら、気が散って足音がでかくなってる」
「ああ、すまんすまん。ったくそれにしても上は何を考えてるんだ。夜回りのやつにくらい、こんな軍靴じゃなくてもっと足音のたたない靴を.........」





「.........。」

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あまりものテディ

幼いころ抱きしめて寝ていたテディベア

テディベアだからテディなんて安易な名前をつけて遊んでいたあれは確か引っ越すときに捨ててしまった。

誰からも愛されるテディベアが
いま思うととても羨ましく思える。

誰からも笑顔を向けられ
誰からも抱きしめてもらえる。
そんなテディベアに僕はなりたかった。

時にストレスの捌け口として向けられるちからにも負けぬ丈夫さ。
抱きしめたときのやわらかさ。
寄り添われているという安心感を与える存在。
涙を流すことなど1度もない強さ。
透き通った瞳。

そのなかの1つとして持つことができなかった出来損ないの僕。

売れ残ったあまりもののテディベア。

そんな僕を抱きしめてくれるのは誰?