こんな私に、
恋をする日が来るなんて。
こんな私が、
たった1人のことで頭がいっぱいになるなんて。
考えてもみなかった、思ってもなかった。
今まで知らなかった、周りが体験していた世界。
明るい昼間は、恋の苦しさ。
暗い夜には、違う苦しさ。
ずーっとしんどくて、苦しくて。
…でも、楽しいと思えるのはなんで?
知りたくない。
だって、今までで1番の幸せを、
ずっと噛み締めていたいから。
時刻(とき)が止まって、ずっとこのままで
いられたら…
どんなにいいだろう。
こんな私でも。
「その状態で”記憶”である異能力を失ったら…」
なんだか、あんまりじゃないかとわたしは心の中でこぼした。
沈黙するわたしを見るミツルは、静かにサワーシガレットをくわえている。
「やっぱり、止めた方がいいかな」
ヴァンピレスから異能力を奪う作戦、とわたしはミツルの方を見やった。
ミツルはさぁ?と言って、分からないと言わんばかりのジェスチャーをする。
「その辺はアンタの”意思”次第じゃないの?」
この街で中立の情報屋をやっている俺には言えたことじゃないよ、とミツルは笑った。
「ま、止めたかったら止めれば~?」
ミツルはそう言って、くわえている内に溶けて小さくなったサワーシガレットを右手でもてあそぶ。
「…ありがとう」
わたしはそう言って立ち上がった。
そして屋上のエレベーターへ向けて走り出した。
やっぱ見栄えが大事だよね…?私、料理上手いと自負してるけども、お弁当作りはかなりの下手なのね。。ウインナーを50個と、肉団子30個、、お弁当に詰めよう(* 'ᵕ' )☆
ここでポエムです
彼が誰を好きでいようと、私は彼が好きだ♬.*゚
「あのヴァンピレスも、たまに駄菓子屋に現れる事があるんだが…一度だけ、ものすごーく物憂げな顔をしている所を見たことがあるんだ」
アイツの本名も、素性も、本当の所は何も知らんがちょっと寂しげだよなぁって、とミツルは小箱の中身…サワーシガレットを1本取り出し口にくわえた。
「寂しげ…」
なんか、昔のわたしみたい、とわたしは思わずこぼす。
「…そういや、アンタもネロ達と連むようになる前は、ずっと1人だったんだっけ」
「うん」
ミツルの思い出したような言葉に、わたしはうなずいた。
「わたしは学校に居場所がなくて、正直投げやりになって”死に神”の噂にすがった」
でもそれでネロに出会って…耀平や、黎や、師郎や、たくさんの異能力者達に出会った、とわたしは続ける。
「だけど、ヴァンピレスにはそれがない」
ずっと独りで、この街をさまよっている、とわたしは言う。
キラワレタクナイヤ。
そりゃそうだ
だってひとりになりたくないからさ
孤独という渦に飲まれたくないからさ
だって過去キラワレモノだった私は
また同じ事になってほしくないからさ
あぁまあ一部の人だけならいいけどさ
過去約半分以上私をキラッテタと思うからさ
また新しい世界でもそんなんだったら
私の人生終わりだ
もうイヤニナッチマウヨ
まあ自分の愚かさ最低さを知っているから
キラワレソウと思っちゃうんだよ
実例があるからより一層思っちゃうんだよ
キラワレタクナイヤ
キラワレタクナイヤ
あぁキラワレタクナイヤ
またぼっちになったらどうしよう
そんなのイヤダヨ
そんなの絶対にイヤダヨ
もう周りを怖くなりたくはない
もうキラワレタクナイ
この本性最低のような私でも
キラワナイデクレ
もう既に認知済みなもんなので
お願いだから私を
キラワナイデオクレ
キラワナイデオクレ
キラワナイデオクレ
感情が剥き出しになってしまう私を
しつこい依存気質っぽい私を
承認欲求丸出しの目立ちがりやの私を
どうか、こんな惨めな私をキラワナイデオクレ
あぁキラワレタクナイヤ
キラワレタクナイヤ
キラワレタクナイヤ
独りになりたくないからさ
ねえこんな私を愛してくれますか?
仲良くしてくれますか?
キラワナイデくれますか?
