本当の友達とは、
喧嘩しないのではなく、
喧嘩して謝るのでもなく、
喧嘩しても相手を互いに肯定し続けられる仲間の事。
もし君が、存外怒っていて、
何か物に当たりたくなったら。
君の胸に埋まっている心を無造作に引きちぎって、
その心を僕の方に思いっきり投げてくれ。
遠慮はいらない。思うままにでいい。
僕はそれをきっと大切に受け止めて、
もう一度、君に繋ぎ合わせて見せよう。
だから、いつまでも放っておいて
腐らせるような真似、するんじゃあないぞ。
何にもないよ
そういって君は笑ったまま
大丈夫だよ
そうやって君はまた笑う
いつも気づいてたよ
君がいつも笑顔だったことに
いつから気づいたかな
君はいつも笑っていなかったことに
いかがでしたでしょうか?実はこれ、ある人の短編の書き方を少し真似てみたんですが...。誰かわかる方いますかね。
それではまたお会いしましょう。メメントでした。
すっかり落ち込んだ雰囲気になってしまったダイニング。このままではまずい、そう思ったケンジは、奥の手を出すことにした。
「ナナ、ごめん。忘れてた訳じゃないんだ」
「......」
「ほら、今日帰りがけに九天堂のプリン買ってきたからさ」
「ホント?!」
ナナミはうつむいていた顔を突然ガバッと上げた。思わず仰け反る。
女心は変わりやすいもんだ。記念日を祝うには一ヵ月は短すぎる、と言ったが、これだけの感情の「変化」があれば、実はそう短いもんではないのかもしれない。少なくとも、彼女にとっては。
満面の笑みでプリンをぱくつくナナミを見ながら、ケンジはそんなことを考えるのだった。
「ねえ、ケンくん?」
食べ始めてしばらくした頃、ふとナナミが食べる手を止めた。いつもと同じ笑顔だが、どこかほんの少し翳りが見える。
ケンジは慌てて脂の多い唐揚げをビールと一緒に飲み込んだ。
「っん、どうした?」
「どうしたって...。何か、ないの...?」
上目づかいで訊ねられると参る。何かないの?とはどういう意味だ?あ、そうか、やはり髪のことを何か言った方が良かったのか?いや、しかし今まで何も言わなくとも気にも留めていなかった。別の何かだろうか?...思い当たらない。やはり髪のことか?
「ああ、その髪、似合ってるよ」
「違う、違うのそうじゃなくて忘れたの?」
やはり違ったか。では何だ?本当に思い当たる節がない。まさかメイクを変えたとか...?いや、ナナミはいつもと同じだ。
忘れたの?と言ったな...。何か忘れているか...?いやしかしそんなはずは「今日は一緒に暮らし始めて一ヵ月でしょ」そう、暮らし始めて...ってそこ?!
「そんなことも忘れちゃうなんて...。ケンくんは私のことなんてどうでもいいんだ......」
いや、そんなこと、って言うなら責めないでくれよ...。
一度だけ彼女のスケジュール帳を見たことがあるが、そこには所狭しといくつもの「記念日」が記されてあった。ケンジが知っているものから知らないもの、果ては彼女にすら関係のないものまで(レジにたまたまきたお客さんの結婚記念日とか)。
よほど記念日を気にかけるタイプなんだろうと思っていたがまさかこれほどとはな...。さすがに一ヵ月は祝うには短すぎないか?ケンジは驚きを通り越して呆れてしまった。
初心忘るべからず、という言葉がある。はじめの頃の情熱を忘れるな、とか未熟さがあったことを覚えろ、とか様々な意味合いがあるが、一貫して同じなのは、その当時と今とでは、大小はあれど、必ず変化が生じている、ということだ。
記念日というのは、そういう変化に気づき、忘れないためのもんなんだろうと思う。今までこんなことがあったから、これからもこうしよう、これからはああしよう等と考える機会が必要なのだ。
「ケンくん?」
「ん?どした?」
ナナミに呼ばれて振り返る。ただひとつの点を除いて、いつもと同じ彼女がこちらに微笑みかけている。
髪が短くなっていた。昨日までは胸の辺りまで合ったのが、今では顎のラインまでバッサリとなくなっている。
そうか。"今日はちょっぴり遅くなる"って言ってたのはこれか。
「唐揚げ、どのお皿で出す?」
「うーん、じゃあその黄色い縁のヤツ」
「えっと、コレ?」
「それそれ」
ナナミは最近髪型に凝り始めた。あるときはお団子にしてみたり、またあるときは三つ編み、はたまたツインテールやワンレングス...。
ナナミが髪型を変える度に、「髪型変えた?」「かわいいね」「似合ってるよ」等と声をかけ、彼女も嬉しそうにしていたが、六回目を越すと、もう何も言わなくなった。ナナミの髪型がコロコロと変わるのは、もうすでに日常茶飯事だった。がしかし...
