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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 5.クラーケン ⑱

「え、そりゃ…」
彼らの間に少しだけ沈黙が下りた。
「なんていうか、腐れ縁ていうか…」
「ていうか、前にクラーケンの能力でこっちが被害被って能力の本領発揮できなくて、その原因探ったら知り合ったというか…」
「ま、異能力者のよしみってやつだよ」
師郎はニヤリと笑って美蔵の腕を掴み直す。
捕まえられてる美蔵は何とも言えない表情を浮かべていた。
「はぁ…というか、美蔵の能力って何なの? ネロ達に被害があるってどんな…?」
「え、それ気になる?」
わたしの何気ない問いかけに、美蔵は嫌そうな顔をする。
「アンタも異能力者であることがバレたんだから言えば? 第一コイツに能力使っちゃったんだし」
ネロが美蔵の方を見て皮肉気に笑う。
「う~」
美蔵はがっくりとうなだれたが、すぐに顔を上げて自らの能力について話し出した。
「…僕の”クラーケン”の能力は『他人の視界をに奪う』能力。まぁ”視界を奪って”も、その人が見ている風景を見ることはできないけどね。もっと言うと、『他人を一時的に盲目にさせる』能力とも言えるな」

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すき

君が好きって言う人が
私なら
私はどうするかな
私は君のことどう思ってるのかな

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愛脳 罰と愛鈍と編んだスタンド

綺麗な愛じゃなくていいから
この星のポッカリ空いてるとこを
綺麗な色じゃなくていいから
塗りつぶそうよ。

綺麗なレンズで覗いているのは
その目で見てるのとは違う
綺麗な画面の電源を切って
見つめようよ。

君は知ってる
だけど知らない
僕は知ってる
けれど知らないよ

I Know But I Don't Understand

綺麗な愛じゃなくていいから
綺麗な色じゃなくていいから
隣で空にぶちまけようよ
それだけでいいから

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世にも不思議な人々㉞ 悲しきトカゲその2

以下、トカゲの書いた文面である。
『やあお二人さん。話を聞いた限りでは二人も私の同類とお見受けする。その縁でどうか私の話を聞いてほしい。信じてもらえないかも知れないが私はもともと人間だったのだ。』
こんな文章書ける知能がある時点で十分信じるに値しますよ、トカゲさん。以下続き。
『ある日私は不思議な力を手に入れた。「暗示によって己の姿を変える」というものだ。それによって友人にこの姿に変えられてしまった。元に戻れたらあいつは殴ろうと思う。どうやらこの力は自分の意思によっては姿を変えられないらしいのだ。そこで頼みがある。何とかして私を人間に戻して欲しいのだ。無茶は承知だが、この姿のままでいるともしかしたら私は自分の人間出会った頃を忘れ、ただのトカゲとして知性も手放し無意味に一生を終えてしまうかもしれない。それが私はたまらなく恐ろしいのだ。』
「………どうするつーさん?」
暫く呆然とした後、有栖が口を開いた。
「………無茶にも程があると思うのよ、私。っていうか呼び方よ。……でもまあ、私達が拾ってて運が良かったね」
「けどつくば、人をトカゲには出来そうだけど、逆いけるの?」
「どうだろ。だから君の力を使うんだよ。確実に治すためにさ」
「どういうこと?」
「私の能力で君に、『あのトカゲは人間に戻る』と暗示をかける。そうすれば彼も元に戻るって寸法だよ。もちろん私もトカゲ氏に対して呪(まじな)うよ?」
「その手があったか。よし、早速実践だ」

「ありがとうお二人さん!あなた方は私の恩人だよ!恩に着る!」
トカゲ氏は無事元に戻りました。
「いえいえ良いのですよ。同じ能力者ですから。困ったときはお互い様です」
これはつーさん。
「しかし暗示で能力が発動ですか。シンパシー感じます。」
「ほう、君もその手の能力か。ぜひ詳しく聞かせてほしいな」
「はい、喜んで」
「フフフ、友人増えて良かったねアリスちゃん」
「え、うん、ってその呼び方やめてってば!」

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神よ 

ある男は濡れ衣をきせられ無実を訴えた
だが、訴えもむなしく
暗く寂しい部屋に入れられた
虚ろな瞳から流れ落ちる涙
彼は命を辞める前に言った
「僕はやっていない…」

