LINkerWorld LINearWaltz / Miraculous-Ephemeral 7
「ぜ、前線都市って壁にちゃんと囲まれてるはずだよね……?」
「なんで都市の外にいるディソーダーがここに……⁈」と、ミラはにじり寄る敵から逃れるため立とうとする。しかし驚きと恐怖の余りうまく立ち上がれず、後ずさるだけで限界だった。それでもディソーダーたちは容赦なく迫り、ミラ自身も後ずさるうちに建物の壁にぶつかってしまう。
このままでは自分の身が危ない……そうミラは思い、思わず手の中のキーホルダーを握りしめた。そのときだった。
「€;$+|”|‘=・,‼︎」
不意に目の前に人影が飛び込んできて、手に持つ刀のようなもので目の前のディソーダーを切り伏せる。ディソーダーは不快な悲鳴を上げて真っ二つになった。それとともに周囲のディソーダーたちが目の前の人物に飛びかかってくるが、その人物はディソーダーたちを避けたり、手に持つ刀のようなものでディソーダーたちを両断していく。ミラが呆然と見ている間に、目の前の人物はディソーダーたちを全て倒してしまった。
「……」
ディソーダーを軽々と斬り捨てた人物は、ちらと座り込むミラの方を見やる。長い薄桃色の髪の一部を桜の形をした髪飾りで結わき、桜色の官帽と軍服のようなワンピースを着たその姿は、ミラが少し前に街中でぶつかった人物と一致していた。
ミラはそれに気づくと「あっもしかして!」と声を上げる。
「さっきお店の前でぶつかった……」
ミラがそう言いかけると、相手はミラに背を向けてその場をあとにしようとした。ミラは「ちょっと待って!」と立ち上がる。
「どこに行くのー?」
「あなたには関係ない」
薄桃色の髪の人物は地面に投げ捨てていたと思しき革製ケースを拾うと、手に持つ刀のようなものをしまった。ミラはその中身をつい覗き込もうとするが、相手はミラの興味を吹き飛ばすように音を立ててケースを閉じる。そしてまたツカツカと歩き出した。
ミラは思わずその人物を追いかける。