ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 11.ゴブリン ⑮
「別に今回は用がないけど…ただ、何でコイツに絡んでるのかなって気になって」
「あ、それわたしも気になってた」
思わずわたしもうなずく。
「何でわたしに絡んできたの?」
わたしが尋ねると、ミツルはそうだなと答える。
「…君の存在を聞いてから、いずれ何らかの形で接触しようとは思ってたんだよな」
…で、とミツルは続ける。
「たまたま道端でお前を見かけたから、これは接触するチャンスだなと思って」
それで話しかけたのさ、とミツルは笑った。
なるほどね、とわたしはうなずいた。
わたしも、”情報屋”に会ってみたいと思っていたから、こうして出会えたんだし良かったのかもしれない。
でも、ずっと付きまとわれるのは気味が悪かったな…
「ま、ともかく」
これからどうする?とミツルは皆に聞いた。