(こんなに切ったのなら、言ってやった方が良いのか...?)
そんなことを考えながら、二人一緒に食卓につく。
「いっただっきまーす「いただきます」」
手を合わせたあと、ケンジは缶ビールのプルタブを引いた。カシュッと小気味の良い音が口角を吊り上げる。
「ナナも飲む?」
「あ、もらうー」
自分のを注いだあと、ナナミのグラスにもビールを注いでやる。やはり炒め物にはビールだな。昼飯をあまり食べていなかったこともあって、どんどん箸が進む。
「ねえ、ケンくん?」
ガチャッ。
「ただいまー」
「ああ、お帰り」
ケンジは野菜炒めを作る手を止めずに、玄関に向かって返事をした。ジュージューと油の音がキッチンに響く。
「んー、今日は何?...あ、野菜炒めだー」
「そ。もうすぐできるから用意しといて」
「オッケー」
ナナミとは同棲をはじめてちょうど一ヵ月だ。深夜の工事現場で働くケンジと、スーパーでバイトするナナミ。夕飯を作る役は、自然とケンジになっていた。
「ご飯炊けたよー」
「ん、よそっといて」
「はーい}
しかし最近レパートリーが一辺倒になってきている気がする。ずっと同じ料理のローテーションだとさすがに飽きてくるものだ。そろそろ何か変化をつけねば...。
「あ、そうだ、今日はスーパーでお惣菜もらってきたの」
「おっ、いいね、何貰ったの?」
「今日はね、えーと、唐揚げ!」
「おお。んじゃ、それも出しといて」
「はーい」
出来上がった野菜炒めを大皿によそう。テーブルに置いてからペッパーミルをまわす。
食べ慣れたものではあるが、我ながらいつもより上出来だ。口のなかに唾が溢れる。
「ケンくん?」
こんばんは。メメントです。しばらくぶりです。この間うちの高校の文芸部の部誌(俺は文芸部ではないのだが)に書いた短編をあげようと思います。宣言もしちゃったことですしね。では、
メメント劇場、開幕です。
「今日は、長谷川さんとの約束があるんです。ごめんね、ふたりとも。」
英人は妙に納得した様子で、そうか,と一言。
「もう大丈夫だろう。指輪もあるしな。」
微笑んで送り出す英人。一方の歌名といえば、不満そうに口を尖らせている。
「そんな。やっと瑛瑠と仲良くなったっていうのにー。」
そんなことを言いながらも、最後にはにっこり笑って、
「また体調崩したら承知しないからね。」
ぽんと肩を叩いて、じゃねと手を振る。
「じゃあ、フラれた者同士仲良く帰ろうか英人くん。」
「そうだな。また明日、瑛瑠。気をつけて。」
二人に手を振り、瑛瑠は図書室へと歩を進める。
後ろでは歌名が賑やかだ。
「ねえ英人くん、また明日ってどういうこと!?休みだよね!あと、さっきスルーしたけど指輪って!?ねえ!」
明日のことを歌名は知らない。しかし、共有者として、友だちとして、歌名と知り合ってしまった。夢に歌名は見つけられなかったけれど、繋がっているのだろうと、何ともなしに思う瑛瑠。
混乱を回避して少しずつ紐解いていくためにも、明日は英人と答え合わせをしたい。きっと聞いたところで、案外聡い歌名のことだ。深入りはしてこないだろうと思うも、上手く返してほしいと瑛瑠は願う。同じ魔力持ちとして、それ以前に友だちとして、歌名を傷付けたくないと思ってしまった。存外、英人にかなり信頼を置いていることを自覚し、微かに笑う。これから会う望とも、そんな関係が築けていけたら、そんなことを考えながら、扉に手をかけた。