ねえ教えてよ
でも気持ちが変化するのが人間だ
この答えは数ヶ月後でわかるでしょう
だけどさキラワナイデオクレ
独り寂しく生活したくないからさ
だからさわたしゃもうほとんどの人にキラワレタクナイヤ
周りの嫌な鋭い視線をもう浴びたくないからさ
ひとり寂しくなりたくないからさ
あぁもうキラワレタクナイヤ。
「少なくとも、俺はネロ達が心の底からヴァンピレスを倒したいなんて思ってないと思うんだが」
ミツルはそう言って、ベンチの座面の後方に手をつく。
わたしがそうなの?と聞くと、ミツルはいやいやと続けた。
「アイツらっていうか、俺達異能力者は”異能力は己の一部”という考え方だからな」
例え自分自身が手を直接下さなくても、そういう事に加担するのは本意じゃないと思うし、とミツルは呟く。
「でも『これはボク達が決めた事だ』って」
わたしはついそう言いかけるが、ミツルはまぁまぁと横に手を振った。
「例え本当にそうだとしても、それをやってしまったらアイツら後悔するかもしれないぜ?」
あと…とミツルは宙を見上げる。
「ヴァンピレスにそんな事をしたって、アイツはずっと孤独を抱えたままだと思うぞ」
「えっ」
ミツルの思わぬ発言に、わたしは驚いた。
「ヴァンピレスが、孤独…?」
「そりゃそうだろ、アイツ異能力者はおろか常人の友達もいないんだから」
ミツルはそう言って、上着の下のウィンドブレーカーのポケットから青い小箱を取り出す。
あなたの声はすごい
私の不安を吹き飛ばす
消えた灯火をあなたはそっと手をかざして
再び火を生み出した
その声は皆の標(しるべ)
光はそこにあった
「では、行ってまいります。」
玄関を出ると見慣れた馬車が停まっていました。
「おい!いつまで俺を待たせる気だ!」
ああ、始まりました。ウィリーは外面こそ良いものの、私に対してはとても傲慢な方なのです。
「申し訳ありません。」
「さっさと行くぞ!ちっ。どうしてこんな奴が優秀な俺の婚約者なんだ!」
馬車に乗る時もエスコートはなし。常識からかけ離れています。終始無言のまま貴族院に着くと、やはり私をおいてそのまま友人の方と歩いて行ってしまわれました。
「ごきげんよう、ティアラ。」
「ごきげんよう、アリーシャ。」
彼女は私の友達、アリーシャ・ラ・フォンテーヌ。同じ上級貴族ですが、アフネル家よりも一つ下の伯爵家、フォンテーヌ家の令嬢です。身分的には私の方が上ですが、身分関係無く仲良くしています。
「もしかして、ウィリー様と一緒に登校したの?」
「ええ。」
「羨ましいわ、、、。私にもウィリー様みたいな婚約者ができないかしら?」
ウィリーの話をしていたのが聞こえたのか、ウィリーがこちらに歩いてきました。
「やあ、フォンテーヌ嬢。ティアラがいつも世話になっているね。」
「とんでもありませんわ。それにしてもティアラが羨ましいです、、、。ウィリー様みたいな素敵な方が婚約者だなんて。」
ウィリーと婚約者なのが羨ましい?そんなの、絶対にありえませんわ。彼は婚約者を心の無い言葉で罵倒するような方ですのよ?
「おーい!行くぞウィリー!」
「呼ばれたから行くね。フォンテーヌ嬢、また後で!」
本当に外面だけはいいんですわね。
それに婚約者には挨拶なしって。
そういえば、昔はこんな感じの方ではなかったような、、、。
もしもあの頃に戻れるなら
ちゃんと伝えておくべきだったことを
口に出して知ってもらいたいな
あの窓から差す朝日が
そう後悔させるんだ
居場所なんてなくても
生きていけるような場所はあるんじゃない?
