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1

愛をください

「ちょっとそこのおにーさん」
「何だお前。娼婦か何かか?」
「な訳無いでしょう。ただの世界に絶望したちっぽけな少女ですよ」
「ほう。で、そのちっぽけな少女が何の用だ?」
「世界に絶望した私ですが、そんな私でも『愛』ってものを知れば、まだ生きる気力がわいてくるんじゃないかな、なんて思ったりしたわけで」
「それで、僕に何をしろと?」
「はい、私に貴方の愛をほんの少し分けてください」
「無理だ。僕は物質至上主義の人間なんでね。そんな不確実な概念をどうこう、みたいなのは他所でやってくれ」
「まあまあそう言わず。もしも愛が与えたり貰ったりできるものなら、物質的な愛もあるかもしれないでしょう?一緒に探してください」
「『物質的な愛』か。なかなか面白いことを言うな。…ふむ。ではその発言に免じて少しくらいは付き合ってやろう」
「うわーいありがとうございます!」



「で、あれからもうひと月ほど経つが、愛は見つかったか?」
「さあ…。よくそんなに私に付き合ってくれましたね」
「それもそうだな。もう2週間早く諦めてた方が良かったんじゃないかと思わないことも無いが、せっかくだから最後まで付き合ってやろう」
「貴方、良い人ですね」
「止めてくれ。そいつぁあ買い被り過ぎってもんだ」
「もしかしたら愛ってものが見つかったかもしれません」
「ほう、唐突だな」
「ええ、大分唐突だと自分でも思います」
「何も無かったよな?」
「そうですねぇ。ところで神学的には、愛というものは4つに分類されるとか」
「へえ」
「神の絶対愛、隣人愛、友愛、恋愛の4つだそうです」
「それで?」
「まあ、そういうことです」

2

目と目

「本当の事を言えば毎日は 君が居ないという事の繰り返しで」
って誰かの言葉繰り返して
君への愛の言葉にして

最低な夜を超えたとしても
君との距離は変わらなくて
つまらない日々の言い訳も
楽しさも君のせいにして

ByeByeByeByeByeもろくに交わさないから
明日会っても「おはよう」なんて言えないわけでございまして
「大大大大大嫌い」がない分ちょっとの好きもないよ。
じゃあね、またね、おやすみってさ。
言って。


「今日はアタリ 今日はハズレ そんな毎日でも
明日も進んでいかなきゃいけないから」
って処方箋独断で流して
君には届くわけもなくて

愛 ラブ 言う わけもなく
手繰り寄せるでもなくて
大抵午後4時の頃には
君とさりげなく別れて

ByeByeByeByeByeもろくに交わさないから
消しゴムの「ありがとう」がなんとも嬉しかったりして
「ないないないないないよ、そんな」そんな言葉が引っかかって
じゃあね、またね、おやすみってさ。
あいつには言ってても。


知らないフリして、今まで通りで
隠していたなら何も起こらない。
でも本当はさ。
「もう要らない もう要らないよ 君の他にはなんにも」
要らないよ。


ByeByeByeByeByeもろくに交わさないから
明日会っても「おはよう」なんて言えないわけでございまして
「大大大大大嫌い」がない分ちょっとの好きもないよ。
じゃあね、またね、おやすみってさ。
言って。

言って。

3
0

サクラ

バイバイなんて軽々しく言わないでよね。
また会えちゃうかもしれないんだから。
だいたい1年くらいすれば花びらはまた散る。
私の手のひらにほら

最近になってわかってきたのは
今更遅いとか言うベタなこと
でももう君のこと
無理に詠んだりしないから
無理に呼んだりしないから


桜の実を齧って
顔をしかめたあの顔は
まだ覚えているの、心に
染み込んでなかなか抜けない。
桜の詞を歌って
顔を隠したあの時
本当は泣いていたんだろう
だから無理して見なかった。

写真で笑う君のこと
今なら言えるよ。好き。好き。好き。


私が泣いたとこギリギリ見なかったでしょ。
白い肌に薄い青が浮かんでいた
だいたい1年くらいすれば花びらはまた舞う。
私の頭にほら

最近になってもわからないのは
あの日の真相。君のこと。
なんて言おうとしてたのかな。
無理に聞こうとしなかったら
「無理だ」っつって帰りやがった


桜の木をなぞって
顔を合わせて笑ったら
君が最初に泣いたから
私も安心して泣いてたんだよ。
桜の木を隔てて
背中合わせて話したら
君がまたもや泣いたから
今度は二の句がつげなかった。

ずっと寝ている君だけは
私の世界で老けぬまま。ずるいなぁ。


バイバイなんて君は言ったけれど
いつかおばあちゃんになって
また会えちゃうかもしれないんだから。

会えちゃうかもしれないんだからね。

0

「悲劇を笑え」と猫。

BABY BABY 愛を焦ることは無い。
きっと100年後も同じことを言ってるだろうから。
人間ほど無駄な思考を持った生き物はいない。悩みのタネは、猫に聞いたら笑い飛ばされたよ。


気になる女の子の気になる人を知ってしまうという悲劇。
やりたいことが多すぎて手がつけられないという悲劇。
煽るように酒を飲みたいが下戸という悲劇。その前に未成年という悲劇。


BABY BABY 日々を焦ることは無い。
きっと100年後も同じことを言ってるだろうから。


僕らが大人になる頃には、長生きが主流であるという悲劇。
病気が治るという悲劇。
みんなが嘘を付き合うという悲劇。
たった1人も愛せない悲劇。


BABY BABY 死を焦ることは無い。
きっと100年後も同じことを言ってるだろうから。


嘘にならないように
それだけに気をつけて
靴紐がほどけないように
それだけに気を配って


BABY BABY
BABY BABY
BABY BABY
BABY BABY


バカなことも言えないという悲劇。
本気になれないという悲劇。
自分を騙してわらっているという悲劇。
死にたくなるような悲劇を、生き抜いてしまう悲劇。
明日も目覚めるという悲劇。そして繰り返す悲劇。

人生の悲劇の大半が、小さくてショボい。
それすらも悲劇。


BABY BABY 愛を焦ることは無い。
きっと100年後も同じことを言ってるだろうから。
人間ほど無駄な思考を持った生き物はいない。悩みのタネは、猫に聞いたら笑い飛ばされたよ。

BABY BABY 日々を焦ることは無い。
きっと100年後も同じことを言ってるだろうから。
人間ほど無駄な感情を持った生き物はいない。悩みのタネは、鳥に聞いたら笑って飛んでいったよ

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