おやすみを云ったら、きみともうことばを交わしてはいけないのかどうか
阪神高速で道に迷ったあの日からサヨナラについてずっと考えている。泣きながら電話をきった…きみの片目しか、ぼくは知らなかった。所詮はバカですよ?耳朶(みみたぶ)に口をつける方法をいつも探していた。身体がカタい癖に床を手のひらで触りたかった。おれうそつかない。
ニンゲンっていう生き物は不思議だ
気持ちを伝える言葉があるってのに
だれも本当のことを言おうとしない
喉でつっかえていた言葉も嘘、みたいな調子で
私らなんてにゃーって鳴くだけよ
あと行動で表現してみたり
それだけでなんとなくわかるもの
ご主人も分かってくれる
ご飯食べたいとか、遊びたいとか
だからコトバって案外難しいものなのかも
ご主人もそのせいで外に出なくなったし
いろんなコトバがあるそうで
温かかったり、とげとげしてたりするらしい
面倒くさい、正直言って
いっそのこと言葉なんてなければ、とも思う
私にくれるその温もりだけで十分
ご主人の微笑む顔があるだけで十分
言葉では隠されてしまうどんな色の感情も
笑んだ目の奥に見えるんだもの
瞼を閉じて
絵本のページを枕元でめくる音
きっと耳を澄ませば
聞こえてくる
さあ瞼を閉じて
儚くて淡い
いい夢がみられますように。
こんなにもひんやりとしている夜には、
あなたのことばっかり考えてしまう。
べつに、毎日考えてないわけではないけれど、
今夜は特別、想ってしまう。
こんなにもひんやりとしている夜には、
むかしのことばっかり考えてしまう。
べつに、今が不幸せだと思ってるわけではないけれど、
今夜は特別、浸ってしまう。
こんなにもひんやりとしている夜には、
微笑みながら、
涙を零す。
あなたが笑っていると
信じているから、
笑って、
泣くんだ。
教室を出た途端、空気が変わる。
ぼやけた輪郭のぬくもりが一瞬のうちに
肌を刺すようなぴりっとした寒さに変わる。
一人でいたら凍えてしまいそう。
だから君とくっついて歩く。
ぎゅーって抱きしめあう。
冷えた制服が互いの温度で少しずつあたたまっていく。
昼休みになったら外へ出て、ひなたぼっこでもしようか。
そうしてくだらないことばかり話して笑い合おう。
君といるとなんだか落ち着くんだ。
とても居心地がいい。
あったかい布団のなかにいるみたいに。
だから、肌を刺すくらいに寒い日は
君とくっついていよう。
そよ風が頬を撫でゆく時
木漏れ日に耳を澄ませる時
道端にぽつねんと咲く紫に、春陽が照る時
白く染まる吐息と朝露、逢魔に極彩と散る夕焼け。或いは夜の帳に淡く反射する水面に、夜の理を認める時
それは、日常に潜む妖精が微笑んだ時かもしれない
フラストレーションは十分溜めた
顔も十二分に赤らんだ
12時を超えたらぼくの時間だ
日中溜めた電気と熱気
数日の延期も相まって
爆発寸前の心の臓を
なんとか暴発を免れた衝動を
日付変更線とともにスイッチを入れる
ハウリングが耳に心地いい
ぼくにしか合わない ぼくとしか合わない
その波長を妨げるものはなにもない
足掻いて藻掻いて泣き叫んだ声は
掻き鳴らして叫んだあの歌は
不味い空気を吸い込んでは
美味いと嘘を吐き捨てた
かなぐり捨てた大義名分
これが本性 これが本当
同心円状に広がる波紋を
一足飛びに
きみまで届け
熱いシャワーの詩を描こうとして不意に戸惑う。ぼくの髪から滴ったしずくは、果たしてぼくのものなのかどうか…
瞼と云うものの脆弱さについてふと考える。どれだけ固く眼を瞑ったって、眩しいものは眩しいし痛いものはいたいのだ。きみには二度とわかるまい。おおきく息を吸って、お風呂にどぼんと漬かったぼくの体積がステンレスの浴槽に印される。明日の朝、目覚めるそのときまで何マイル?