今の僕にはわからないけど
無責任すぎるけど
だからもうちょっとだけ
側に居てほしいんだ
過去に戻らなくて済むように
でもね、泣きたくなる日があるんだから
そのときは素直になりましょう。
もしもあの頃に戻れるなら
今のこの気持ちと愛を
ちゃんとわかってほしいな
あの雲の隙間の朝日が
そう教えてくれる
頼れるものが無くても
消えなきゃいいやって思う
今の僕にもわからないけど
報われない日々ばっかじゃない
つまらない毎日ばっかじゃない
誰しもがそう思えるわけじゃない
産み落とされたこの地に
何を遺していけるだろう
また夜が明ける
その時までに
お願いもうちょっとだけ
側に居てほしいんだ
もう悲しくならないでいいように
だからもうちょっとだけ
側に居てほしいんだ
今のこの時間を幸せと思えるように
手を振りたくない明日が来るはずだから
そのときは素直になりましょう。
広い。
全ては目に見えないけれど、
世界は広い。
愛でもっと溢れた世界を待ち望んでいる私は
ちっぽけででもちっぽけじゃないんだ。
ラッドウィンプスみたいにベイベー
前々世からこんにちは
なにもひとつも変わらずに
なのにひとつも残さずに
くりくり坊主のさくらんぼ
るるるのお耳にLが2個
わたしが私にインタヴュー
そしてみんながオーディエンス
夢の一つがさめたくらいで
恋の一つが去ったくらいで
落ちこむわたしは私です
のぞむところよ 男一代
ともだちみんなどこかへいった
俺のひとりじゃ 抱えきれない
俺のすべてをここに捨てたく
そしてみんながオーディエンス
「どうしてそんな事になったんだ⁇」
「えっ、いや、ヴァンピレスのお兄さんって人が、あの子を止めようって提案してきて…」
「あーなるほど…」
ミツルはわたしの説明に納得しているのかしていないのか、自らの顎に手を当てる。
「…それで、ヴァンピレスを倒すって、具体的にどうするんだ?」
ミツルがわたしに向き直ってそう聞いたので、わたしはあー、と呟いた。
「ネクロマンサーがヴァンピレスを追い詰めて、最終的にヴァンピレスのお兄さんが異能力でヴァンピレスの異能力を取り上げるって…」
「結構派手にやるな」
ミツルは少し驚いたように続ける。
「で、ネロ達はそれに乗り気なのか?」
「え、まぁ、うん…」
「本当に⁇」
わたしのあやふやな返事に、ミツルは神妙な顔で聞き返した。
わたしは思わず言葉に詰まってしまう。
「…違うのか?」
「どう、なんだろう」
ミツルの問いにわたしはつい首を傾げてしまう。
どうって…とミツルは呆れたように苦笑した。
ファナが叫んだときには、口論に気を取られている間に体勢を立て直したディソーダーの熱線攻撃が、アッドの右腕に直撃した。勢いで後方に吹き飛んで、地面に身体中を打ち付ける。そのたびに、肺の空気が圧し出される音が口から洩れた。かろうじて地面にトバルカインを突き立てて勢いを相殺する。
しかしアッドの右腕はもうダメそうだ。当に皮一枚で繋がっている状態。右腕は力なくぶら下がっているだけである。熱線によって切断された部分はすぐに溶けて固まって、血は出なかった。代わりに治癒は遅くなる。
「ああああクッソいってえなあぁ」
アッドは痛みというよりもいらつきで低く唸った。役に立たなくなった邪魔な腕は無理やり引きちぎって、いらつきを発散するように投げ捨てた。
「ちょっとアディくんっ、大丈夫なのっ」
「心配してる暇ねえだろーが!」
「そんな言い方ないじゃない!」
「無駄口叩くなよ、またぶん殴られてえのかっ」
「それはっ」ファナがひるんだので、彼女の様子を無視して指示する。
「ファナは目玉狙え、俺はこっちで動き止める」
アッドはそのままディソーダーの脚元に滑り込んでいった。上半身を狙うと熱線攻撃が危ないが、それも砲塔のような機関が1つあるだけなので、8本もある脚の攻撃を捌きながら無力化するよりは安全なものである。
ファナもそれは分かっていた。
黙って足を伝って上半身に登って、砲塔を振り回すのを避けながら、ナアマを充血した目玉に振り下ろした。
『ンンンギイィアアアアアア!』
ディソーダーが耳をつんざくような悲鳴を上げて頭部を振った。ナアマは目玉に刺さったままで、ファナはそのまま振り回される。飛ばされないようにナアマを強く握るも、華奢な少女はすぐに振り落とされてしまった。
「やっ」短く悲鳴を上げたファナの手からナアマが離れる。ファナは受け身を取りながら、少し遠くで愛機が固い地面にぶつかる音を聞いた。
「やばっ」
私はたくさんの手によって支えられている。
あなたがいるから私は生きていける。
ありがとう。
