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ホワイト・クリスマス

絡まった指と視線、白む世界で君が笑ってる。
素っ気ない態度と裏腹に、瞳は甘えてる。
人混み「はぐれないように」なんてこじつけた君のせいさ、
たまに口ずさむクリスマス・ソング。不意に、胸高鳴る。


沈んだ太陽、浮かんだお月様。この恋の行方、少しだけ見守っててくれ。
掴んだ物を離さないようにさ、ぎゅっと抱きしめたいよ。
なんて、言い出せないけど。



白くなってく、青に染まってく。
僕らのホワイト・クリスマス
赤らんでる君の頬、横目で見て視線落とした。
幸せってさ、どんなもんかな。
多分、今その扉見えてる。
あとは開くだけだ。君は何考えてるんだろう。



定まらぬこの鼓動。上がりそうな口角抑えて。
冷えとぬくもりの間に君の小さな手がある。
少し身震いしては僕にぴったりと身を寄せてさ、
たまに口ずさむラブ・ソング。不意に愛しくてたまらなくなる


隠れた空、降り続くスノーホワイト。この恋の行方、最後まで見届けてくれ。
掴んだ手を離さないようにさ、もっと強く握りたい。
なんて、勇気ないけど。


白くなってく、青に染まってく。
僕らのホワイト・クリスマス
赤らんでる君の頬、横目で見て視線落とした。
幸せってさ、こういうことかな
高望みすると損しそう。
怖いのも事実だ。僕は何故怯えてるんだろう。


繋がった手をポケットに入れたら。君が少し近くなって、僕の方を見るかな。
長ったらしい愛の言葉が出そうで、必死にまとめようとするけど、きっと出てくる言葉は、たった二文字だけなんだろうな。


白くなってく、青に染まってく。
僕らのホワイト・クリスマス
赤らんでる君の頬、横目で見て視線落とした。
幸せってさ、どんなもんかな。
多分、今その扉見えてる。
あとは開くだけだ。君は何考えてるんだろう。



繋がった手をポケットに入れた。君が少し近くなって、僕の方を見た。
長ったらしい愛の言葉が出そうで、必死に削ってみたら、残ったのはたった二文字だけだった。

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マイ・ラブ

グッバイ、ベイビー。オー、マイ・ラブ
ふたりを壊したのは、愛の偽物。
騙し合っていたような。思い出が手に溢れる。

グッバイ、ベイビー。オー、マイ・ラブ
別れを決めたあの夜から、
二人は進化したか、または退化したか

ふうせんはどこに飛んでいった?
帰ってくるのを、指折って待ってた。
あの夜から あの夜から。

夢のような星空の下で、
最後のキスを、さよならのキスを。
夢じゃなくてリアルな夜。
シネマのごとく 哀恋が終わる。

海の見える家の話。あのシンガーに似た男。



バイバイ、ベイビー。オー、マイ・ラブ
ぼくはまだ自分の愚かさに気付く
決心こそ揺らがないが、恥は限度なく増える。

バイバイ、ベイビー。オー、マイ・ラブ
今一度、きみとの思い出を少しずつ星に変えて、北極星の替わりに。

偶然はいつぞぼくに来る?
起こるのを、指折って待ってる。
今もまだ 今もまだ。

物語はバッドエンドかな。
ふたりを見ない、神様は見ない。
夢のようなシネマを
忘れ去る きみも ぼくも

重くならないうちに別れ。あのギターに似た音。



海岸線をゆく犬、八月の景色と似ているような。
流れ着いたボトル。ざらついて取れない砂。
何にせよ きみにさようなら。そしてぼくはリュックサックを背負う。

別れの似合う季節。あのロッカーに似た男。



物語はここで終わるけど
エンドロールが流れ出すのは
もっと後でいいと思うんだ
シネマをみよう 最後に二人で


まるでシネマの一つなら
ここで二人とも泣くのだろうけど
別段そういうことも無く
隠したまま 哀恋が終わる

海岸線には日の出、カモメのゆく空に黄昏れる男。