表示件数
0

鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅱ

「うちのSTIも、戦闘経験を積むのに必死だな」
澁谷學苑の方が強くて負けが見えてるのに、と水晶の右隣に座るメガネの少年…熊橋 寵也(くまはし ちょうや)は言う。
「えーいいじゃん」
いい刺激になると思うのにーと弾は口を尖らせる。
「まぁそれはそうだけどさ」
寵也と弾がそう話していると、寵也の右隣に座るサイドテールの少女…呑海 巴(どんかい ともえ)は水晶の様子に気付いたのか、彼女に話しかける。
「加賀屋さん?」
どうかしたの?と聞かれて、水晶は慌てて顔を上げる。
「…なんでもない」
大丈夫、と水晶は言うが、他のみんなは心配そうな顔をする。
「…そう言えばみあきち、元々は澁谷學苑に通ってたんだよね」
ふと紀奈が呟いた。
「澁谷學苑の人が来るのは、ちょっとアレだよね…」
紀奈が暗い顔で呟くのを見て、水晶はそれもあるんだけど、と言う。
「代表部隊の隊長が兄さんだから…」
水晶がそう言った所で、突然サイレンが鳴った。
「管轄地域内でカゲの出現を確認」
出撃可能スパークラーは速やかに出撃せよ、場所は…と校内放送が流れる。
カフェテリアのくつろいだ雰囲気が、一気にピリつく。
「おっと、出撃か」
「騒がしいねぇ」
紀奈と弾は呑気に天井のスピーカーの方を見る。
「そんなこと言ってる場合か」
「そうよ、人が死ぬかもしれないのよ」
寵也と巴は険しい顔をする。
「はいはい分かってますよ」
んじゃ行こうか、部隊長、と紀奈は水晶の方を見る。
水晶は無言で頷き、そしてこう宣言した。
「加賀屋隊、出撃!」

1
1

野良輝士市街奪還戦 その①

「沈んだねぇ……」
カゲの奔流に沈み、フォトンウォールで急遽封鎖された町の、カゲに浸蝕されきらなかったビルの屋上で猟銃型のP.A.のスコープから目を離し、その少女、下野真理奈は呟いた。
「沈んだなぁ……一瞬だった」
戦槌型のP.A.を杖代わりにして、真理奈とほぼ同年代の少年、和泉宗司も彼女の隣で賛同する。
「ヌシどこ?」
「あそこ、あの大きい交差点のところだよ、アカリちゃん」
「『ちゃん』って言うなこれでも男だぞ」
「良いじゃない男で『ちゃん』付けでも」
鉄線銃型P.A.を構えた少年、月舘灯に真理奈が受け答える。
「あそこ、あのビル、中学校の屋上、青い家の屋根。この順番で結構近付けるかな」
真理奈がスコープを銃から取り外しながら言い、灯も鉄線銃の狙いを定める。
「宗司、あの距離届くか?」
「ん、……おう、余裕だな」
「助かる。お前の武器重いからな、先に投げとけ。……よっしゃ、行くぞ」
「おう了解。かどみー、出番だぜー」
宗司に呼ばれ、屋内から彼より少し年上に見える少女が出てきた。
「結構上ってきてたよ。そろそろキツイかも」
「了解、こっちで対処するからヌシは任せたよ」
真理奈の言葉に、後の3人は信じられないといった顔を向ける。
「……え、何?」
「いやいや真理ちゃん、狙撃銃1丁でそれを言うのは無理あるぜ」
宗司の言葉に灯も頷く。
「その上こっちに指示まで飛ばすつもりなんだろ? 自分は1人しかいないって忘れてるところ無い? かどみーだけでも置いてった方が良いだろ」
「たしかその銃、最大装弾数5発とかじゃなかったっけ?」
『かどみー』と呼ばれた少女、門見初音も心配そうにしている。
「大丈夫! そっちは正直スコープでときどき覗いてれば良いし、そこの入り口結構狭いからちょっとずつしか出てこれないだろうし」
狙撃銃とスコープを左右それぞれの手に持ち、真理奈はウインクをしてみせた。

0

鏡界輝譚スパークラー Crystal Brother and Sister Ⅰ

「さようなら」
「さよならー」
今日の授業も終わり、生徒達が教室から去っていく放課後。
教室に1人、短髪の少女…加賀屋 水晶(かがや みあき)が残っていた。
水晶はホームルーム後も暫く窓際の席でぼーっとしていたが、ふと時計を見て急に立ち上がった。
そして荷物をまとめて教室の外へ出て行った。
水晶が向かったのは、校舎の1階にあるカフェテリア。
カフェテリアは生徒でそこそこ賑わっている。
水晶はカフェテリアの端に4人の生徒を認めると、そちらの方へ向かった。
「あ、みあきち」
カフェテリアの端で駄弁っていた4人組の1人、二つ結びの少女…仁戸田 紀奈(にへだ のりな)は水晶に気付いて笑顔で手を振る。
「待った?」
「ぜーんぜん」
あたしもさっき来たばかりだよ、と紀奈は笑う。
「そう」
そう言って水晶は4人の傍に座る。
「ねぇねぇ、みあきちにもさっきの話をしようよ」
紀奈の右隣に座る小柄な少年…福貴迫 弾(ふきさこ はずむ)は紀奈に明るく言う。
「さっきの話?」
弾の言葉に水晶は首を傾げる。
「あー今日この街にあの澁谷學苑の代表部隊が来るって話」
紀奈がそう言うと、水晶は少し顔を曇らせる。
「澁谷、學苑…」
「何でも、うちのSTIとの交流会の準備らしいよ」
交流会でうちのSTIの代表部隊と模擬戦をするから、そのための下見みたいと弾は続ける。