守ってくれて、ありがとう
「アイツら、アンタが近くにいてもそこまで嫌な顔してないっぽいし、第一アイツらはヴァンピレスに遭遇したときにアンタを真っ先に逃がすみたいだろう?」
それならもう、鬱陶しがったりしてないと思うぜとミツルは笑う。
それに対しわたしは、でも…と言いかける。
しかしミツルは、いやいや、そういうのは自分の”意思”の問題だからと続けた。
「アンタはネロ達と一緒にいたい、という”意思”があるんだろ?」
ミツルはわたしの目をじっと見据えて言う。
「それなら、一緒にいてもいいんじゃないか?」
アンタの”意思”は、大事にした方がいいぞ、と力強く言葉にした。
「それは…そうなんだけど」
でも、ネロ達に今日は会うなって言われてるし…とわたしはうつむく。
するとミツルは、えっどうして?と聞いた。
「え、あ…実はここだけの話、ネロ達はヴァンピレスを倒しに行っちゃって」
「…えっ、ヴァンピレス⁈」
わたしが恐る恐る小声で言ったのに、ミツルは大きな声で驚く。
わたしは人に聞かれたくなかったので、ちょ、ちょっと…と彼を諫めようとした。
しかしミツルは、えーマジか…とポカンとしている。
深い闇が続くとされる扉を開こうとした。
然し、1寸の間にそれを制止するように手で扉を押さえられた。
果たしてその手は誰のものだった?
ある人は不死身になれる水を飲んだ
それは何を意味するか?
私にも分からないが
ひとつ分かることがある
それはずっと生きていかなければならないということだ。友との別れ、愛しい人との別れがあるかも知れない。これらを繰り返し、永遠と。
それは凄く、悲しいことだ。
誰も傷つかない世界
を
創りたい
君が泣かない世界
を
創りたい
小さな子供たちが、いいえ、誰もが愛情いっぱい
受け取れる世界
を
創りたいです
この地球の真実
それは、他の星には決して存在しないものがこの地球にはある。其れは…
物質世界だ。
物だけにとどまらない。私達の身体にも本体がある。この本体は非常に重宝されるものだと私は勝手ながら思っている。
何故なら、操られた時、対処出来る存在がこの本体しかいないからだ。幽体、幽霊、そして霊体は現に今まで操られていた。神でさえも。
しかし本体は操られない。何故だか、分からないが事実だ。
其れに気がつけさえすれば、対処出来る。
雲は龍に従い風は虎に従う
意味は分からないが いい言葉だ。
こんなことわざもあったね。百花繚乱
これは花が咲き乱れることだね。
難しいね
しかし敵が全滅したわけではない。大型個体が残っている。
鋭いものが風を切る音に気付いて振り向いたときにはもう遅かった。大型ディソーダーの脚が目前まで迫っている。今から避けても腕の1本はダメになることは確実だった。
「やっ」
ファナが短い叫び声を上げたとき、禍々しいものが、避けられなかったか弱い女の子の白い肌を裂き、肉を抉り、臓腑を貫き、骨を砕き、身体が真っ二つに――ならなかった。
痛みの感覚の代わりに、少女は何かが金属にぶつかる音を聞いた。
「え」
顔を上げると、そこには、あとはファナの身体を貫くだけだった真っ黒い凶器と、それに飛び蹴りをかます少年。少女の親愛なる――
「アディくん! おっそい! ファナあとちょっとで死んじゃうところだったじゃない!」
助けてくれた相手へのものとは思えない言葉である。それに対してアッドの方はというと、
「ファナの取り逃がした奴を片付けてたんだよ! ほんっとにファナは役立たずだなこんなことも1人でできねえのか!」
こちらもまた愛する人に向ける言葉ではない。先ほど優しいキスをしたその口で罵詈雑言を浴びせる。彼は車の運転をするとき性格が変わるタイプのようだ。
アッドは怒鳴りながらも三叉槍型ジェミニをディソーダー脚の付け根に突き立て、体勢を崩させた。
――アッドのジェミニの名は『トバルカイン』。ハニーサックルピンクの体躯は1.7メートルはある。2本の棒が絡み合っているような、いささか不気味な見た目のジェミニである――。
「はあ? ひっどい! ファナだって大変だったのよ、いっぱいケガもしたし! アディくんだって1人じゃどうもできなかったでしょ!」
「俺はファナみたいなヘマしねえ」
「じゃあアディくんがこっちやれば良かったじゃない!」
「ファナに避難誘導ができるわけねえだろっ! べちゃくちゃ喋ってるだけで使えねえなあっ……てぅがっ!」
「アディくんっ」
あなたは今何処に居る? あなたは今其処にいるね
きっと眩しい光に包まれ なぜ、虹色の橋の下で
さぞ、楽しく さぞ、嬉しそうに
歩いているんでしょう 笑って居るの?
