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【ライナーノーツ】愛しい人

SUPER BEAVERの皆さん、こんばんは。
六本目のライナーノーツが書けたので、投稿します!
今回は、愛しい人に挑戦しました!
よろしくお願いいたします。


ライナーノーツ 愛しい人


一体、彼の何が好きなんだろう。

出会ってすぐの頃は、少しクセのある声が好きだとか、パッと答えられていたのに。

一緒に居ればいるほど、すぐに答えるのが難しくなっていく。

最初に彼を好きになった頃から、好きなところが増えて、どんどん答えが変わっていく。

それだけ、愛が深まっていくという事なのかな。

あんな事を言わなければよかった後悔も。

二人で生活を続けていく上での困難も。

そんな事がいくつもあって、ただの「好き」だけでは、なくなっていく。

一体彼は、何が好きなんだろう。

その一番最初が、私だとしたら嬉しい。

だけど、本当に何気ないたった一言で、口喧嘩にも発展する。


私の一生をかけたとしても、多分難しいことなんだろうな。


お互いの事を全て解って、目には見えない気持ちを推し量るのは。


「恋が愛に成るのは、いつなのかな?」

自問自答しても、わからないままだから。

彼と一人の人として向き合った時に、その応えに触れられた気がした。

「趣味だって違くていい。卑怯な事は嫌。お互いの根っこの部分が似ていて、俺は嬉しい。」



それは理屈でもなんでもなく、素直にそう言った彼を、私は思わず強く抱きしめた。

そうか、これも一つの愛なのか。

「死ぬまで、味方でいるからね。」

そっと抱きしめ返してくれた彼に、私は目頭に熱いものを感じながら、頭を預けるようにして幸せを噛み締める。

他人にはとてもじゃないけど、見せたくない自分自身の本性を、お互いに知ってもなお、寄り添い合っていけたなら。

「それは、きっともう恋じゃなくてさ。惚れた腫れたなんて超えた、大きな愛なんだよ。」

死ぬまでお互いの味方でいると誓う。


ねぇ、ぱっと一言じゃ、言い表せないほどに、愛しい人。

ぱっと、一言じゃ言い表せないこの愛は、どんどん増えて、その度にまた彩を変えて、深まっていくから。

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【ライナーノーツ】318

SUPER BEAVERの皆さん、こんばんは。
5本目のライナーノーツが書けましたので、お送りします。
今回は、318という楽曲に挑戦しました!
よろしくお願いいたします。

318 ライナーノーツ


ソファーに座っていた彼女の右手の行方を、静かに目で追う。

結露をしている窓の外は、街の灯りが見えていた。

窓を右手でそっと撫で、彼女の触れた部分から水が流れ落ちて伸びた。

二人が見ている世界は、なんともぼやけて綺麗に見えた。

湯気が立っていた二人分のコーヒーは、すっかり冷めきっていて、静かに夜を迎えた空は、霧雨が降っている。

赤信号が、クラクションが、報せる。

家を二人で一つの傘で出て、いつもの信号まで来ると、傘の中から突然飛び出した。

「ここでいいよ、バイバイ。」

チカチカと光る信号を見て、彼女は霧雨の中を走り出した。

追いかける事が出来ず、ただ彼女に向けて伸ばした左手は中を彷徨った後、静かに下ろした。

ほんものじゃなく、かりそめだった二人には、ほんの小さなやさしさだけにお互いが救われていた。

惹かれるがままに、傷を舐め合い、味にあきれば、余所行きの顔。

でも、いつかは、かりそめではない二人になれたら。

ほんのわずかな期待が痛い。

「ごめん。」

だなんて、優しさじゃない。

テールライトがボヤけているのも、濡れた頬も、ぜんぶ霧雨のせい。

憧れの距離にいれさえすれば、彼女は綺麗なままだった。

近くに寄れば、お互いの汚れも傷も見えてしまった。

だから、見ないふり。

傷は膿んでいくばかりで。

「嘲笑える。」

本当に、笑える。

ほんの小さなやさしさだけで救われたのは、お互い様のはずで。

だから、目の前の青信号が揺れているのも、濡れた頬も、ぜんぶぜんぶ霧雨のせい。

感情が混んでしまって、まだすぐには、歩き出せそうもないな。

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【ライナーノーツ】アプローズ

SUPER BEAVERの皆さん、こんばんは。
三本目のライナーノーツを書いてみました。
ライナーノーツ、書くのはとても難しいですが、書き終えた今は達成感でいっぱいです。


あの日の夜勤は、確か雨が降っていた。

雨粒に当たらないように空を見上げながら、セリフをぼそぼそと呟いていた。

「お疲れ様でした。」

傘をさし、俯いたままバス停に向かって歩いていると、ずっと抱え込んでいた「このままでいいのかな。」という漠然とした不安に襲われる。

夢をいつまでも追いかけるのは自由だけど、口に出来るほど簡単な事ではなく、夢だけじゃ食べていけない現実もあって。

叶えたい夢と現実の板挟みになって拳を握りしめていると、プシューと音を立ててバスが止まる。

バスに乗り込んだ時にはもう雨は止んでいて、窓際の一番後ろの席に座り、東雲色の空から差し込む一筋の眩い光を、車窓から流れる景色と共に見ていた。

今日の夜勤も疲れたなと欠伸を噛み殺し、達成感と眠気の狭間で揺れていた。

何とかバスを乗り過ごすこと無く、自宅に着くと、迷わずベッドにダイブした。

仮眠から目を覚ますと、もう辺りは夕方になっていた。

個人練習の為の準備をそろそろ始めなければと、掛け布団の中でモゾモゾと動く。

ふとSNSを覗くと、同期は先に結果を出して、皆楽しそうにしている。

「羨ましい。」と、スマホを握りしめる。

でも、結局私は地道にやっていくしかないわけで、台本とメモ帳とペンをリュックに詰め込んで、家を飛び出した。

まだまだ私には、伸びしろがある。

一世一代の晴れ舞台。

この道のりが最短距離だと信じ、真面目に積み重ねてきた全てを証明する日が、ついに来た。

今まで歩んできた時間を信じて、事務所所属オーディション会場に向かう。

俯く足元には未来へのステップを踏むための道が広がり、見上げた先のこの日の青空を、私は一生忘れないだろう。

ドキドキしながら、選考結果のメールを待ち続ける。

やがて来る、その瞬間に。

拍手喝采だ。