0

鏡界輝譚スパークラー アイデア帳

・澁谷學苑(しぶやがくえん)
東鏡・澁谷区澁谷にある名門STI。
小中高一貫校。
ミッション系で良家の子女が多い。
制服は白いシャツ・ブラウスと茶色いブレザーとチェック柄のスラックス及びスカートとオレンジ色のネクタイ。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 石英(かがや せきえい)
所属:澁谷學苑高等部3年
一人称:ぼく
責任感が強く、人々を惹きつけるカリスマ性も持つスパークラー。
スパークラーとしては天才的な才能を持つ。
STI代表部隊「クルセイダース」のリーダー。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 水晶は妹。

・赫坂女学園(あかさかじょがくえん)
東鏡・湊区赫坂にある女子校のSTI。
小中高一貫校。
お嬢様然としているが、一般庶民の子が多い。
制服は臙脂色のワンピース。

〈サンプルキャラクター〉
・黒巻 珊瑚(くろまき さんご)
所属:赫坂女学園高等部2年
一人称:私
真面目でしっかり者のスパークラー。
委員長タイプで苦労人。
STI代表部隊「スカーレット」のリーダー。
弓矢型P.A.を使う。

・高縁寺藝術学舎(こうえんじげいじゅつがくしゃ)
東鏡・椙並区高縁寺にある芸術系STI。
中高一貫校。
「美術科」「音楽科」があり、その中でいくつかの専攻に分かれている。
制服は白いシャツ・ブラウスと深緑の襟なしブレザーとスラックス及びスカートで男女共にサスペンダーが付いている。

〈サンプルキャラクター〉
・曽泉 理知弥(そいずみ りちや)
所属:高縁寺藝術学舎高等部2年美術科映像専攻
一人称:おれ
面倒臭がりなスパークラー。
両親が著名な芸術家で、半ば無理矢理高縁寺藝術学舎に通わされている。
彼のやる気を引き出すために友達が作った部隊「百華」のリーダーをさせられている。
マシンガン型P.A.を使う。

他にもアイデアがあるんだけど、これ以上は面倒なことになるのでやめときます。
皆の創作の参考になったら嬉しいです。

0

鏡界輝譚スパークラー アイデア帳 Ⅰ

企画「鏡界輝譚スパークラー」に参加したいけど、アイデアが降ってこない!って人のためのアイデア帳です。
ここに載せてある設定は自由に使ってOKです(もちろん必ず使わなければならない訳ではない)。

・幕針文化学院(まくはりぶんかがくいん)
稚葉・稚葉市魅浜区海浜幕針にある中堅STI。
中高一貫校。
「普通科」だけでなく「国際科」「理数科」「美術科」「音楽科」が存在する。
制服は白いシャツ・ブラウスと明るい灰色のブレザーとスラックス及びスカートで、リボンやネクタイの色は、基本的に「普通科」は緑、「国際科」は赤、「理数科」は水色、「美術科」は桃、「音楽科」は黄、となっているが、普段はこのルールを無視して皆好きな色のタイやリボンを付けていたり、付けていなかったりする。

〈サンプルキャラクター〉
・加賀屋 水晶(かがや みあき)
所属:幕針文化学院高等部1年普通科
一人称:わたし
無気力で淡々としたスパークラー。
物事にあまり興味を持たないが、戦術理解はかなり高い。
元々は名門STI・澁谷學苑に通っていたが、色々あって幕針文化学院の高等部に入学した。
ひょんなことから部隊「加賀屋隊」のリーダーとなる。
刀型P.A.を使う。
加賀屋 石英は兄。

・東鏡臨海大学附属第一高等学校(とうきょうりんかいだいがくふぞくだいいちこうとうがっこう)
東鏡・洪東区有暁にある新興STI。
小中高一貫校。
開校してから日が浅いが、最新鋭の訓練設備を備えている。
男子は白いシャツと紺のブレザーとチェック柄のスラックス、女子は白いセーラーブラウスに紺のブレザー、チェック柄のスカートで、男女共にストライプの入ったネクタイを付ける。

〈サンプルキャラクター〉
・而 琉璃(じ るり)
所属:東鏡臨海大学附属第一高等学校1年
一人称:あたし
中国系のスパークラー。
仲間思いでどんな時も明るい。
幼馴染+αを集めて自分の部隊「ナギサ団」を作った。
槍型P.A.を使う。