私は今さ 私の空にはさ
暗闇の中 空が晴れても
一つ まだ虹が
光を見つけたところよ かからないの
あなたの世界の あなたのその空に
青い空は 虹色が見えたのは
そう、本当に真っ青なもの そう、もう、最期だから
雲一つない空の下を歩くには 最期を笑えるようにするには
愛を知らなきゃ 愛に包まれなきゃ
貴方を見つけ 貴方と愛を知り
貴方を愛し 君と笑って、泣いて
貴方に愛されれば もう、気が済んだら
空は晴れるでしょう 虹がかかるでしょう
暗闇の中の 私も誰かの 貴方と愛し合い
一つの光 一つの光に 最期まで楽しくさ、歩くことができたら
それは、きっと なれたら 虹がかかるでしょう
貴方 なれたら だから、今日も歩く。
現実を見る。
世の中にどれだけの人間が居るんだろうか、
人はひとりでは生きてゆけない
こんなに沢山の人がいるのに
人はひとりだ。
「もしかして、守秘義務があるような悩み?」
「いや、そういうのじゃないけど…」
なんか、言いにくいというか…とわたしは目を泳がせる。
それを聞いてミツルはふーんとうなずくが、ふと何かを思い出したように、あ、と呟いた。
「そういえば、ネロ達は?」
今日は一緒じゃないのか⁇とミツルはわたしに向き直る。
「あ、あ、うん…」
「もしかして悩み事って、アイツら関連?」
「えっ、そうだけど…?」
ミツルの質問に対し、わたしはついそう答えた。
するとミツルはなるほどね~と腕を組む。
「アンタは異能力を持たない一般人だけど、ネロ達は異能力者だからなー」
その辺の違いで悩むのは致し方ないよ~と、ミツルは笑いながら続けた。
わたしはあんまり笑わないでよ…と突っ込んだが、ミツルはまぁまぁそんな深刻な顔すんなって、と手をパタパタさせる。
「今のアイツらはアンタの事を、前程邪魔がっていないみたいだし」
「えっ?」
わたしは彼の言葉に思わず声を上げる。
ミツルはあれ、気付いてない?と首を傾げた。
解りたくないのに
どうしても逃げ道がないから
一人絶望の部屋で
ゆっくり眠る
明日の始まりは
明日の朝ごはんを考えるところから
目を覚ましてみれば
違う世界に行けたって
史実にもない
記憶にもない
何処にもない
なのにさ
大きな傷跡が残ってる
傷を開いて
痛むけど
ちゃんと知りたいの
理由を
解るようになるまでは
少し時間が要るかもね
中身を覗いて
辛いけど
知るべきだから
自分を
何を持っていればいいのか
何をしていけばいいのか
もしもの話をしよう
例えば夢が叶うとしたら?
永遠の窓が消えるのを
見届けたい
昨日の終わりは
確か夜眠れなくて起きてた
だからまだ終わってないとか?
よくわかんないって
視覚にもない
聴覚にもない
触覚にもない
なのにさ
小さな病が残ってる
宝石を割って
嫌だけど
ちゃんと取り除きたいの
邪魔物を
何故か分からないけど
生きていたいから
この世の全てが見えてしまったら
絶望と希望の狭間で迷う
要らない秘密が聞こえてしまったら
身を削ってかき消そうとする
「どうでもいい」?