先日のリクエストに応えてくださったみなさん、ありがとうございました。
休日をかけて、リクエストのタグをつけてくださった作品にレスを返していきたいと思います。私のリクエストに応えてくださった方でも、リクエストのタグがないものにはレスできかねますことをご容赦ください。
制限をかけることで、思いもかけなかった表現を見つけたいと思ったのがきっかけで投げたリクエストでしたが、逆に表現の幅を狭めてしまったかなとも思いました。自分で投げかけた制限ですが、自分でかいてみてもなかなか難しいかったです。
そんな制限付きのリクエストに応えてくださったみなさん、本当にありがとうございました。
しっかり返信できたらなと思います(*^^*)
自分の中で、英人を含めた彼らの優先順位は高い。だから、なんとなく、彼らもそうだと勝手に思い込んでいたのかもしれない。違うのだと事実を目の当たりにして、勝手に傷ついて。
「……酸っぱい。」
強い酸味が、今は辛かった。こんな気持ちは初めてだった。
蜂蜜を横から差し出すチャールズ。
「お嬢さまの観察眼は、こちら方面ではめっぽう節穴ですよね。」
傷心のお嬢さまにかけるべき言葉ではないような気がするけれど。
品のない反応をしてしまいそうになるのを抑えてチャールズを見る。ぶつかった視線は、なぜか優しかった。
「気になったのなら、聞いてみたらどうです?」
「聞くって……。」
何と言って聞くのだ。
「“あの女誰よ!?”……とか?」
冗談を言えるくらいには通常運転に戻り、自分のその言葉に笑ってしまう瑛瑠。
「それぞれ大切な人がいるのはわかる。自分が1番になりたいとか、独り占めしたいとか、そういうことじゃないし、全て教えてほしいわけでもない。」
ほしいのは、無条件に信じられる関係性。
面倒臭がりの完璧主義
寂しがり屋の岩窟王
お調子者の哲学者
悩める楽天家
でしゃばりの恥ずかしがり
机の汚い几帳面
本当の僕は
そういう人間
きっと二度と会えやしないのに君は「またね」なんて言うから僕は少しだけ期待してしまうんだ
結月視点
高山玲との一件があってからは暇な時間しかなかった。そこで、とある場所へと向かった。
向かった場所は資料庫であった。何故ここに来たかと言うと、ここにある資料を読みあさるのが僕の趣味の一つだから。今日僕が目をつむって、選んだ資料にはこう書かれいた。
ーーーーー事件について
ーーーー年4月1日に起きた事件。この事件は当時開発されていた、戦闘能力を有するAIの暴走によって引き起こされた事件だ。この事件は当時設立されたばかりだった、特殊部隊特攻班の班員、御影結月と中村時雨によって1日で解決された。しかし、多数の死傷者を出した。規模の大きい事件だ。
一部の文字が黒く塗りつぶされていた。
この事件は美月が家族を失う理由となった事件だ。
【続く】
ことばって難しすぎる。
そんなつもり全然無くても、誤解を与えてしまう。
それがものすごく怖い。
人生の辛いことなんてたくさんあるけど
辛いことを背負い 下を向きながら歩く日々
誰にも相談出来ないままのただ一人だけの世界
1人でどうしたらいいんだよと言葉を投げ やがて泣く
ほら!手を出してみ 君の味方は絶対にいるから
君の相談相手は 必ずいるから
大丈夫だよ 君はもうヒトリダケの世界にさせないんだぜ
辛いことがあったとしても
それを乗り越えることが大切なんだぜ
辛い自分を変えるチャンスを逃すのかい?
自分を変えることは凄く時間がかかるさぁ
ほら!手を出してみ 君の味方は絶対にいるから
君の味方 君の味方ー!
昔は好きだったのに今では嫌いになってるものがある
あんなに好きだったのになぁ
それに関して嫌なことばっかりだからどんどん嫌いになっていく
なんでこれを選んだんだろう
後悔してる
でもこれを選んだときはきっと好きだったんだよな
あの時みたいにもう一度好きになりたいなぁ
こんな明るい満月の夜は
必ずあなたを思い出すのです
かぐや姫
あなたは今
どうしているでしょうか
あの後幸せになったでしょうか
あちらの世界はどのようなものでしょうか
私のことを覚えているでしょうか
かぐや姫
きっとあなたは
たったひとりの私のことなど
覚えていないのでしょう
かぐや姫
あなたは新月の夜
何を思うのでしょう
私のことを覚えていなくても
きっとまた麗しい眉を歪めて
もの思いにふけっているのでしょう
嗚呼かぐや姫
こちらは満月が綺麗に見えます
あの満月に
どうにもあなたを重ねてしまう
あなたの置き土産を焚いた煙は
そちらからは見えましたか
こんなに澄んだ夜は
もしかしたらあの月に
あなたの姿が見られないかなんて
馬鹿げたことを
どうしても考えてしまうのです
