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ユーラシア大陸縦横断旅〜あとがき〜

受験勉強の傍ら、クリスマスまでに全て書き上げる予定で執筆を始めた「ユーラシア大陸縦横断旅」シリーズでしたが、予定の4日遅れで書き上げることに成功しました。
自分は旅行に行ったら写真や動画で記録して文字には記録しないタイプの人間なので、本格的な旅日記の形式は初めての取り組みでした。
僕が中学2年の頃に世界地図を見て、上手く列車を乗り継げば東南アジアのシンガポールからフィンランドのケミヤルヴィ、ロシアのムルマンスクといった北極圏の諸都市、ルートによってはユーロトンネル経由でスコットランドのエディンバラまで鉄道で繋がっている事に気付き、中学の卒業旅行としてこのユーラシア大陸の端から端までを鉄道で旅することを計画した体験、中国とラオスを結ぶ国際鉄道計画の発表、コロナ禍の影響とロシアのウクライナ侵攻に伴うシベリア鉄道に乗車できなくなった現状に加えてオープンチャットで知り合った理想の異性とやり取りできなくなって半年経った今でも忘れられない恋にまつわる経験、そして企画「Romantic trains」で憧れだったロシアの鉄道やかつて訪れた所の鉄道を紹介する機会をいただいた経験が重なったことが端緒となり、思い出の場所やまだ見ぬ憧れの場所を大好きな鉄道で想い人と巡るという理想の旅行を題材に執筆しました。
約10年前、実際にマレーシアのクアラルンプールやヨーロッパを家族で旅行した経験と世界地図、それから海外の鉄道路線図から得た情報と海外に関する既存の知識だけを参考にして今まで出会った人達も登場させるというコンセプトのもと書き上げた結果、致命的なものも含めた様々なミスはあったものの、初めてにしては上出来だと思える作品が完成しました。
今後も想い人と日本国内は勿論、世界各地様々な場所を巡る旅を題材とした作品を投稿する予定です。
シベリア鉄道の英名「Trans Siberian Railway 」のように、今後は訪れる国や地域ごとにシリーズを分けて「Trans European travelogue」という形の旅行記として投稿したいと思います。
現在、日本、オーストラリア(NSW)、台湾、韓国、フィリピンでの旅の大まかなアイデアは出ているので文章として纏まり次第投稿したいと思います。

以上、旅行とプロ野球の巨人軍が大好きな日本一の美男子(自称)、ロクヨン男子でした。

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りせっと。

青くて白いいちごが在りました。


誰にも摘まれずに、まだ肌寒い、つんとした風の中を。
孤独そうに、楽しそうに、揺れていました。


ある日そのいちごは、「言葉」と出会いました。
それは、幸せのカタチになりました。
それは、慰めの香りをまといました。
それは、心に波をたてました。


「言葉」の向こうには、沢山の人がいました。
その人たちの世界に触れて、
はじめて「世界」を知った気がしました。


世界は 広いのだと 知りました。




いちごは少しずつ色付きました。
自分の「世界」を創りはじめました。

自分を見つけられた気がして 嬉しかった。




でも




「世界」は広すぎて 迷いそうで 酔いそうで

ちょっと重かったようです。

掴めない理想を追ううちに、
現実の苦さを飽和する力を失いました。



いったん、りせっとしよう。
頼りない蔓に縋りながら揺れるいちごは、そう決めました。

だから。
しばらく、りせっとのおじかんです。

すぐ終わるかもしれない。
まだまだかかるかもしれない。
ひとまず、りせっとのおじかんです。



摘まれるまでに、帰ってきたいなぁ。
ほんのりピンク色したいちごは、そう夢見ながら、
今日も揺られています。



りせっと。ぴぴぴ。



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