もう聞き飽きた
死ぬまで聞きたくない
でも でも でも でも でも でも
傷を開いて
痛むけど
ちゃんと知りたいの
理由を
苦しみながらも
前を向きたいの
だから
中身を覗いて
知るべきだから
自分を
何をして生きてきたのか
何をして生きていくのか
天頂で輝く球体が 短い影を落とす正午
あたりは1面真っ青である
雲は流れ 時も流れ 人だかりができる
そう、戦場という名の戦場で 皆戦って帰って来るのだ
頑張った人にしかわからない 特別なご褒美を
頑張ったもの達が 体中で感じ
新たに始まる膨大な日常(ステージ)に
また挑み始める
アエギタロス カウダトゥス
Aegithalos caudatus
年齢:15歳
身長:148cm
わがままで縛られることを嫌うアヴェス。自己中な問題児という扱いで、実際自己中さが隠しきれていないが本人的には自重している。専用レヴェリテルムは片腕くらいの長さのハサミ。名前の由来はエナガ。
ヴルトゥル グリュフス Vultur gryphus
年齢:15歳
身長:168cm
流されやすく面倒ごとを避けたがるアヴェス。怒られそうになったらとりあえず謝罪して済まそうとする悪癖があるので問題児扱いされている。専用レヴェリテルムは人一人が縮めば隠れられるレベルのサイズの盾。名前の由来はアンデスコンドル。
パラブーテオ ユニシンクトゥス
Parabuteo unicinctus
年齢:17歳
身長:158cm
寡黙だが誰に対しても友好的なアヴェス。専用レヴェリテルムはドリルであり、身体に凄まじい負担をかけるのと引き換えに大幅にドリルのサイズを変えて戦うというかなり無茶な戦法を使うため頻繁にカテルヴァから外される。名前の由来はモモアカノスリ(ハリスホーク)。
焼けた顔で 疲れをほぐす
光を浴び、いつもよりうんと変わったその姿は、
一日の終わりの盛大な証
青から橙へ 真っ青だった空の跡は もうない
最後の力を放っている太陽と 終わりかけた世界が 今、ゆったりと沈んでいく
静寂の中に入り込む自分
今日もまた、今日とて、今日という日が
溶けて消えてゆく
「おいキモいの! ファナが相手してやるわよ!」
ファナはディソーダー群に近づくと叫んだ。空気の振動に彼らは足を止め、ファナの方を真っ赤な目玉でぎろりと睨んだ。そして耳を塞ぎたくなるような共鳴音を上げて、たった1人の華奢な女の子に一斉に向かってくる。
ファナは臆せず群れに飛び込み、ナアマを振り回す。熱線攻撃と鋭い脚での攻撃を軽々と避けつつ、足元に回りナアマをひと振り。ディソーダーの体躯に対して細い脚は簡単に切断されて、がじゃんがじゃんと音を立てながら体勢を崩す。崩れ落ちたときに外皮の破片が四肢を掠めて、いくらか傷ができた。浅いものはすぐに治癒したが、深く肉が抉れた傷はそう簡単には治らず、生温い鮮血がどくどくと流れ出た。
「いやぁだぁ! アディくん以外がファナを傷つけるなんてっ」
なんだか狂気的なことをほざきつつ攻撃を避ける。その間に血は止まってきた。
何はともあれ、こういう戦い方ができるのは、小型ディソーダーと比べても小さい人間型のリニアーワルツたちの、数少ないながらもかなりのアドバンテージである。攻撃を受けたディソーダーは、人間の叫び声と鯨の鳴き声を混ぜたような鳴き声を上げて、最後の抵抗とばかりに熱線攻撃を浴びせる。しかしほとんど動くことのできない彼らの攻撃が当たるはずもない。目玉から脚の付け根まで伸びた赤く鼓動する溝にナアマを突き立てて、一気に引き下ろすと、ディソーダーはグロテスクな叫び声をあげ、粘性の高い黒い液体を噴き出して動かなくなる。
ファナ1人ではどうすることもできない大型個体はとりあえず放置し、小型個体の殲滅を図る。ファナは先ほどのような戦闘を何度か繰り返し、最後の小型個体を倒した。
ふと自分の身体に目をやると、どろりとした体液が白い肌の上を流れている。ディソーダーの体液と自分の血液という質感の違う液体が混ざって気持ち悪い感覚がした。
「うぇーっ、まじサイアク!」
弾かれたように手足をばたつかせて悪態を吐いた。