ストーヴに火のはいっていない部屋にぽつり。朝のせたままのやかんがそっぽを向いたまま、ぼくのただいまのこだまだけを寄越すから、おかえりと云うきみはもういない。つめたい蛍光灯の灯りが瞬いて、なにかを映した一瞬の
影
のこと。
サザンカの月第三日。
一年も終わりに近づくと、「年の日」を祝うためにトルフレア人が各地から帰ってくる。そのためか、ソルコムは人で溢れかえる。もちろん、ケンティライムに向かう人も大勢だ。そんな帰国者たちのお陰で、不運にもアーネストは自分の足でケンティライムに向かわねばならなくなった。貸馬屋で馬を借りようとしても、この先20日間予約みっしりだ、わっはっは!と言って大笑いで帰された。あそこまでほくほく顔の貸馬屋は見たことがなかった。
そして、ラルシャル大通りライネン宅前。
「今行くことはないんじゃないの?もう少し暖かくなるのを待った方が......」奥さんのエナは途中で食べるようにと焼いてくれたレンコン入りのミートパイを渡しながら言った。
「うーん、国王さんも早く来てくれって手紙に書いてたしね。それに、王都での『年の日』の祭りはすごいって聞いたし、一度見てみたいと思ってたんだ」
アーネストがそういうと、エナは寂しそうな顔をして言った。「そう......今年は『年の日』を一緒に過ごせないのね......」
「そんな顔しないでくださいよ、奥さん。今生の別れじゃないんだから」
「いや、案外そうかも知らんぞ」ライネンが低い声で言った。「ダルケニアは雪国だからってトルフレアの冬をなめてかかってるんだろうが、あの山脈を足で越えようと思ったら、相当な覚悟は必要だぞ。まして真冬なんぞは生きて帰れんかも知らんな」
ライネンがそう言うと、エナは顔を歪め、今にも泣き出しそうだ。
「ちょ、ちょっと!ライネンさん脅かさないでくださいよ。奥さんもほら、泣かないでったら」
ニヤニヤしているライネンに顔をしかめて見せながら、アーネストは言った。
寒いねって言ったら
寒いねって言う君
ほんとは分かってるでしょ
私が言う寒いの言葉の意味
もどかしくてそのままそういったら
君はしょうがないなって抱きしめてくれた
いいね冬って
好きよ君のこと
見上げた空は
白く汚れない
青く澄んでいる
黒く染まり月が美しい
どの空も悪くない
静かに美しくいつでも誰の上にでもある
君は櫻色の花弁を散らすように瞼を閉じ
呟くように歌を歌う
限りなく黒に近く染まった深緑は
群青色の空とおかしな距離感を保つ
薄い薄い夕闇に絡め取られた淡い硝子は
乾いた涼やかな音をひとつたてて
僕は身震いをする
何処かで烏が鳴いている
首輪に繋がれた犬は僕に吠える
ベビーカーの赤ん坊は泣きわめく
僕も一緒に泣いてみたかった
どうにも涙が出なかった
そんなに泣いたら涙がもったいないよ
そう言って笑ったあなた
なにもかもあなたのせいなのに
僕はどうにも
涙が出ない
同じクラスのメガネくん
完全に大人しい優等生タイプの外見だ。
最近孤立してたんだけど、やんちゃボーイ君と楽しくやっているみたいだ。
新しい週。いつもの時間に私は自分の机にいると何やら歓声が教室の中を突然包んだ。
なんだよと思っていたら女の子の目が輝きを放っている。
軽く気持ち悪いなぁと思って目線の方向を見たらメガネくんがまさかのコンタクトデビュー。
そっからの日常は変わった。
メガネくんは優等生タイプからやんちゃ系になって遅刻も増えた。
でも前より結構笑うようになった。
文化祭シーズンにはそんなに仲良くないが、話しかけてくれた。
内心嬉しい。
もう私も引っ越してしまったからあの電車に居合わせることも無くなったが、
あの日の美しかった横顔はまだ忘れられてない。
別に好きとかそうゆうのじゃないけれど、綺麗な夕日ほどそう感じてしまうのだ。
たとえばやかんを火にかけて、湯が沸くのをじっと待っている。
ひと粒ノコーヒーマメヲ粉粉に挽き潰して、きみは神様にだってなれたんだろう。「きっと云える」意味のないことばだけを並べたその場限りのインスタント・ラブをぼくだけにおしえて
勝った
早い者勝ち
勝利の方程式!
.........へえ。
負けた
負け犬
それを言ったら負けだよ
.........へえ。
人生勝ち組
負け組
みんな自分の人生と戦って
人生をぶちのめして
人生にやり込められて
.........あれ?
一体何と戦ってるんだろう
本当に勝負しているのは誰だろう
まるで空を打つような
空砲を打つような
椅子と相撲をとるような
そんな人生に
勝って
負けて
審判は自分で
勝ち取られ
負かして
誰を?
本当に負けたのは
本当に勝ったのは
誰?
お喋りな太陽なんて大嫌い
笑って楽しませてくれる
日暮れにどうせ消えるくせに
何も言わないお月様はもっと嫌い
黙って私の横にいてくれる
夜明けと共に消えるくせに
一瞬の優しさに甘える私は
貴方たちの側にいる星だった