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復讐代行〜第22話 混沌〜

「企む?どうして?それに私は、青路じゃないよ?」
「お互い、隠し事はなしにしないか?」
“隠し事”
「隠すも何も、私は私だよ?誤送信じゃない?」
「間違ってないよ、喪黒闇子の姿をした桐谷青路に送ってるんだから」
“姿”
「どういうこと?」
そう送りかけたその指は送信ボタンの下、削除ボタンを連打した。

なんて返すのが正解?
まずどこからバレた?
闇子自身か?
いや、この事実を晒すメリットはないはず…

思考はどんどん自分を孤独に追い込んだ。逃げ込むようにスマホを握ったまま布団に潜り込む。
おそらく闇子の方の癖だろう。
サテンの布団が全身を包み込んだ。
違和感が、皮肉にも孤独を埋めていく。
“いっそこのまま…”
思考の到達を妨げるように現実のバイブが布団全体に響く。
「もし、青路が望むなら俺はお前の力になる」
これは罠なのか、それとも確信を持った上での言葉なのか、はっきりとは分からない。それでも今、ここで彼を頼るべきか…
出した答えは否だった。
「嬉しいよ、ほんとに私が桐谷君だったらどんなに良かったか…」
既読はすぐについた。
しかし先程までより返信に時間がかかっている。
仮説が間違っていることに当惑しているのだろう。突拍子もなければ証拠は何もない。ここまで本人にとぼけられたら当然だ。
「わかった。困ったらいつでも言ってくれ、俺はお前を信じてる。」
寒いくらいわざとらしい言葉だ。
橘らしいと言えばらしいのだが、今はそれだけじゃなく感じる。
このまま…橘に…守ってもら…
そのことばが浮かんだ瞬間、かぶりを振った。
まただ…闇子の体の部分が…俺の感情や理性を越えてくる瞬間。やはりこの体に心を許してはならない。

俺はやっぱり桐谷青路として、喪黒闇子を演じきるんだ。そしてやつの復讐を止める。
「ありがとう。なら頼めるかな?俺の復讐代行を」

to be continued…

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薔女造物茶会 あとがき

どうも、テトモンよ永遠に!です。
書くって言ったので、「薔女造物茶会」のあとがきです。
お気付きの方もいると思われますが、この物語は2021年11月~12月に投稿した「緋い魔女」の続編…というか、「緋い魔女」を前日譚とする物語です。
高1の秋に思いついたオリジナルキャラクターをベースにした物語を、今回思い切ってアウトプットすることにしました。
いかがでしょうか?

今回はまだ第1話みたいなものなので、キャラクター紹介に留まってしまいました。
とりあえず、これからこの物語をシリーズ化して時折まとめて投稿するつもりでいます。
タイトルは「造物茶会シリーズ」とでも言いましょうか。
ちなみに各エピソードのタイトルは基本的に「○○造物茶会」で統一する予定です。
もちろん「ハブ ア ウィル ―異能力者たち―」の投稿を優先しますよ。
「ハブ ア ウィル」の書き溜めが尽きた時に投稿する調子でいます。

では今回はこれくらいにして。
キャラ紹介は…また今度でいいかな。
あ、そうそう、「ハブ ア ウィル」の最新エピソードは現在鋭意製作中です。
エピソードが完成するしないに関わらず、今月中に投稿し始めるつもりでいます。

…それではこの辺で。
テトモンよ永遠に!でした~

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復讐代行〜第21話 変調〜

俺にはなんだが不気味でならなかった
あの日、青路が一日だけ休んで復帰した日
えも知れぬ違和感をまとった奴の姿、そして奴の胸ぐらを掴むクラスの陰キャ、喪黒闇子。
全てが自分の理解を越えた世界であることだけが突きつけられる。心は…楽しみに震えた。
ふふっ、そうだ、こうすればもっと面白い
「おいおい、陰キャが青路に何の用だよ!」
そう言って蹴り飛ばす。
さぁ、何が出る?
「痛…何すんだよ!」
ショックだ…逆上もしない…反撃もない…
しかしその後の言葉は予想外だった。
「健!」
…!?
「あぁ?クソ陰キャが気安く名前で呼んでんじゃねーよ」
あまりの驚きに煽ることも忘れ、怒りを表にしてしまった。呑まれるな…俺は…
高みの見物を許された存在だ…
そう在らなければ…ならない…
「まぁまぁ」
橘のゴングだ。やり足りないが、今の深入りは危険と判断し制止を受け入れた。
その褒美とばかりに昼にチャンスが訪れた。
『青路が喪黒闇子に何かをした』
これほどのチャンスを逃す獣はいない。
ここぞとばかりに悪口でまくし立てる。これは序章だ。
橘が止めてからが本章…
しかし妙なのは青路だ。
橘が俺の悪口を止める。いつもならここで橘と共に相手に寄り添う素振りを見せるのが青路なのだが…
彼は今回、相手に追い打ちをかけた。
さすがの橘も驚き、その場を収めようとした。

なんだ…?何かが…おかしい
俺のシナリオから少しだけズレる。
まるで誰かがこのシナリオを利用してるような…
もし…橘だとしたら…
「ねぇ、闇子ちゃん連絡先交換しようよ」
その矢先で橘が動いた。
なぁ橘、お前は今何を企んでいる?

to be continued…