君と歩いたこの坂道。
しょっぱいと文句を言い合っていた学堂のご飯。
進学して、帰り道も別れて、
部活も、クラスまで別れて
もう、前みたいな仲良し3人組はいない
前みたいに遊ぶことも無くなってしまった。
あぁ、戻りたいな
あの頃みたいにもっとふざけ合いたい
堅苦しい制服なんか脱ぎ捨てて、
好きな格好して、
草原に寝転びたい。
あの頃に、、、
誰かを恨み羨んで、妬み嫉んで荒みました。
壊して直して繰り返して、最初とだいぶ変わりました。
取り外せない魂を心の底から恨みました。
取り敢えずの繰り返しで15年生きてきましたが、辞めたくなってきたんです。
でも取り敢えず、明日も同じように生きようって思ってしまったのは
君に彼氏がいたからでも、ジャンケンで勝ったからでも、新譜が発売されるからでも、
ないような ないような気がするんです。
夜に寄る辺はないし、はべる隙間もございません。
茹だる・アンダー・ザ・夜空
向こうには何も見えてません。
取り敢えずを繰り返してちいさくなってきましたが、辞めたくなってきたんです。
でも取り敢えず、明日も同じように死ねないって思ってしまったのは
君と目が合ったからでも、抉った傷が痛むからでも、手に触れたからでも
ないような ないような気がするんです。
取り敢えず「おやすみ」と、口では言ったけど
心の中では
「好きです。さようなら。」
って、言おうとしてたんです。
その手に触れた感触を忘れられたなら僕はもう
辛くなんてないだろうけど、こびりついた記憶が邪魔をする。
きっと見つめたその瞳に
真実を見いだせたなら僕は
君と出会わなければ僕は
あの日泣かなければ僕は
今ここに立ってないのだろう。
雨に濡れぼそって
濃く立ち上る香りを嫌った幼い時の記憶を、
落ち葉を運ぶ緩やかな秋風とともに
後ろから走り去った爽やかに甘い香りで、
思い出させてくれ。金木犀。
今日も、帰っても親がいない。 そんなことに、慣れてしまった9月のある夕方。
しりとりしよっか!
最近の私達の流行り。
お互いプやルで終わるものを探す。
それは、帰りたくないから。別れたくないからだって思ってもいいかな?
好きって言って嫌いってかえってきたらどうしようかなぁ。まぁ言わないんだけど。
また明日もやろうね。
100人いたら100人に
好かれるなんてことはないと思うの
人はそれぞれ
好きも嫌いもあるからさ
だったら
100人いたら100人に
嫌われるなんてことはないと思うの
孤独とか独りとか言わないで
笑顔で生きてみませんか
机に足をのせて
この色気のない真っ白な足に
ナイフで一本の切込みを入れれば
明日からの生活が変わるかな
なんて思ったりして
ソファで寝転び
気づけば朝になっていた
さぁ今日も僕でないもうひとりのぼくが
この身体を持ち上げなければと
必死になってるよ
寂しいと叫ぶにはあまりに僕は満ちいていて
孤独だと叫ぶにはあまりに僕は幸せで
その上、全部逆だった
午前零時をまわる頃
やっとこさ今日の大切さに
気付かされては"またやり直そう"と
起きた朝から駅に走る
きっと僕に
寂しいと言う資格なんてない
孤独だと言う資格なんてない
脳みそでちゃんとわかっていないから
いつまでも
変わらない僕のママ