神よあなたが下した答えは、こんなものですか?
無実を知っていたはずでしょう。
たとえこの声が届いたとしても
彼のキズは消えない。

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うたうたいの独り言

なんで一緒にいるの

そんなことにも

答えられないやつだ。

かけ間違えたボタンの先は

いつだって出会えることはないから

今言える言葉は

今すぐに。

今触れる手は

今すぐに。

明日も会えるよ

それは、嘘なんだから。

ずっと一緒だよ

それは、夢なんだから。

テレ、も

ハジ、も

アイ、も

コイ、も

それは、今だけなんだから。

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Forget me

「さよなら、ごめんね」
何処かで聞いたような台詞を残して去る あなた
陰で泣くのはあなたが最初だなんて
泣くのはいつも私だった・・・のに
そのはずなのに どうして
その瞬間 知ったわ 本当に冷めたのは
あなたじゃなかった
あの日の私に見せるには あまりにも
綺麗すぎる涙だった

私を忘れて
思い出と一緒にあの夜に沈めてください
今更 愛してるなんて 泣きついたりしない
あなたに言いたいことは ただ一つ
「さようなら、ごめんね」

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片恋ひらひら

追いかけても追いかけても届かない。
捕まえたと思ったそばから離れていく。
あなたは逃げてさえいないのに。

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よるとあさの詩

夜からずっと逃げたくて
光に真夜中を閉じ込めていくのは
想像通りの未来に 多分嫌気がさしたから

林檎をかじる音 影を踏んでしまうこと
よそ見しないでよ 目を合わせてくれよ

朝の匂いを吸い込んで
僕は世界を見上げる
青く染まる天井がちょっとだけ
寂しく鳴いている

大丈夫 さようならなんて思わないよ

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アンカー・ヘッド
プリーズ・アンサー
フリーズ・マウス
トレース・デイズ

アンカー・ハンド
プリーズ・ウェイト
フリーズ・ウォーカー
トレース・リグレット

こんな街にも
雨が降れば
救われるのに

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あなたに

構って欲しいなんて言うと
きっと私は重いから
我慢するけど
よしよしって
してくれるあなたに
甘えたくなるんだ
ほんとに悪いひとだよね

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おわりに

さて、いかがだったでしょうか。

今回は初の試みと言うことで、ちょっぴり成長したピーターパンさんと、コラボレーションさせていただきました。
前々から言っていたのもそうですが、お声かけしたのは昨日でした。それがこんなスピードで出来上がってしまうとは、いやはや驚きです。非常に楽しかった。
少しばかり解説させていただきますと。
今回は、お互いに役を振り分け、それぞれのセリフごとに書き合う、という形を取りました。それぞれの書き方のクセなどが見えたりなんかしたら、ちょっと嬉しいかもです。(笑)

話をするととても快く引き受けてくださったピーターさん、本当にありがとうございました。また、いつかの機会にもお願いしますね。

最後に、一言だけ。
「羨ましいか、お前ら!」

ではでは。memento moriでした。
皆さんも今夏、新しいことに挑戦されては。

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『ある中性子分子のすれ違い』下

 観月の顔が一瞬歪む。
 そして、まっすぐ紫陽を見ていた視線を外し、ごめん,と音にする。
「それ、面白かったよ」
 当たり障りのないことを呟いた。
「……そうか。なら、良かった」
 素っ気なくそういうと、紫陽はおもむろに本を取り上げ、パラパラとめくる。
「……どこが?」
 観月は、まだ話し続けるの?とでも言いたげな目をしている。
「主人公に、全然共感できないところ」
 紫陽は首をかしげる。
「それ面白いのか……?」
 悪くなった流れなどとうに忘れてしまった紫陽は、その実本の話をしたくてうずうずしていた。
「あ、でもあそこは面白かっただろ?ほら、宇宙船が落ちてきたとき」
「主人公があんたに似てるから共感できないって皮肉を言ってるんでしょうが!私は宇宙船のとこよりも分子を可視化できた時の博士の反応のほうが面白かった!」
 相変わらずのすれ違いである。
「ああ、あそこかあ……。通だな、お前も」
 観月とは裏腹に、楽しそうな紫陽。
「TP-306が活性化したときの描写はほんと最高だよな!わかってるじゃないか」
観月は、その楽しそうな表情に脱力してしまった。
むくれるだけ労力の無駄である。
「そうだね、まるで核融合反応をペットボトルの中で見たかのような感覚だったね」
「おお、お前もそう思ったか。やはりそうか、もしかしたら作者は中性子分野の研究に通じてるのやも知らんな……」
 そういうと紫陽は、観月のことなどお構いなしに、一人でぶつぶつと考え込み出してしまった。
 こうなってはもう仕方がない。紫陽がどんな性格だか、観月はわかっているつもりだ。
片付けていたら見つけた、なんて、そんなのは嘘だ。あれだけ細かな設定にたくさんの言葉たち。フィクションだかノンフィクションだかわからないような本を理解するのに、これだけの時間がかかってしまうのは仕方がない。
けれど、いつもつまらなそうにしている紫陽が、本を勧めてくる時だけはあんなに楽しそうなのだ。これに付き合うことを一つの娯楽としてしまっている自分も自分なのだが。
帰りにも捕まるな、そう思い、苦笑して静かに机から離れた。

今回、紫陽が貸してくれた本のタイトル、それは

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『ある中性子分子のすれ違い』上

「これ、借りてたやつ!ありがと!」
 明るい調子で観月は、一冊の本を突き出した。
「うわっ!びっくりした……なんだいきなり。っていうかいつの間にうちのクラスに来てんだよ」
 椅子から飛び上がると、紫陽はため息をついて前に向き直る。
「さっき!
 昨日部屋掃除してたら出てきたんだよね、その本。ずっと借りっぱなしでごめん」
 さして悪びれる様子でもなく、何でもない事のように言い放った。
「ふぅん。そういや貸してたっけか。忘れてた、そんな本」
「そんな本って……これ、絶対汚すなよって、めちゃくちゃ釘刺されたの覚えてるんだけど」
 少しむっとしたように観月は言う。
「俺は覚えてないよ」
 嘘である。感想を聞きたくてうずうずしていたことなど、紫陽に言えるはずもない。
「って、そういうことは覚えてるんだな。借りたことは忘れてたくせに」
 観月は、最初に見せた明るい声から一転し、完全にむくれてしまった。
「なんなの。丁寧に丁寧に扱って、そんなに大切な本ならってすごくしっかり読んだのに」
 本を机に置き、言葉を落とす。
「もっと大切にしてあげなよ」
 いつものやり取りのはずが、完全に良くない流れになっていることに紫陽はやっと気づいた。
「なんだ、『掃除してたら出てきた』って言ったじゃないか」
 だが、引かない。
「大切にしろだなんて、よく言えたもんだな」
 依然前を向いたまま、紫陽は言う。

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はじめに

みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
暑い夏休み中かと思われますが、楽しいこと、していますか?
実は私、memento moriさんと合作、なんてしていたんですね。
それが、とっても楽しかったんです。
以前から、一緒に作りたいね、書きたいねとお話ししていたのですが、それがやっと実現いたしました。
それが形になったので、ぜひ読んでいただきたいと思い、ポエム掲示板に掲載いたします。

はじめの言葉にあまりふさわしいものではありませんが、今回物語を共同製作するにあたってお誘いいただいためめんとさん、とても楽しく貴重な経験でした。この場を借りてお礼申し上げます。

みなさんに、素敵な物語との出会いがありますように。

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貴方が恋の楽しさを教えたせいで
私は貴方から離れた後も
恋がしたくてたまらないのよ
貴方としたいって望んでるわけじゃないけど
あの楽しさをもう一度なんて
中毒性がありすぎじゃない

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川向こうのお気に入り

橋を渡って少し歩く
猫の散歩道のような
狭い路地にある喫茶店で
氷の溶けきってしまったコーヒーを
スプーンで攪拌する
店内は空調が効いておらず
茹だるような暑さのなかで
隣のお姉さんから流れてくる煙を
ぼんやりと眺める
苦手な人とかコーヒーの苦味とか
お酒のにおいとかタバコの煙とか
あんまり嫌いじゃなくなった
でもこの蒸し暑さとの相性の悪さは
100年先まで変わらない気がする

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ABCDEFG

B「よおA」
C「遅かったね」
A「……大変なことに気付いてしまった」
B「どーした?」
A「私、完全変態だった……」
C「ようやく気付いたかい」
B「ハハハハハ、そいつぁあ笑えるぜ」
A「黙れ不完全変態」
D「何の話してんのー?」
B「黙れ甲殻類」
E「呼んだ?」
A「来んな縁起物」
F「ハハハ、ざまあ見やがれD、E」
C「お前もそっちサイドだよ」
F「そうだったのか」
G「ほんと、Fったら馬鹿だねぇ」
ABCDEF「うわあああ来るな不人気者ォォォ!」

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いつも私からなの
あなたからの連絡
たまには待ってみようかな
私が我慢出来なくて
結局、私から

いつも私からなの
それが怖くて
あなたからは話しかけなくて
私が辞めたら終わり
結局、私から